91歳5か月 いま想うあの人 あのこと

  • 幻冬舎 (2024年5月9日発売)
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本 ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784344042698

作品紹介・あらすじ

私に、輝きや翳りを刻んだ人生の物語

忘れ去るにはもったいない邂逅と別離、
この歳だからこそ気づいた生きることの意味……。
溢れんばかりの感慨を込めた「ラストメッセージ」

月日は容赦なく流れ、私は九十歳になってしまった。(中略)切れた息を深々と吸い、暮れなずむ夕空を眺めながら、人生晩年の一日にまた陽が沈むと、やるせない自覚をした。
「身体能力は磨り減るものなのよ。それを受け入れて、結構いい人生だったんじゃないの」
沈みゆく太陽が私にやさしく笑いかける。「褒めてくれるんだ」。めげない私も、思わず微笑みながら、入陽のぬくもりに身をゆだねた。
(「高齢者の自覚」より)

女優として作家として、母として
「豊饒な孤独」を生きる女の悲喜こもごも、全18話。

●この本に登場する方
鶴田浩二さん/萩原健一さん/中曽根康弘さん/石原慎太郎さん/瀬戸内寂聴さん/原田芳雄さん/佐田啓二さん/中井貴一さん/三國連太郎さん/佐藤浩市さん/小津安二郎さん/美空ひばりさん/力道山さん/川端康成さん ほか

感想・レビュー・書評

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  • 岸恵子さん、8月11日に92歳になりました。
    おめでとうございます。
    こんなに年齢を重ねられてもお美しい。

    今まで複数の芸能人の皆さんが
    エッセイに「関わった人」を書いているのを読みました。
    岸恵子さん、さすがに90年以上も生きていると、
    関わった皆さんも「故人」が多いです。

    亡くなってしまうと、
    生きていたら言いづらいことも
    書けるのではないでしょうか。
    そういう意味でも読み応えのある本です。

    ところで岸恵子さんとのことを
    誰かが書いたものについて
    「これはウソです」と言ったものが複数ありました。

    本当にウソもあるみたいですが
    時にはどちらかあるいは両方の記憶が変わってしまうことも
    あるのではないかと思いました。

    私自身が、最近むかしの後輩としばらく交流して
    お互いの記憶が激しく違うことを知ったからです。

    でも岸恵子さんの本をせっかく読んだのですから
    すべて岸さんのお話を真実と受け取ることにしますね。
    安心してこれからもご活躍ください。

  • さぞ、生身の恵子さんは魅力的だったんでしょうな。その美貌だけではなく、その立ち振る舞い、生き方がさぞ男にとっては魔性があって、忘れられない存在になったんでしょうな。

    俗言う、男っぽくてサバサバした性格、そうなんです男って案外女っぽくて、自分にないそういう気性に惚れてしまうんですな。

  • 楽しく読めました。岸恵子さんも精神安定と睡眠薬を服用してるとは…なんでも出来る人と思っていました。

  • 岸惠子の若き日から現代に至るまでを、思いのまま書き綴ったエッセイ。
    特に、交流のあった著名人の話はまさにその人々の知られざる一面を見るようで、興味をそそられる。華やかな生活を送り、しかしそれなりの苦労もしたであろうが、一般人の私たちと比べれば、憧れの人物だと感じる。
    しかし、後半、著者も記しているが、「老い」とは誰にでも訪れ、そして辛いものである。現在(2024年)の著者は数回の骨折を経験し、思いのままには動けなくなったり、孤独を感じたり、本音(?)を漏らしてもいる。
    華やかの時代の自慢のようにも捉えられる部分もあるが、終盤の本音のような部分を知り、やはり人間誰でも同じかと感じた。

  • なぜか少し寂しくなった。

  • 記憶ってなんだろう?記憶違いのおそれがあることを、文字にして公にすることの危うさを感じる。

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