マイクロスパイ・アンサンブル

著者 : 伊坂幸太郎

• 幻冬舎 (2022年4月27日発売)

作品紹介・あらすじ

どこかの誰かが、幸せでありますように。
失恋したばかりの社会人と、元いじめられっこのスパイ。
知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたり……。
ふたりの仕事が交錯する現代版おとぎ話。

付き合っていた彼女に振られた社会人一年生、
どこにも居場所がないいじめられっ子、
いつも謝ってばかりの頼りない上司……。

でも、今、見えていることだけが世界の全てじゃない。
優しさと驚きに満ちたエンターテイメント小説！

猪苗代湖の音楽フェス「オハラ☆ブレイク」でしか手に入らなかった
連作短編がついに書籍化！

感想・レビュー・書評

[まことさんの感想 · 2022年4月28日]

伊坂幸太郎さんの新刊。『マイクロスパイ・アンサンブル」。

どこかの誰かが、幸せでありますように。
さあ、作戦会議だ！

失恋したばかりの社会人と元いじめられっ子のスパイ。
知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたり…。
ふたりの仕事（ミッション）が交錯する現代版おとぎ話。

以上、帯より引用。


この作品は2015年から7年間にわたって福島県の猪苗代湖を会場とした、音楽とアートのイベント「オハラ☆ブレイク」の会場に来た人に配布する小冊子のために書いた短い小説を一冊の本にしたものだそうです。

伊坂さんのお好きなTheピーズとTOMOVSKYの曲を毎回題材に使われたそうです。


全体のストーリーは、私は残念ながら今ひとつわからなかったのですが（最近の伊坂さんの小説、わからなくなってきています。私。しくしく…）

①松嶋が失言してしまった方の彼女が結婚していい奥さんになっていたこと。

➁松嶋が恋人の彼女にした突然のプロポーズ。

③門倉課長の当たった1億円の宝くじの使い道を最後に明かさなかったこと。

は伊坂さんの小説らしくてとても好きでした。


伊坂さん、また、悪をやっけるカッコいい小説も書いてくださ～い！！

[あちゃ太郎さん · 2023/08/12]

アールグレイさん、まことさん
こんにちは
マリアビートルが面白くて、伊坂幸太郎手当たり次第読んでみて、「？」の作品がパラレルワールド系だったのかもと合点がいきました。殺し屋シリーズはいつのまにか３作読んでました。マイクロパイ…は、？の方に入りそうですね。クシラアタマ…に似てますか？

[まことさん · 2023/08/12]

あちゃ太郎さん♪

『マイクロスパイ・アンサンブル』は、イベントで配られた小冊子に書いた短い小説を一冊の本にしたものなので、長編のような、醍醐味はないと私は思いました。
所々、伊坂さんらしさは、あったものの、全体のストーリーはよくわかりませんでした。『クジラアタマ』も、よくわからないという点では、似ています。
伊坂さんで、お勧めを言うと、初期の長編です。
『オーデュボンの祈り』『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』『重力ピエロ』あたりははずれなしで、最近では『逆ソクラテス』『火星に住むつもりかい』は伊坂さん自身が代表作だとおっしゃっています。

[あちゃ太郎さん · 2023/08/12]

ありがとうございました！
参考にします。

[ムク助さんの感想 · 2023年4月1日]

軽いのでさらーっと読めるが、わかったようなわからないような何となくふわふわした読後感。
だけどあとがきを読んでコンセプトを理解した上でもう一回読んだら面白さが増した。これはあとがきを読んでからの方が楽しめるなと思った。

たびたび出てくる太字で書かれた歌詞は実際にある曲のもので、曲から発想を広げて作られたお話だそうだ。
ファンタジー要素が強めで、設定も面白かった。
グライダーが動いたりマグカップが壁になったり、思わずニヤッとしてしまういつもの伊坂さんの感じ。今回も楽しかった。

[コルベットさんの感想 · 2023年12月10日]

こことは違う別の世界。

それは確実に在るけど
ふだん私たちの意識に
あがらない。

例えば、人類ではない
別の知的生命が生きる
遥か遠い惑星。

パラレルワールドとも
呼ばれる並行世界。

もっと身近な例ならば、
言葉が通じない海外や
山奥の辺境の村なども
そうでしょう。

意識はしていなくても
バタフライエフェクト
で互いに影響を与えて
いる。

うまくいかないあれや
これも、

思いよらぬ処から影響
を受けて、

ある日とつぜん奇跡の
ようにうまくいくこと
だってあり得ると。

そう思えばまた元気も
湧いてきますよね♪

[たけさんの感想 · 2022年11月5日]

福島県・猪苗代湖で2015年から開催されている音楽フェス「オハラブレイク」のために、毎年書き続けた連作短編を書籍化したもの。

なので、とてもライト。
ガッツリと読みたい気分には合わないので注意が必要。

ところで、伊坂さんは敬愛TheピーズやTOMOVSKYを敬愛しているとのこと。この小説でもモチーフとして使われて歌詞が引用されている。
↓
https://news.kingrecords.co.jp/2022/04/2319/

