もうだまされない新型コロナの大誤解

  • 幻冬舎 (2021年6月23日発売)
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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784344038134

作品紹介・あらすじ

コロナ禍、最も怖いのはウイルスよりも、「間違った知識」のまん延だった!
飲食店の休業、必要ですか?
私たちはいつまで自粛を続けるのですか?
・ウレタンマスクはほぼ効果ゼロ
・ラーメン店や焼き肉屋は安全地帯
・ビニールカーテンやパーテーションは逆にリスク増大
・一にも換気、二にも換気、手指の消毒は意味がない!
・手洗いよりも「うがい」の徹底を
・新型コロナは呼吸器系ウイルス、食べ物や手、目鼻からは感染しない

新型インフル、SARSなどの現場を体験し、米CDCで研究を重ねた、呼吸器系ウイルス(COVID-19含む)の権威が緊急提言!
日本の「お角違いのコロナ対策」を徹底検証。
正しく恐れて、私たちの日常を取り戻す、必読の書
本書を読まなければ「新しい生活様式」は「新しい不自由生活」になってしまう!
日本がコロナ禍で衰亡する前に――憂国の書緊急出版!

【もくじ・内容例】
第1章 新型コロナは空気感染だと知れ
・ビニールカーテンやパーテーションは逆にウイルスが滞留する
・ウイルス学的に皮膚や鼻、目からの感染は考えられない
・最も気を付けるべきは「ウイルスの吸い込み」
・新型コロナウイルスの感染経路は、あくまで「空気」
……
第2章 手洗いよりうがいのすすめ
・感染者との出会いも短時間なら恐れることはない
・床に落ちたウイルスなんか気にするな
・徹底すべきはうがい・鼻うがい・口ゆすぎ
・ウイルスの寿命は量で考える
……
第3章PCR検査をただ増やせば良いという大誤解
・PCR検査をしなかったから医療崩壊を免れた
・PCR検査では死んだウイルスでも陽性に
・PCRで判定すべきは陰陽ではなく、体内のウイルス量
……
第4章ウイルスに勝つマスクの達人
・マスクの生命線は素材性能と密着性
・フェイスシールド・マウスシールドでは何も防げない
・外を歩くときにマスクはいらない
……
第5章こうすれば飲食店も営業できる
・安全な店の判断基準は「風を読んで、ウイルスを見る」こと
・カラオケで一曲、その前にお茶を一杯
・屋外のBBQでの感染、犯人は食べ物ではなく、コンロの前の密集
・大皿料理、ノロウイルスなら危険だが、新型コロナでは問題なし
……
第6章ウイルスと細菌は違います
・新型コロナは呼吸器粘膜(主に喉や肺)でのみ増殖する
・日本で感染者数が少なかった理由より、欧米で多かった理由を知ることが大事
・第3波とか第4波とか、一喜一憂はもうやめよう
・ゼロリスクを求めるのは、全ての生活から逃げること
……
第7章新型コロナはいつ終息するのか
・治療法が確立されても、新型コロナ撲滅は不可能
・ワクチン接種箇所の張りや痛みは正常な免疫反応
・歴史上の流行したウイルスは、いまもくすぶり続けている
……

感想・レビュー・書評

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  • この本、売れているらしいですね。
    帯に「大反響発売即6万部突破」とあります。
    新聞の地元の書店の売れている本のランキングコーナーでも確か4位くらいにランクインしていました。
    ワクチン接種が進んでもまだまだコロナの本の需要はあるんですね。
    著者は国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長という肩書の方です。
    コロナの本は何冊か読んできましたが、今までの本よりコロナのことがよりわかってきたせいか、信憑性が高いのではないかという気がしました。

    私の場合は余りにも過剰に反応しすぎだったということがわかりました。
    例えば、私は図書館で借りた本をアルコール除菌ティッシュで拭いていましたが、必要ないそうです。
    外科医と同じ手洗いもやりすぎだそうです。
    何か触るたびに手を洗っていました。

