ヒトコブラクダ層ぜっと (上)

  • 幻冬舎 (2021年6月23日発売)
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本 ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784344037991

作品紹介・あらすじ

万城目ワールド、
ついに海を越えて世界へ!

梵天、梵地、梵人(三つ子)。その特技は
泥棒、恐竜化石発掘、
メソポタミア、未来予知。
彼らが向かった先(イラク)に待つものは!?

貴金属泥棒で大金を手にした三つ子の前に、ライオンを連れた謎の女が現れたとき、彼らの運命は急転する。わけもわからず向かわされた砂漠の地で、三つ子が目撃する驚愕の超展開とは!? 稀代のストーリーテラー・万城目学が挑む、面白さ全部載せの物語。アクションあり神話ありでどのページからも目が離せないジェットコースターエンターテインメント!

ありえないほど壮大 × 呆れるほど予測不能

感想・レビュー・書評

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  • 読書備忘録926号(上)。
    ★★★★。

    万城目ワールドですね!
    特殊能力 & 異世界 & ドタバタ!
    下巻へ急げ!
    そして目指せ★5つ!

    と、その前に石田夏穂さんを挟んで。

  • 榎土(えのきど)三兄弟は孤児だ。両親は隕石の落下による火災で死んだ。長男の梵天は解体工として弟二人を育て、唯一の趣味は化石の発掘だ。次男の梵地は大学院でメソポタミア研究に取り組む秀才だ。三男の梵人はスポーツ特待生だったが高校で膝を痛め、夢を無くした。そんな三人の前に謎の女が現れ、梵天がティラノサウルスの化石を手にした事から運命が大きく変わり始める。兄弟は自衛隊のPKO部隊として、古代メソポタミアの中心地イラクに送り込まれる事になる。実は三人には秘められた能力があって…。

    冒頭から謎だらけ。しかもあり得ない状況が次から次へと出てきます。しかし、三兄弟の心の機微や自衛隊の訓練の様子などが事細かく描かれているので、決して読み手を置いてけぼりにはしません(長いけど)イラクが舞台でアメリカ海兵隊が出てきたら"ヤバい話"に終始しそうなものですが、決してそっちには行きません。何しろ謎だらけなんで。下巻の展開が楽しみです。

  • ものすんごく面白かった。めちゃくちゃ面白かった、もうツボもツボ、ドストライク。私の思う万城目本の面白さの1つに、設定が突拍子もないのに、なぜかすんなりと入り込める、というのがある。違和感がない、これが技量の素晴らしさかと感じるんだが、それが遺憾なく発揮されていた。今回の主役は異能力をもつ三つ子、彼らは3秒と呼ぶ、各人違う能力があるんだが、これを軸に話がはじまっていく。梵天(長男)は3秒間どこでも覗くことができる、梵地(次男)はどんな言葉でも理解することができる(そして年上の女性にもてる)、梵人(三男)は3秒先の未来が見える。たかが3秒、されど3秒、ものすごい可能性をひめた3秒の使い方がすばらしい。上巻は、伏線も多そうだが、伏線なのか、単なる設定なのか、ワクワクドキドキのスペクタキュラー。前半の日本でのクライムサスペンス、そしてロッキーや愛と青春の旅たちを思い出させる訓練シーン、王家の紋章に天は赤い河のほとり、そしてクトゥルフ神話、、いろんなものがてんこ盛り、それでいて非常にまとまっている。 西アジアに挑む、三つ子インディアナ・ジョーンズ的な面白さ。

  • 恐竜の化石を梵天は無事発掘出来るのか?とりあえずそれが気になりながら下巻へ。

  • 2022/12/05読了
    #万城目学作品

    SF小説?
    特殊能力を持った3兄弟が
    青い服着たライオンを連れた女に
    導かれるまま自衛官になって
    イランに拉致され地中の世界に行って
    ヒトコブラクダ層を探す?
    無茶苦茶なストーリー過ぎてちょっと
    肌感に合わなかった。。

    映像化でも話題の万城目作品ということで
    初めて読んでみたけどこういうテイスト
    なのかしら。。
    下巻はひとまず保留。

  • 上巻読了。

    久々の万城目ワールド。ワクワクしながら読みました。
    特殊能力を持つ三つ子の兄弟・梵天、梵地、梵人。彼らの前に、ライオンを連れた謎の女が現れてから、荒唐無稽すぎる、怒涛の展開が始まります。
    化石発掘の山中から自衛隊、さらにPKO派遣からの砂漠の中の謎の古代都市(?)へ・・・予測不能のめくるめくジェットコースタースートーリーですごく楽しめますし、さらに恐竜やメソポタミア文明といった、ロマン要素も胸が躍ります。
    個人的に大好きな内容なのですが、一つだけ言わせて頂くと、構成的に時間軸があちこちとぶのが、ちょっと“ん?”となってしまうので、そこだけが難ですね。
    もう、続きが気になって仕方ないのですが、この時点でまだ下巻が届いておらず(返却期限ギリギリまで粘ったのに・・泣)、この興奮が冷めないうちに下巻が届く事を祈っております。

  • ヒトコブラクダ層ぜっと⁉︎
    どんなお話か予想も付かず、読み始めたところ、舞台はあっという間に、日本国内を飛び出して、イラクへ向かう。

    三つ子たちの「三秒」の力も謎なら、イナンナと名乗る女の狙いは…?
    上下巻の上巻を読み終えた段階でも、まだ物語の全貌は見えてこない…

    恐竜の進化の歴史や、古代メソポタミア文明について書かれていて、読み応え十分。

  • 万城目ワールド!面白い!なんだこの壮大な展開‼️凄すぎる!

    まず、三兄弟。特殊能力凄すぎる!
    そして訳のわからない、青いマントのライオン連れた⁈女⁈なんじゃその展開!

    どれをとっても意味不明だが、ストーリーが続き引き込まれる。自衛官になり、国内で鍛錬してイランへ…長男は恐竜、次男は西アジア、三男は昔のスポーツ万能からの格闘家、それぞれの能力と謎の女の手のひらで転がされている不可解なストーリーの結末が気になるーー!!

    伝説のアガデ、古代メソポタミアの都市名、5500年前、シュメール人が楔形文字と生み出し、粘土をこねてレンガを作り都市を築く。建国者サルゴンが築いた人類史上最初の都市。

    シュメール人、突然メソポタミアの地に現れ、人類最初の高度な文明を打ち立て突然消えた…

  • まるでVRのような再現力ある文章。絵画を見てるように人物たちが動き回っている。すごく文章が洗練されているからだな、と思う。
    日本からメソポタミアへ。義賊から自衛隊へ。縦横無尽に展開していくストーリー。
    さすがだなって思った。エンターテイメントここにあり。

  • 小学生の頃恐竜の出てくる小説を胸を高鳴らせて読んでいたことを思い出した。圧倒的なエンタメ的おもしろさがあり、没入してしまった。

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著者プロフィール

1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。2024年、『八月の御所グラウンド』にて第170回直木賞受賞。ほか小説に『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『偉大なる、しゅららぼん』『とっぴんぱらりの風太郎』『バベル九朔』『ヒトコブラクダ層戦争』『六月のぶりぶりぎっちょう』など、エッセイ集に『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』『万感のおもい』などがある。

「2025年 『新版 ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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