かんむり

著者 :
  • 幻冬舎
3.73
  • (5)
  • (3)
  • (6)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 345
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344040175

作品紹介・あらすじ

「私たちはどうしようもなく、別々の体を生きている」夫婦。血を分けた子を持ち、同じ墓に入る二人の他人。かつては愛と体を交わし、多くの言葉を重ねたのに、今はーー。夫が何を考え、どんな指をしているのかさえわからない。「私のかんむりはどこにあるのか」著者四年ぶり書き下ろし長編。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この性描写いる?って思っちゃう話は
    すごく多いと思っている
    それ書かなくても成り立つし
    彩りにもなってなくね?
    って思うことあって
    それで性描写あるお話は
    軒並みそのシーンで冷めるんだが
    このお話は違うと思った
    あ、これ、いるやつだわ
    って納得できた
    それだけでも高評価

    人の人生、それも割と普通の人生
    その悲喜こもごもで
    いろいろ想いを馳せられる人なら
    読んでみてもいいとオモウ
    終盤がちょっと上がったり下がったり
    (気持ち的に)
    落ちつかねーなぁと思うけど
    まぁ実際そんなもんだよなー
    まだ人生終盤じゃないから想像だけどさー

    星は4つ

  • 家族、夫婦のあり方、そして熟年夫婦の愛をこんなにも考えさせられた物語はかつてあっただろうか?今のご時世に読んでほしい感動作です。

  • 不思議な書き方をしている物語だった。
    月日を重ねて変わっていく体と性。
    私の感じ方とは違いすぎて、こういう感覚は個人差が大きくて誰も他の人と共感できないものなのか、私だけが違うのか、よくわからなかった。

    私はマネキンが着ると服が良く見えると思わないし、理想の体型が誰にとっても一緒とは思わないから、世間から理想を押し付けられているとも思わない。
    あとスポーツ根性とか逃げるなとかいう虎治の教育法も、男の考え方っていうよりかなり個人的な感じがしたし、ジェンダーの問題ともちょっと違う気がした。

    ちょっとわからないとこが多すぎたので感想は再読するまで保留。
    主人公がなんか好きになれなかったのかも…

  • 中学三年から始まる、二人の物語。
    心と身体が寄り添ったり離れたり、わかったりわからなかったりしながら働き、結婚し、子どもを産み育てていく。
    夫婦ってのはお互いに何かを少しずつ削り取り我慢し合って続いていく。当然得るものもある、でも失うものもたくさんあるのだ。その失っていくものを埋めるのは何か。
    人は年を取る、社会も変わっていく。そんな中で自分の中の大切なものがすり減っていく、少しずつ無理をしていく。あの時選んだ道と、別の道を思うこともある。選んだ道を誰かのせいにしたいこともある。
    何が正解かなんて、わかるはずもない。
    自分の中に残っているものが、ずるく醜いものだけかもしれない。それでもそれをぶら下げている身体は自分のものだ。この形のまま生きていくしかないのだ。

    夫の身体をなぞる手の、その愛する形の変化。変わっていくものと変わらないもの、それを守るため必死に自分の場所を守って生きていく。その変化そのものを受け入れていく時間の尊さよ。
    この手から零れ落ちていくたくさんのものたち、知っていると思っていたその人の、何十年いっしょにいても知らなかったこと、その一つ一つ、それでも分かり合いたいと思う、なぞることでそこに形を見つけるのかもしれない。

    私たちはずっと自分だけの「かんむり」を探して生きている。
    心を守り、身体を動かす、眼には見えないものを詰め込んだ自分を支えるかんむりを。
    彩瀬まるが描く「手」が好きだ。その手のなぞる形を自分も愛せるかもしれないと、そう思うから。

  • 中学校で出会い、結婚し、出産し、死別するまでの男女の夫婦の形を描く。
    女性(妻)の視点から語られ、彼女が自らの「かんむり」を見つけるために模索する。でも、その「かんむり」とは何なんだろう?私には彼女が他人ばかりを見て羨み、自分自身を見つめることなく足掻いているように見えた。
    一つの夫婦の生き方、それぞれの生き方を垣間見て、私自身が辿ってきた道、これから辿るであろう道について、ふと思いを巡らせた。

  • 人生をまざまざと見せられた感じがしてすごく嫌だった。今日が残りの人生で一番若い日よ、大事に生きなくちゃです。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1986年生まれ。2010年「花に眩む」で第9回「女による女のためのR-18文学賞読者賞」を受賞しデビュー。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』(新潮社)『骨を彩る』(幻冬舎)『神様のケーキを頬ばるまで』(光文社)『桜の下で待っている』(実業之日本社)がある。自身が一人旅の途中で被災した東日本大震災時の混乱を描いたノンフィクション『暗い夜、星を数えて――3・11被災鉄道からの脱出――』を2012年に刊行。

「2021年 『OTOGIBANASHI』 で使われていた紹介文から引用しています。」

彩瀬まるの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×