全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割

  • 幻冬舎 (2022年4月27日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784344039476

作品紹介・あらすじ

誰にでもあるこんなトホホ、あんなトホホ。
でも、ここにあるのは、とびきりのトホホ。
――あなたに明日笑ってもらうために、僕の不幸を短歌にしてみました。
“歌人芸人”による、フリースタイルな短歌とエッセイ。

穂村弘さん、俵万智さん絶賛!

・あの数ある自転車の中でただ1台倒れているのがそう僕のです
・星空が綺麗なことで有名な露天風呂でのすごい曇天
・さっきまで順調だったレジの列 急にもたつきだす僕の前
・頼んでたラーメンよりも200円高いのがきたがなにも言わない
・たかが5分そんな遅刻も7年で8400分6日待ってる
・「またムール貝ですか?」ってまたムール貝頼んだらダメなんですか?
・死にたいと呟くあいつの腸にまで生きて届いているビフィズス菌
・写ルンですあるんですけど撮るものがないんです撮る人いないんです
・趣味 君のLINEを見返すこと 特技 君から返事が届かないこと
・歯磨きのリズムキモいと言われてる同棲3日目の夜のこと
ほか。
短歌で切なく、エッセイでさらに切ない!

===
ひたすら小さな不幸に見舞われる日々を、短歌にしています。
僕の生活には、なぜ自分だけこんな目に遭うんだ、と思うようなことが頻繁に起こります。
生きるのって難しいなと、いつも思っています。
言いたいことが言えなかったなと、昨日も思ったし、今日も思ったし、明日も思うでしょう。
あなたに明日笑ってもらうために、僕の不幸を短歌にしてみました。-- 「はじめに」より

感想・レビュー・書評

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  • 歌人と芸人両方こなす世界で唯一の?歌人芸人・岡本雄矢(スキンヘッドカメラというコンビのひとり)さんの、短歌&エッセイ。

    読みやすくてクスリと笑えるエッセイの短歌化がうまい。
    エッセイを読み進めるにつれ、岡本さんはちょっと気の弱い優しさで、周りの人に絶妙にナメられている感があるなあ、と、思った。
    ナメられているというのは、気安くされている、親密感をもたれているというのと、ちょっと似ていて、それをご本人も自覚して、強みにしているのだと感じた。(妄)
    失礼なこといってごめんなさいね。
    表題作の歌のエピソード、一緒に行った友達に頼まれて見ているのかと思っていたけど、実は岡本さんが自発的に行っていたということで、その優しさにちょっと感動したりした。
    エッセイもプチ不幸ネタばかりではなく、その優しさが全面に表れているものも多い。
    プチ不幸ネタは、もしかしたら、芸人のヒロシさんが好きな人も好きかもしれないな、と思った。

    岡本さん、いつかNHK短歌とMー1決勝に出演、出場されることを願っています。

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      たくさんの言葉すべてありがたく読ませていただきました。
      最近、小説『僕の悲しみ...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      たくさんの言葉すべてありがたく読ませていただきました。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
    • 5552さん
      御本人ですか?
      ご著書、楽しく拝読させていただきました。
      新作の青春小説も読んでみたいです。
      ラジオで歌人の加藤千恵さんが紹介されていて、気...
      御本人ですか?
      ご著書、楽しく拝読させていただきました。
      新作の青春小説も読んでみたいです。
      ラジオで歌人の加藤千恵さんが紹介されていて、気になってました。
      わたしのようなどこの馬の骨ともわからないひとの放言みたいなレビューを読んでくださり、こちらこそありがとうございます。
      岡本さんの、さまざまな舞台でのご活躍を楽しみにしております。
      2025/05/29
    • okamoto1945さん
      ご本人が急にすいません!

      ラジオで加藤千恵さんが紹介してくれて嬉しい限りです。
      また感想聞かせていただけるの楽しみにしてます!
      ありがとう...
      ご本人が急にすいません!

      ラジオで加藤千恵さんが紹介してくれて嬉しい限りです。
      また感想聞かせていただけるの楽しみにしてます!
      ありがとうございます!!
      2025/05/29
  • フリースタイルの短歌。
    日常のトホホなことを短歌に詠んでいる。
    不幸なこと、なんていっているが、そこはやはり芸人さんならでは…で面白く表現している。
    あっ、こういうこともあるよな、と共感できる出来事もあり…で楽しめた。

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
    • 湖永さん
      こんばんは。
      アイコンがその小説なんですね。素敵です。
      読んでみたいです。

      こんばんは。
      アイコンがその小説なんですね。素敵です。
      読んでみたいです。

      2025/05/28
    • okamoto1945さん
      是非読んで感想聞かせてください!
      お待ちしています!
      是非読んで感想聞かせてください!
      お待ちしています!
      2025/05/28
  • たまたま書店で見つけ、タイトルに惹かれて手に取りました。
    裏返してみたら、帯にコメントを寄せているのは穂村弘さん、俵万智さん、板尾創路さん。
    まえがきによると、著者は"歌人芸人"で、小さな不幸に見舞われる日々を短歌にしているのだそう。
    私、絶対この本好きだ…という確信とともにレジへ。

    著者は、幸せ方面にも、不幸せ方面にも、センサーが鋭い人なのだと思います。
    そして、センサーがキャッチしたものへの心の動き方が、ちょっとだけ過剰なのだと思います。
    その過剰さが愛おしいのです。

