- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784344041264
作品紹介・あらすじ
国のため、小さきもの、弱きものこそ生き延びよ。鳥羽伏見の戦い、戊辰戦争。わずか700の兵で4倍の幕府軍を撃破した片眼片足の不自由な「類稀なる軍略家」伊地知正治。ぼっけもんと呼ばれる激烈な性格で兵を駒として操り薩摩人として勝ち続けてきた伊地知が新時代に目にしたのは、荒廃した土地で貧困に喘ぐ民の姿。大久保利通、西郷隆盛と並び称される勤王の志士の胸に、最後に去来するものとは。
感想・レビュー・書評
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2023年、読んでよかったランキング(自分の中で)上位に入る一冊。
幕末、薩摩の軍師として活躍した伊地知正治。明治の世となり、歳を重ねると共に何のために生きていくのか考えたり、若き日の自らの行動と向き合ったり、読み進めながら一緒に悩んだ。
令和の現代、国民と国との関係を考えさせられる一冊。為政者にこそ、読んでもらいたい!
構成も良いし、板垣退助や大久保利通、西郷従道など、登場人物もよく練られている。
豆腐の大村益次郎がとても気になったので、この後はそちらにいこうと思う。 -
誰の言葉だったか、本書を読み終えた時、感動した!と言ってしまった。江戸から明治へと時代が変わり日本の政情は不安定に、そんな時代を駆け抜けた男の物語の一冊をあっという間に読み終えてしまった。
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優秀な軍師で、その生き様も興味深いが、やはり戊辰戦争は、薩長土による復讐戦であったと思う。
東北列藩が恭順の意を示しているのに戦闘をやめず、無辜の人民を殺害した。
革命貫徹の儀式だったのかも知れないが、江戸開城以降の戦いは、不要な戦いであったと思う!
著者プロフィール
谷津矢車の作品





