本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784344036949
作品紹介・あらすじ
男が「男」である証とは。
自己犠牲、執念、友情、死に様、責任、自負、挫折、情熱、変節……
男だけが理解し、共感し、歓び、笑い、泣くことのできる世界。
そこには女には絶対にあり得ない何かがある。
42の鮮やかな男の生き様
以前、亡き三島由紀夫氏と男の最高の美徳とは何かについて対談したことがある。口を切る前に彼が互いに紙に書いて入れ札しようと言い出し、言われるまま互いに書いて見せ合ったら、期せずして全く同じ「自己犠牲」だった。
確かに歴史を振り返ってみれば、仕えている主君や国のために潔く身を賭して死んだ侍の逸話には事欠かない。
(「男の美徳」より)
感想・レビュー・書評
-
ー 以前、亡き三島由紀夫氏と男の最高の美徳とは何かについて対談したことがある。口を切る前に彼が互いに紙に書いて入れ札しようと言い出し、言われるまま互いに書いて見せ合ったら、期せずして全く同じ「自己犠牲」だった。確かに歴史を振り返ってみれば、仕えている主君や国のために潔く身を賭して死んだ侍の逸話には事かない。三島氏も市ヶ谷で自衛隊にクーデターを促した後、腹を切って死んだが、あれを国家のための自己犠牲と思う者は一人もいないだろうが。
口ぶりも内容も、ザ・石原慎太郎である。本書はこんな感じのエッセイだ。マチスモとは、スペインやラテンアメリカなどの国々で一般的に見られる男性優位主義の思想。『太陽の季節』で見せたような男の性的な身勝手さの性質を美化するようなマチスモの美学を、しかし、悪びれもせずにアイデンティティとして自らを演出したのが石原慎太郎だったのだろう。
だがとにかく、確かに石原慎太郎からは豪快さや教養を下地にした正論を感じはするが、決して聖人ではないし、少なくとも人生の後半においては、単に恵まれた特権階級という気もする。そして、冒頭の引用で言えば、彼は大衆にそうした同意を求めるばかりで、自らは愉しみを許容される側。自己犠牲など、微塵も感じさせないのだ。
しかしこれは真理であり、衆愚的に階層を見下すならば、自己犠牲を求められるのは、常に下っ端たちなのだ。自らは、そうした自己犠牲の役者を大所高所から脚本にして査定するのみ。
それがマチスモの本質ならば、男の美学など大したものではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<理>
念のために書いておくが基本全部自慢話であろう。こいうのは聞きたくもないのに聞かされたりすると「てめえ何言ってんだい」となるが,読みたくて手に入れた場合はまあ別でしてそこそこ面白い自慢話である。なんと云っても著者は超有名人なのでその貌や物腰やしゃべり方まで頭に描きながら読めるのである。面白いものである。
で著者の文章の最大級の特徴をひとぉつ。それは頻繁に語尾に用いる「・・・ものだった。」こう書くと何やらその文章についての責任の30%程度をまぬかれるような気がする。流石もと政治家。いやいや理っておきますが決して本書を揶揄しているわけではありません。こんなに字が大きくて読み易く面白い本はなかなか無いのですよ。是非ぜひ。
ほとんど完璧な著者の数々の作品中には珍しく今回突っ込むところがあったので本文とともに引いてみる。本文209ページ「・・・初めて参加した第一回目のサウスチャイナレースで・・・」第一回目なのだから参加した者全員が初めてだと僕は単純に思いまするがさて如何なものでしょう。www。すまぬ。 -
石原節炸裂。彼のマチスモに加えて支那・朝鮮嫌いが垣間見れた。
著者プロフィール
石原慎太郎の作品