意外な組み合わせ、とも思ったのだけど、プレイリスト聴きながら、この本読んでいたら、なんか腹落ちした。

僕の大好きなあのヒトが、ちゃんと幸せだったらいいな
…って心から思う。



Theピーズと言えば、この小説には出てこないけど、「バカになったのに」がスバラし過ぎて好き。
街で偶然聴いたら、号泣してしまうほど好き。


「バカになったのに」

自堕落ばかりがもてすぎる
Uh Yeah　だったら　オイラもって　いい気になった
中学まではまともだった　まともだったのに
さんざんムリしてバカになった　バカになったのに

進学校の悲しみ　アホ不足
Uh Yeah　パンチパーマでパンク
しらふでバカ
中学まではまともだった　まともだったのに
さんざんムリしてバカになった　バカになったのに…

[naonaonao16gさん · 2022/11/08]

たけさん

おはようございます。
体調どうですか？？
少しでも回復されているとよいのですが…
お大事になさってくださいね。

iPod、AppleMusic入らないの不便ですよね…
マキシマムザホルモンとKinKiKidsがAppleMusicで聞けないのでiTunesから移して聴いてます笑

尾崎の思い出ww
確かに、男性が尾崎に憧れ、女性がそんな彼のことを忘れられなくて、みたいな方を先にイメージしちゃいますw
ドライブで尾崎とはベタでいいですね！

ここで「マイクロ」が活きてくるとは…流石です！！

[たけさん · 2022/11/08]

naonaoさん

いや、「マイクロ」はたまたまで…

ワクチン副反応、ようやくスッキリです。
さっ、これから飲みます！

[naonaonao16gさん · 2022/11/09]

たまたまの奇跡ですね！

良くなったみたいでよかったです～
久々に飲むお酒は美味しいだろうなぁ…
昨日は月も綺麗でしたし…！
これから日本酒が美味しい季節ですね＾＾

[音あんさんの感想 · 2022年9月16日]

別々の世界で小さい2人のスパイと会社員の奇妙な偶然が重なり合う不思議な物語。

会社員は「良いことをした人は幸せでいて欲しいなぁ」と感じ、悪いことをした人は何をしてても良いが自分よりは不幸であって欲しい。人の正直な感情を感じる一文がとても印象にのこりました。

ジャンルはファンタジー？あまり読んだことのないジャンルで新鮮でした。

[ポプラ並木さんの感想 · 2024年2月21日]

久しぶりに伊坂作品を読んでいて、波に乗らずに終了。今回はファンタジー過ぎた内容で、自分の想像力を超えてしまったのかな？読んでいてしんどかったのですが、森見作品を読んでいるかのようでした。自分に合わない作品がだんだんわかってきた。①ファンタジー系、②複数のストーリーが展開（あるいは時系列がぐちゃぐちゃ）、③最終着地点が不明瞭、④自分に未知の設定やマニアックな内容。要するに、自分の予想外な内容だと頭がポッカーンってなるんだね。皆さんの感想読んでいて、ハートウォーミング？歌詞に大切なメッセージ？えっ？どこが？②

[アールグレイさん · 2024/02/21]

こんにちは(^-^)ポプラさん

私もこの本を読みましたが、伊坂幸太郎さんはいろいろな分野を書くなと思いました。
殺し屋シリーズは、ご機嫌の本だったのに、このパラレルワールド？は我慢して読了でした。その人によって、好みがありますね！

[ポプラ並木さん · 2024/02/22]

アールグレイさん、
お久しぶりです。
パラレルワールドは読んでいてつらかったです。
最終着地点もよくわからず。。。
次の作品、楽しみです。

[アールグレイさんの感想 · 2022年7月30日]

――僕の大好きな あの人が ちゃんと幸せだったらいいな ――どなたかの歌詞らしい。良い言葉だなと思う。

パラレルワールド、というのでしょうか？二つのお話が交互に繰り返す感じで綴ってある。･････正直を言うと、パラレルワールドは苦手だ。そのことを
知らずに読んだ。読み始めたのだから、
読了せずにいるのは悔しい！


頼りなさそうな会社員の話と、････小人のスパイたちの話、なのだろうか？
でも突然現れる扉をくぐり抜け･････
･････扉の現れ方が良かった。

会社員の上司は宝くじが当たった！、と
言い出す。そんなことを簡単に、口外
しない方が良いですよ、と会社員は言うが、その使い方はふつうではなかった。

私はこの話、パラレルワールドではなく
会社員の方だけでいいと思った。
ところが途中で変化がある。･････

伊坂さんの本は２冊目、アイネクライネナハトムジークを数年前に読んでいるが、完全に内容は忘れた！従って、伊坂さん初読みと言ってもいい。

以前、Book off で買った｢死神の精度｣読まずに、家に置いたまま。その本は
私を楽しませてくれるだろうか？

2022､7､30 読了

[ポプラ並木さん · 2024/02/22]