    手洗いよりうがいが大切だそうで、ヨード液(イソジン)でのうがいは有効。
    緑茶の成分に新型コロナウイルスを殺す作用があるそうです。
    又、食べ物がウイルスで汚染され、それを食べたことによって感染が広がったという事例はないそうです。
    レジでのお金の受け渡しに感染リスクはないそうです。

    不織布マスクは正しくつければ、一般の人の日常生活なら十分と思われる性能を持っている。
    ウレタンマスクの効果はほぼゼロ。

    感染経路不明の患者が出たからといって、スーパーの商品や電車のつり革から接触感染したんじゃないかと幽霊に怯える必要もない。

    今まで、自分が心配性が過ぎて注意していたことがことごとく否定されていました。
    他にも飲食店を経営されていらっしゃる方に読んでいただきたい項目などもあり、大変有意義な書籍だったと思います。

  • 私は新型コロナについて、あまりに受け身になりすぎていたのかもしれない。

    流れてくる情報を疑うことなく、そういうものなのかと思い込んで、言われるがままに行動していたが、もっと早く本書を読めばよかったと、反省しております(本書は去年の6月発売)。

    新型コロナウイルスは、呼吸器系ウイルスが原因の感染症で、「空気感染」であり、皮膚感染はしないし、接触感染もまず起こらないそうで、著者の「西村秀一」さんは、国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長で、呼吸器系ウイルス感染症研究をされている、いわゆる『本物の』専門家です。

    マスクで捕らえたウイルスは、いつまでも生きていないし、実生活で物の表面には生きたウイルスはまずいないことや、狭い空間でのパーティションは逆に危険で(パーティションと壁の間に滞留する)、換気をしっかりして空気が流れて抜けていく方がいいこと等、すべてのことに合理的な理由があるので、分かりやすく、納得させられるものがありました。

    しかし、それとは別に、私が危機感を感じたのは、感染症の流行は、他の災害に比べて簡単に忘れ去られてしまうことで、かつて、スペイン・インフルエンザと関東大震災が同じ時期に起きた際に、前者の死亡者数は、後者の死亡者数の4倍近い数だったそうです。
    確かに、防災訓練は毎年行っているし、印象的に強く感じるものがありますね。

    また、感染症が起きると、いつの時代の人々も、結局同じようなことをしていることも同様の思いで、何が分かっていて、何が正しくないことなのか、もっと歴史から学ばなければいけないとの、西村さんの言葉には考えさせられるものがあり、後世に残し伝えるというのは、こういうことなんだと、過去からの繫がりの大切さを実感したとともに、今を生きる人々が、後世の人々へ残し伝えることの大切さも痛感いたしました。

  • ウィルス感染の専門家の著書だけに、非常に説得力がありました。
    政府の方針やテレビの情報などが、いかに不十分で無責任なものかということを改めて認識しました。

  • 正しく恐れるって難しいよね。
    マスコミで毎日報道する新規感染者数のことも
    本書を読んで
    気にする必要がないと理解をいったんしても、
    毎日毎日テレビで繰り返されているのと
    触れていると、
    「やっぱり新規感染者数って大事なデータ報道なんじゃないの?」と
    理解がブレてしまいます。愚かな私。

  • ウイルス専門の医師として、その知見に基づき、巷で行われているコロナ対策と呼ばれる行動を冷静に分析した本。
    もちろん、新型コロナについてはいくら専門家とは言っても、未知な部分も多く、すべてを正確に把握しているわけではないと思うので、この本の中にも後々検証すれば正誤はあるものと思われるが、この本を書いた時点で著者の今までの知識、経験を踏まえて整理されたものであり、読んでいて腑に落ちる部分がたくさんある。特に、新型コロナはエアロゾル感染(空気感染)が主な原因であるというのは、この本が書かれた時点では厚生労働省も正式には認めておらず(最近になって認めたようだが)、飛沫感染や接触感染を主な原因としていたそれまでの見解を、専門家の見地から冷静に否定したものであり、書かれている内容から素人でも納得のいくものであった。その点から、現在でもあちこちで行われているパーテーションによる隔離等は、逆に空気の流れを悪くするものとして本書では「良くない対策の例」として挙げられており、感染拡大から2年以上経った現時点においても、専門家による理論的な対策ではなく、イメージや印象に基づいた対策が改善されずに続けられていることがよくわかる。
    ウイルス感染症の性質を正しく理解し、正しく対策するためにも、マスコミが伝えるイメージが先行した対策ではなく、各自がいろいろな知識を得て、行動していくことが重要だと思い知らされた。

