どうしてこうなっちゃったか Too Early for an Autobiography

  • 幻冬舎 (2022年1月26日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784344038783

作品紹介・あらすじ

これが世界に通用する、謙虚さと自由さと厚かましさだ!いま「世界でもっとも演奏機会が多い」と言われる天才「現代音楽作曲家」の自伝エッセイ。この天衣無縫、融通無碍、唯我独尊、縦横無尽を見よ!

どうしてこうなっちゃたか*目次
序章 最初から作曲家だった/第1章 何用あって、ドーヴァーへ!?/第2章 ビジネスはビジネス!/第3章 「指くるくる+5」の罰/第4章 「音楽と、(多分)セックス」の真相/第5章 邪魔な絶対音感、その生涯唯一の恩恵/第6章 Aレベルと、あっけない大学受験/第7章 大学入学と、師ダリルとの出会い/第8章 初日「君はもう来なくていい」と/第9章 ホット・トラックな日々……ダリルの白熱教室/第10章 20歳、国際作曲コンクール優勝のあとさき/第11章 ボーイ・ミーツ・ガール/第12章 善は急げの超スピード婚/第13章 卒業試験はオペラの上演で/第14章 奨学金はゼロいくつで?/第15章 瞑想? 迷走! 冴えない大学院時代/第16章 なにも知らずに邦楽器の曲を手がけた/第17章 どうせ演奏されない曲なんだから/第18章 2003年、僕の東京物語/第19章 一体あなたは誰なんでしょう?/第20章 憧れの人、理想の師、伝説の人/第21章 ブーレーズ魔法の言葉/第22章 寒すぎる10月と、僕の親密な彼女たち/第23章 「情熱大陸」の情熱と、山田和樹君とのシンクロニシティ/第24章 外出禁止令と仕事禁止令/第25章 2人のマイ・グレイト・ヒーローズ/第26章 宙ぶらりんと無収入はオペラより劇的!?/第27章 アルマゲドンの過ごし方/最終章  家 族 樹の小枝/あとがき

感想・レビュー・書評

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  • 著者のことは知らなかったけど、めっちゃおもしろかったしこの作曲家さんと作品に興味がわいた。

    とにかくぜんぶ型破りだし痛快で読み物としてすごくおもしろい。

    海外でがんばる日本人のお話は好きなパターンだし、音楽の話も大好きなので私の好みど真ん中。

    でも海外での汗と涙の苦労の果てにつかんだ成功、っていうのじゃなくてカラッとして明るくて楽しかった。

    音楽の才能も人としての魅力もすごい人なんだろうなあと思う。

  • 破天荒な天才作曲家、藤倉大が小説幻冬で2021年まで連載した自伝エッセイをまとめた本。生い立ちから英国高校留学、大学進学、大学院進学と、とにかく「作曲がしたいっ!」の一心でひたすら驀進する様子が面白い。そして、天才は天才を惹き付け、縁と運でとんでもない人々が集まってくる様子も壮観。ブーレーズ、坂本龍一やデヴィッド・シルヴィアン、勅使川原三郎などとの出会いややり取りの話も面白かった。「ソラリス」は一度観てみたい。



  • 若いうちからこれほどまでに物怖じせず、世界に名だたる大学や音楽家と渡り合ってきた日本人がいるということに驚かされた。その堂々っぷりはとても痛快で、しかし嫌味がない。作者の周りにはいつも大勢の仲間がおり、それは作者の人柄にも因るものなのだろうと想像する。作曲への飽くなき純粋な情熱に、作曲家たる者の真髄を見る気がした。

  • 1977年生まれ、いまや世界を席巻する(日本人)作曲家・藤倉大の「自分語り」は天才の頭ん中をのぞいているようなワクワク感に満ちている。読後、実感するのは「1年って365日あるんだよな」。藤倉さんの4X年×365日は常人の倍あるのかというぐらい、1日1日の密度が濃いかんじ。もう残りのページはなさそうなところまできて「え~ここで新たな話がスタートするの?」とネタはつきない。皮がはち切れんばかりに餡子がつまった饅頭の趣だ。つまりサービス精神満点。脳細胞が生き生きとしているのだ。その端々に、音楽の秘密が息づく。
    本書の白眉は「友達の友達は・・」と、どんどん増殖していく人脈の連鎖だろう(きら星の顔ぶれに見知った方々も散見されて楽しい)。知り合って、頼まれて、曲ができ、知り合って、頼まれて、曲ができる。しかしこれではまるで作曲がすいすいできているようじゃないか。「どうしてこうなっちゃったのか」―はい、天才だから!しかし天才モーツァルトだって苦しめられたことがある。避けて通れぬは、懐事情。ここもズバリ書くのは、やはり大阪人やね!その大阪人の才覚が発揮された「王立音楽院と、王立音楽大の大学院選び」の話には手に汗を握った。
    モーツァルトやワーグナー、ベートーヴェンら過去の作曲家たちもこんな風だったの?とリアルに感じられてくる。それもこの本の効用か。

  • 面白すぎる。

    ド天才ならではの厚かましさ(絶賛してる)や、メキメキと道を切り拓いていける人物のエネルギーを体感できた。
    まだ四十代と若いし、今後も活躍されるどろうから、十年後、二十年後と、密かに続編に期待しとこ。

  • 面白いけど結構ボリュームあってなかなか読み終われない。。18章まで

  • 15歳、才能だけを頼りに徒手空拳で単身イギリスへ。以来、欧米のクラシック音楽界で次第に認められ…。「世界でもっとも演奏機会が多い」現代音楽作曲家・藤倉大の自伝。『小説幻冬』連載に書き下ろしを加えて単行本化。

    帯に恩田陸の名があったから読み始めた。
    軽快というか軽いっていうかチャラいっていうか(苦笑)。苦労もあったんだろうけどいいことばかりたくさん書いていてそれはそれでよかった。

  • 図書館で借りた本。
    返却期限に間に合わなくなるので
    最後まで読みきれなかった。
    読んだところまではめっちゃ
    面白くて、他人の人生を読んでいるのに
    ワクワクした。

  • 子供の頃から音楽にかける情熱の塊のような人生.なりふり構わず作曲に向かう姿勢に感服しました.そして実を結ぶに足る才能,文章もわかりやすくて面白い.
    オペラを見てみたくなりました.

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著者プロフィール

1977年、大阪府生まれ。作曲家。15歳で単身渡英しジョージ・ベンジャミンらに師事。数々の作曲賞を受賞、国際的な委嘱を手掛ける。2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。2019年に尾高賞、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2020年にオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演。数々の音楽誌において、その年のオペラ上演におけるベストに選出された。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品の発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身が主宰するMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版されている。https://www.daifujikura.com/

「2023年 『軽やかな耳の冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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