アールグレイさん、同感です。パラレルワールドは難しいですね。しかも、リアリティーがあまりない設定。
｢死神の精度｣は楽しかったよん。

[どんぐりさんの感想 · 2022年5月29日]

伊坂さんらしい掴みどころのなさが
最後まで続く作品
掴みどころのなさが
いつのまにか面白さに繋がるはずが
今回はそのまま終わってしまったかな…？


よくわからないけど
わかったような気持ちで
最後まで読み進めてました


あとがきでようやく
フェスで配っていた話だったのかと知りました


面白い試みですね


でも私はよくわからず、でした

[まことさん · 2022/05/29]

どんぐりさん。こんばんは♪

いつも、いいね！ありがとうございます。
私は伊坂幸太郎の大ファンで、この作品も、とても楽しみに読んだのですが、私も実はこの作品わからなかったのです。
フェスで、配っていた細切れの作品だったせいかもしれないと思ったのですが。
でも、わからないと、言っているのが、私だけでなくて、とても、安心しました♪
伊坂さんには、申し訳ないけれど。

[どんぐりさん · 2022/05/29]

まことさん、コメントありがとうございます(^^)

そうなんです！！
いつも、よくわからないまま読んでても、
最後には全部回収されていく感じが好きなんですが、
今回はよくわからないまま終わってしまいました(^^;

同じ気持ちの方がいて嬉しいです(^^)

[松子さんの感想 · 2022年5月10日]

明日仕事なのに、つい夢中になって読んでしまい
夜更かししてしまった…明日起きれるかなぁ汗汗

読み終わった後、
胸の中に少し体温の高い真っ白な小鳥がいるような、ほんわかあったかい幸せな気持ちになりました。

マイクロスパイ•アンサンブル。

ハードなお話しでも、
ハラドキでもゾクゾクするお話でもない。

本のおびに『現代版おとぎ話』と書いてあったけど、本当にその通り。
そのおとぎ話の中に、音楽が溢れ、著者の優しさとユーモアと価値観をゆったり感じ取れる作品。

ピーズ、カステラ、TOMOVSKYの歌詞が引用され、まっすぐな歌詞が心に響いてくる♫
Spotifyにマイクロスパイのプレイリストがあり、
小説を楽しみながら音楽も楽しめる。

"四年目"の中の『救出する少年』のストーリーと、
その中で引用されている
♪作戦会議♪という歌詞と曲が大好き。
来世でも出会いたいから、『次の星でもわかるように待ち合わせのルール決めとこう…作戦会議！』っていう曲。

私も私のまわりの大切な人達と、
また出会えるよう作戦会議しなきゃ(^^)

大人向けの『現代版おとぎ話』、楽しかったです♪

[ひろさんの感想 · 2022年12月13日]

失恋したばかりの社会人と元いじめられっこのスパイ。
ふわふわと夢の中と現実を行き来するかのように、ふたつの世界が交差しながら、ひとつの扉によって繋がっていく。
この世界がすべてではなく、どこかで別の世界が存在するのかもしれない、と夢の中のようなのに妙にリアルな会話がそう思わせる。
読んでいるうちに、ふと、いま自分はどこにいるんだろう、と不思議な感覚に陥る。わけが分からなく迷子になったような気分。それはおそらく私の読解力の問題だろう。
ただ、どこにいてもいいんだ。世界はいくつも広がっていて、どこかで繋がっているはず。気づかないだけで、だれかの支えになっていることもあるのかもしれない。音楽や芸術作品のように。そんな風に思った。
音楽を交えて描かれる今回の作品は、福島県の猪苗代湖の音楽フェスのために書かれたらしい。伊坂幸太郎さんは色んな挑戦をされているんだなぁ。きっと、フェスに参加した人は、より楽しめるのだろうなぁ。
人の幸せを願いたくなる。そんな優しい気持ちでいっぱいになる素敵な作品だった。

[松子さん · 2022/12/13]

ひろ、おはよ(^^)
不思議なお話だったよねぇ
ミクロのスパイの世界がなんか可愛くて
読み終わったあと、ほんわか幸せな気持ちになって♡

ぜんぜん違う話なんだけど、ひろのTwitterよりも長い感想を読むとき、ブクログの良さを感じる(^^) もっと感情が伝わってきて嬉しいの。お得な気持ちになっちゃう♪

[ひろさん · 2022/12/13]

まつ、おつかれさま(*^^*)
うんうん、ほんわか幸せな気持ちになるねぇ♡
伊坂さんの作品で癒されちゃうとはなぁ(*´꒳`*)

お得だなんてありがとう～
ブグログは文字数制限ないから、書きたいまんま書けるのがいいよね♪
気持ちが伝わるって嬉しいなぁ( ´ ` *)

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。