  • 正しく恐れる。読んで納得。
    正体のわからないものに怯えすぎ自分で判断できなかったのかも。
    情報の取捨選択、なんでもかんでもやればいいということではなく、正しく知ることが大事。まだまだわからないことは多いかもしれないが。

  • 『感想』
    〇右にも左にも偏っていない、著者が考える真実を淡々と語っている。特に驚く新事実はないが、マスコミが言わないことが書いてあり、どの発言の裏にもそのことで利益を上げる人がいるんだろうなあと感じる。

    〇密な状態での空気感染が原因とのことだが、それを回避しようとみんなが頑張っているのになぜこんなにも感染者が増えたのだろうか。

    〇著者の意見と私が感じたこと
    ①新型コロナは空気感染するから、パーティションなどむしろない方が安全。手のある子オール消毒は無意味。→だけど感染予防に取り組んでいるという姿を見せるために必要なんだな。
    ②乾燥した環境だと飛沫が小さくなり、空気中に漂う時間が増えるから吸い込みやすくなる。そのため冬が危ない。
    ③緑茶を飲むのが良い。→普段からたくさん飲んでいるよ。
    ④換気が大事。
    ⑤抗体検査では、過去に感染したかどうかは分かるが、今現在感染していない証明にはならない。
    ⑥密着したマスクをすることがよい。でも人が密になっていない戸外では不要。
    ⑦食べ物やお金など接触からの感染リスクはない。→そうであっても怖い。

  • へーって感じ。空気の循環が大切らしいことはわかった。興味ある人には良いのかもしれない。

  • とにかく換気が大事。マスクは不織布で十分。ウレタンは効果なし。三密回避。消毒よりもうがい。などなど。

  •  呼吸器系ウィルスの専門家、西村秀一先生「もうだまされない 新型コロナウィルスの大誤解」、2021.6発行。ポイントは: 患者の口や鼻から出て、空気の流れに乗って運ばれる生きたウィルスをいかに避けるか。換気(3密の回避)と不織布マスク。新型コロナは空気感染(エアロゾル感染)、接触感染は稀。①ビニールカバーやパーテイションはかえって危険 ②テーブル、椅子、ドアノブの表面に生きたウィルスはいない。スーパーの商品、お金、図書館の本にも。アルコール消毒は無意味(単なるアリバイ作り)③皮膚からの感染はない 

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著者プロフィール

1955年山形生まれ。国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長。専門は呼吸器系ウイルス感染症、とくにインフルエンザ。
1984年山形大学医学部医学科卒業。医学博士。山形大学医学部細菌学教室助手を経て、1994年4月から米国National Research Councilのフェローとして、米国ジョージア州アトランタにあるCenters for Disease Control and Prevention(CDC)のインフルエンザ部門で研究に従事。1996年12月に帰国後、国立感染症研究所ウイルス一部主任研究官を経て、2000年4月より現職。
訳書に、A・W・クロスビー『史上最悪のインフルエンザ――忘れられたパンデミック〈新装版〉』(みすず書房)、R・E・ニュースタット、H・V・ファインバーグ『豚インフルエンザ事件と政策決断――1976起きなかった大流行』(時事通信出版局)、D・ゲッツ『感染爆発――見えざる敵=ウイルスに挑む〈改訂版〉』(金の星社)。また、内務省衛生局編『流行性感冒――「スペイン風邪」大流行の記録』(平凡社東洋文庫)の解説を務める。

「2021年 『もうだまされない 新型コロナの大誤解』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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