     全米は君のことでは泣かないが僕が全米分泣いてやる

    とか、もし自分が言われたら「言いすぎだよ」って笑うと思うけど、それでもやっぱり嬉しいと思うもの。
    小さな不幸の裏側から、著者の優しさが覗く短歌が特に好みでした。

     死にたいと呟くあいつの腸にまで生きて届いているビフィズス菌

    には、クスッと笑わされつつ、一気にミクロな世界へ連れていかれるズーム感にくらくら。

    • 111108さん
      すずめさん

      帯コメントの方達豪華ですね!私も絶対好きそうな予感。
      歌人芸人の岡本雄矢さん、知らなかったです。これから探してみます。
      すずめさん

      帯コメントの方達豪華ですね!私も絶対好きそうな予感。
      歌人芸人の岡本雄矢さん、知らなかったです。これから探してみます。
      2022/07/18
    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      好きな短歌も引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      好きな短歌も引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
  • 短歌と川柳、それと狂歌の違い、境目って難しいですよね。
    最初短歌を詠い始めたとき「夕暮れ」の題で、“夕暮れに暖簾くぐれば湯気が立ちおでん温もる女の未練”、と詠えば、まるで演歌ではないかと・・。

    この本の作者はお笑い芸人で自称「歌人芸人」と。

    全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバンを見ている役割
    1本の電車のつもりで待っていた踏切を2本電車が通る
    メロンと名のつくものメロン以外全部メロンの味がほとんどしない

    これって、短歌、川柳、狂歌。どことなく笑いを求めれば求めるほど、短歌から離れていくようで・・・。

    短歌を目指している私とすれば、笑い好きだけに要注意ですな。

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌も引いていただき感想をいただきありがとうございます。
      最近、小説『僕の悲しみ...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌も引いていただき感想をいただきありがとうございます。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
  • 短歌とその歌が出来たエピソードが書かれていて、その小さな不運にクスっとしたり共感したり。*左手に見えますホストに座られているのが僕のスクーターです*ミッキーの家でミッキーに迎えられおじさんが言う「ご在宅でしたか」 *「生きていていいと未来が言っている予定があるってそういうことだ」*さっきまで順調だったレジの列急にもたつきだす僕の前 *あの数ある自転車の中でただ1台倒れているのがそう僕のです

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌もたくさん引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌もたくさん引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
  • 物凄く不幸な話は重くて聞いているのも辛いけど、ちょっとだけ不幸な話はなぜかクスリと笑えてしまうから不思議

    そんな、日常にあるちょっとした不幸を短歌にしてまとめた本。それにエッセイも加わっています

    私のちょっとした不幸はコロナ陽性者を毎回なぜか私が発見すること

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
    • Russian Blueさん
      コメント、ありがとうございます!
      そちらの作品も気になっていたので読んでみたいです
      コメント、ありがとうございます!
      そちらの作品も気になっていたので読んでみたいです
      2025/06/06
  • 身近な不幸話に、分かるー!と共感しまくり。

    岡本さんは、とても繊細で優しい方なんだな。という印象。
    「コンビニのレジの奥にあるお菓子くらいの存在感」
    は、私のこと書いてるのかと思うくらい共感。

    仲間が出来たみたいで、ちょっぴり勇気づけられた

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌も引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版し...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      歌も引いていただき光栄です。
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
  • 昔よりも、冴えない人々のおかしみというか、味の部分を愛おしむ文化が根付いてきたような気がする。もともと人の成功譚なんて興味ないぜという僕みたいな人には共感しかない。冴えない男代表として支持する。

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      冴えない代表とは 笑
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたの...
      読んでいただきありがとうございます!
      感想とても嬉しいです!
      冴えない代表とは 笑
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
  • 死にたいと呟くあいつの腸にまで生きて届いているビフィズス菌
     岡本雄矢

    「日本にただ一人の歌人芸人」と称する作者は、1984年、札幌市生まれ。札幌よしもと所属「スキンヘッドカメラ」のメンバーで、短歌とエッセーを組み合わせた初の著書も話題を集めている。

     その短歌の内容は、「小さな不幸に見舞われる日々」。笑うに笑えない、哀感漂う経験則をまとめた「マーフィーの法則」があるが、たとえば次の歌はその一例だろう。

    ・星空が綺麗なことで有名な露天風呂でのすごい曇天

     冒頭の歌は、「死にたい」が口ぐせの友人が、その口でヨーグルトを味わっているという落差。観察眼が鋭く、ちょっとした違和感やユニークな気づきが歌の材料となっている。

     他者のことを自分事としてとらえる視線も。

    ・全米は君のことでは泣かないが僕が全米分泣いてやる

     映画の宣伝文句の一つに「全米が泣いた」があるが、それを借りて、もしも大切な人がつらい目に遭ったときには、自分が全身で共感し励ましてあげたい、と包容力を見せている。ただし、そんな機会に遭遇していないという“不幸”で、笑いに転化させてもいる。

     もともと短歌に関心があったが、偶然バーで歌人山田航に出会い、師事することになったという“幸運”の持ち主。競馬好きで、今後は「ばんえい競馬短歌」など、新たなジャンルも開拓してくれそうだ。期待。
    (2022年6月26日掲載)

  • 日常の中で通り過ぎてしまいそうな光景や感情を立ち止まって見つめたくなりました。

    • okamoto1945さん
      読んでいただきありがとうございます!
      シンプルな感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらも...
      読んでいただきありがとうございます!
      シンプルな感想とても嬉しいです!
      最近、小説『僕の悲しみで君は跳んでくれ』も出版しましたので、そちらもよろしくお願いいたします!
      2025/05/28
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