世界はひとりの、一度きりの人生の集まりにすぎない。

  • 幻冬舎 (2023年10月4日発売)
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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784344041851

作品紹介・あらすじ

大丈夫。孤独で寂しいのは、みんな同じだよ。
noteで大人気!渋谷のバール・ボッサ店主が描く、
思い通りにならない人生を救う極上のショートストーリ集。


片想いしか知らない。一度しか会えなかった。気持ちはいつも届かない――。
どんな人とも一度しか会えない「さよならの国」にある“完璧な人間関係”
「一生に一度しか恋ができない国」では“片思いしか知らない”人ばかり
これからの「人生を20歳で全部決める国」で“50歳で最後の恋をする”と決めたら
「24時間だけなりたい者になれる国」の“哀しみと喜び”
誰もが自分だけの世界で一度きりの人生を生きている……ほか15篇。
まるでバーに入ったような小説。

感想・レビュー・書評

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  • ひとりの人物の、ある瞬間だけを切り取った物語集という印象を持った。
    確かに小さく閉じた世界ではあるけれど、自分の全く知らない世界ではない。
    だから物語に入り込める。
    “たった一度”とか“24時間だけ”のような制限があるからこそ、強烈に光って見えるんだよな。
    全体的に柔らかい雰囲気の作品だった。

  • えっ。なんだろう、この世界観。
    ふわっと初恋みたいな?いや?なんか違うな。
    ちょっと初めての感覚に戸惑ってる。
    全部ね、わたしに語りかけてくる感じだった。
    好きだね、こういうの。

    あー、夢の世界?って事だったのかな?
    小さく閉ざされた世界、夢か。
    1話1話が最後は繋がってね。なんかみんな静かに微笑んでる映像がぶわーって広がった。

    「完璧な人間関係、完璧な会話ってこの世の中にはない。みんな不完全な言葉を交わし、相手を完全に理解できず、いつも不完全に誰かと関係をもっていくものなんだ。」

    この、言葉にならない不完全さが、良き。

  • バーテンダーを中心に広がる短編小説集。
    1話1話が短くて読みやすい、作中でも約束の15分前にきて読み切れる程度が完璧な世界とあったがその気持ちも分かった。
    また、話と話の間のつながりもあって、この話と繋がるのかあ、と驚き、感心した。
    いい作品でした。1時間かからないくらいで読めるのでさっと読める時に読めるのがいいですね。

  • なんて世界なんだろう
    言葉にはうまくならないのだけれど

    お気に入りはね、
    「一度しか会えない完璧な人間関係」と、
    「誰もがなりたかった者になれるなら」

    なんていうか、一期一会の世界なんだけど
    もっとスイートビターというか・・・
    言葉にしたら淀んでしまいそう。。

    苦い気持ちで、笑いそうな、泣きそうな気分になるのは
    「他人の人生は決められない」
    う~ん、ってなる。

    この本のタイトルが、まさに内容そのもので妙
    世界はひとりの、
    一度きりの、
    人生の集まり。

    どこかに、この本について「バーに行ったみたいな」なんてあったけれど
    バーに行くと、本当にこんなふうになるのかしら
    そんなバーって、あるのかしら

  • ことばで表すには美しすぎる世界でした。よいん

  • 不思議な小さな世界のはなし。

  • 著者の林伸次さんへのインタビューのポッドキャストです

    https://listen.style/p/readingasinvesting/mxzo78if

  • 恋愛物の短編集。
    人生は20歳の時に全て決める話が、ああこんな結末になるんだなと切なく興味を惹かれた。この設定だけでも本1冊くらい話が広げられそうな気がする。
    他にこの設定の話があれば読んでみたい。
    個人的にワイングラスの向こう側や普段の質問noteが好きなので、すごくいいとまではならなかったのが正直な感想。恋はいつもの方がロマンチックで好き。

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著者プロフィール

林伸次(はやし・しんじ)
1969年生まれ。徳島県出身。渋谷のワインバー「bar bossa(バールボッサ)」店主。
レコファン(中古レコード店)で2年、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)で2年、フェアグランド(ショット・バー)で2年勤務を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECORDSをオープン。『ボサノヴァ』(アノニマスタジオ)に寄稿。選曲CD、CDライナー執筆多数。ソウルのボサノヴァ好き韓国人ジノンさんとの往復書簡ブログ「The Boy From Seoul & Tokyo」執筆中。
「カフェ&レストラン」(旭屋出版)で「扉のむこうがわ日記」を、クリエイターと読者をつなぐサイト cakesで連載中の「ワイングラスのむこう側」は累計アクセス数で歴代1位。著書に『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?』(DU BOOKS)、『ワイングラスの向こう側』(KADOKAWA)。

「2016年 『バーのマスターは、「おかわり」をすすめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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