- 本 ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344042490
作品紹介・あらすじ
日本初の女性総理が、腐った政界をぶっ壊す!
日本の政界に巣食う諸悪の根源を徹底的に炙り出す、痛快政治小説!
キャスター出身の女性政治家・松嶋玲子。少子化対策担当大臣として奮闘するが、夫の敏腕トレーダー・圭とは不仲でほとんど会話がない。そんなある日、総理が倒れ、予期せず総裁選に出馬する羽目に——。玲子は魑魅魍魎蠢く永田町を浄化し、未来への礎を築くことができるのか。間違いだらけの日本政界に一石を投じる、傑作政治小説。
感想・レビュー・書評
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初読みの西川三郎さんによる政治小説。女性総理の話は、原田マハさんの『総理の夫』でも読んだが、コメディータッチで描かれていた総理の夫と異なり、本書の「総理の夫」は真面目な外国投資銀行のトレーダー。世界的にジェンダーバランスなどが取り上げられるようになった今日でも、日本の政治家や企業経営者は高齢男性に依然として偏っているように思う。本書ではテレビキャスター出身の女性が政界進出し奮闘する話。読んでいて爽快なところもあり楽しめた。映像化にも向いていそうな話。
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リアリティがありそうなのに非現実感があり、テンポが良さそうなのは淡白なだけかもしれない。リアリティかエンタメか、どちらかにもって振り切った方が面白くなるんだろうと思った。
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感想
2024/9時点でちょうど自民党の総裁選が取り沙汰される中、たまたま似たような小説に。派閥で票読みのところはちょっと違うけど。
玲子が議員になってから次の章がいきなり10年経って大臣で、総裁選。玲子の人となりや苦労がわからないことと、事実の淡々とした積み上げで小説が展開する分、感情移入がしにくい。
総裁になって、組閣まで良かったが、今後何をやるか見たかった。
あらすじ
朝の顔でキャスターを勤めていた松嶋玲子は、民自党から出馬の打診をされ、政権交代選挙で見事に勝利を収める。
それから10年、玲子は少子化担当大臣になり、少子化・移民政策に取り組んでいた。そのうち総理の山川が心臓病で倒れ、派閥の力学から、辞任させられる。
副総裁だった飛島は、玲子を担ぎ上げて総裁選への立候補を迫る。夫婦生活は冷めているように見えたが、旦那も玲子を押し上げるために頑張る。
玲子は見事、総裁に勝つが、主要ポストは老人たちの言いなりになるしかなかった。総裁選を勝った勢いのままに解散総選挙に打って出て、大勝。組閣で脱派閥内閣をぶち上げるが、不信任決議と造反で不信任されそうになるが、裏金問題発覚で救われる。 -
女性キャスターが、立候補して国会議員になり数年後総理候補になる
まさにジェットコースター的激動の速さである
ただその人となりや周りの人々の心情が語られてないような気がする
以前総理の夫という本を読んだが、対極的な感じがする -
実際の政治家を準えるようなフィクション物。
テレビキャスターだった女性が政治の世界に投入され、党内政治に乗せられて、党総裁そして総理大臣まで登り詰める。彼女の思いとは裏腹な党の長老たちの暗躍に踊らされるが、祭り上げられた総理大臣というポストで、派閥政治を一掃する組閣に踏み出す。予想に違わぬ結末には爽快感が待っているが、現実の政治ではあり得ないだろうと思われることが情けなくなる。 -
ドロドロした政界ものなのに、爽やかな読後感。折しも衆院解散。小説のような時代早く来ないと手遅れになるのに、無理だろうなぁ。
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美貌のニュースキャスターが日本初の女性総理になって・・という話なのだけれど、
色んなエピソードはありつつ、なぜそうなった?というところがブツ切れの印象。
他の方の感想にもあるが、映像化には向いている・・・映像作品をテキストにしたように思える。
テンポがよく読みやすいので、政界物でも気軽に手に取れるのは〇。 -
とてもテンポがよいストーリー展開でリアルに近い内容が多くおもしろかったです。しかも、今がまさに自民党の総裁選の直前でありタイミングが良かったです。
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いやぁ…そりゃ無理だろと思ってしまう展開だらけで現実味がないストーリーだった。
これやれたら本気ですごいけど、平和な日本でさえ暴動起きるんじゃないかと思うほどあっちこっちに不満が満映するだろうな。 -
人物描写がちょっと。やはりこういった政治小説は難しいのだろう。
西川三郎の作品





