幸せへのセンサー

  • 幻冬舎 (2024年5月9日発売)
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本棚登録 : 2202
感想 : 120
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  • 本 ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344042704

作品紹介・あらすじ

「幸せってそもそも何でしょう? 59年間生きてきてわかった、幸せっていうのは、つまりこういうことじゃないか。こういう考え方をしたら自分にとっての幸せがどういうものかわかってくるはず。ということを、お話ししてみます。」吉本ばなな


幸せはオーダーメイド。
いつでも、自分に合わせた形で取り出せる。

・何が耐えられて、何が耐えられないか。自分の体のセンサーを信頼する
・周りに合わせながらも「自分は本当はこう思っている」ということはわかっておく
・普段は仮面をかぶって、自分らしさは家族や友人など少数の人に発揮する
・シュミレーション通りに行かないことを情熱を持ってどんどんやってみる
・誰と何をしたか、いちいち人に言わない。自分しか知らないことを作る
・弱っている時は、優しい言葉で話せる人、気持ちが安らぐ人と過ごす

感想・レビュー・書評

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  • 紙の本では無数に読みたい本があるけど、Audibleで読みたい本がなかなか見つからないので〈ブクログ通信の話題の本〉から選んだ。

    何だか体も弱ってるし、たまにはミステリー以外も読んでみようと思い、吉本ばななさんのエッセイを初チャレンジ。

    何が耐えられて何に耐えられないのか、自分の持ってるセンサーを信用するという内容的には共感できるんだけど、

    「宇宙の法則」
    「私たちの体は大きな宇宙の摂理みたいなものと同期している」
    「宇宙マッサージ」

    これらのワードを自分のセンサーがどうしても「違和感」に感じてしまって、スピリチュアル系が苦手なので自分には感覚的に合わなかった。ごめんなさい。

    この本がお好きな方、ファンの方々、嫌な気持ちにさせてしまったらごめんなさいm(__)m

    やっぱり無理せずに好きなミステリーで探そう。
    Audibleにて。

  • 時の流れに身を委ねるしかない時がある。割り切るのって難しいけどね

  • エッセイ本。
    吉本ばななさんの59年の人生経験をもとに、幸せが何なのか、どうすれば幸せを感じたり理解したりできるのかについて書かれていた。

    この本は、自分自身を見つめ直すきっかけを与えてくれる。

    著者の教えは、彼女がこれまでに経験してきたことから成り立っていて、
    自分自身を受け入れる勇気や、周囲とのバランスを取りながら自分を忘れないためのヒントを得ることができた。

    さらに、具体的なアドバイスや考え方がたくさん載っている。

    著者の考え方や生き方から、自分の幸せについてより深く考えさせられ、新しい視点も得られるはず。

    自分の幸せを考えたい人や、自分探しを始めたい人にとって、この本はとても魅力的だろう。

    頭を柔らかく、感情豊かに生きるためのヒントが詰まっている作品。

    私はこの本を読んで、心が安定し、人生の道しるべとなる一冊に出会えたと思っています。

    まだまだ人生経験の足りない未熟な私ですが、著者の言葉を思い出しながら、これからの人生の指針にしたいと思っています。

    また、10年後にもう一度読んだときには、さらに深く感じることができるだろうなぁ…

  • 自分にとっての「幸せ」を教えてくれる本。
    一番良かったのは、第三章「自分を愛するということ」。
    最近、この手の本を読むと「自分を大切に」というキーワードに過剰に反応している気がする。
    気分がいい瞬間を積み重ねていくことが幸せにつながるのだそう。
    今日も自分のご機嫌をとっていこう♪

    本文とは関係ないけど、「〜じゃないですか」っていう言い回しがやたらと出てきて、気になってしまった。
    多分、Audibleだからかな。

  • 作家として「治癒」と向き合ってきたというばななさん。幸せを見失いかけていた私にレスキューな一冊。どんなに解放しても、知らない間に凝り固まってくる思考の狭窄が吉本ばなな流の優しい破壊によってサラサラ血液へと変えられてゆく。ビバ、タマネギ。あ、バナナか。


    ──人間は、なでなでしたものは軽く感じて、このヤローと思ったものは重く感じるものだそうです(中略)これは自分に対してもそうだと思うんです─

    ──自分を受け入れる。それって自己肯定感とか最近言われている言葉とは別物だと思うんです。
    愛するということは、肯定することではないので─




    パッとは説明しづらいような「ちょっと」した部分を、日常の体験プラス大ざっぱな宇宙観でもって解説してくれる。引き寄せの法則とか反応しないとか難しいことは言わない。ただ経験から紡がれた言葉が、ゆっくりと沁みわたるのが心地よい。この解答群は、もっと聞きたいという中毒性をもつ。


    ─自分のことを考えすぎると自家中毒を起こすと思うんです。オーダーメイドな幸せって、雑音を消してセンサーを働かせてみつける。みつけた理想の状態を、ゆっくり降り積もるように定着させる。自分を愛するって、日々の微調整じゃないですか。(要約)

    ああ〜、言葉のシャワーがものすっごいヒーリング効果。これもうリジェネ※。言葉が素敵。深い。理屈でわかることが、ばななさんにかかると感性で伝わるような気さえする。


    ちなみに低燃費モードから、どうやってまたエンジン全開にするか。一流作家さんだと出力150%くらいまでもっていく方法も持っているのではないか。
    そんな回復後も教えてもらいたいなー。元気になったんなら自分で考えろやーかなー(笑)


    リジェネ…時間と共に体力が回復する状態になるファイナルファンタジーの魔法でボス戦に有効

  • 吉本ばななさんの幸せについての考え方がまとめられてる。番組で紹介されてたので図書館で借りる。

    自分の感覚を決して手放さないこと。
    自分で感じる力が鈍くなっていたら、何が幸せかわからないから。吉本ばななさんからのアドバイス。

    人に合わせるのではなく、自分のセンサーがどう反応するかしっかりと感じとりたい。育てることも忘れずに。



  • 自分が普段思っていることが
    文章になった感じで
    自分の考えを再確認できた風に思う

    自分では我慢していると思っていても
    我慢することを自分で選んでいるのだから
    それは自分のしたいことなのかもという
    普段からよく考える無限ループに
    この本を読んでも陥った…

    サラッと読めるし
    時々読み返して
    考え方の方向を見失わない参考にしたい

    最後まで比較的いい気分で読んだのに
    (おわりに)で
    もしかして作家さんがこの本の内容に満足してないのかもと思ってしまい
    ちょっと残念

  • 幸せについて考える。同じことが起こっても人によって感じ方は異なる。良かったと思う人もいれば、残念だと思う人もいる。無くしたものを数えるより、今あるものを数える方が気持ちがラクになる。
    先日、大切な人が亡くなった。言葉を交わすことはできないけど、ずっと私の心の中に生き続ける。

    人に感謝したり、自分より人のことを考えている人は幸せの感度が高くなると思うのである。
    自分のことばかり考えてよく見せようとする人は、周りの人からはその気持ちが透けて見えていることに気づかない。その結果、自分にとって幸せと思える事とは異なる反応にもなる。

    あとがきに書かれている事も一冊の本にできそうだ。私の師匠は、やりたくない事は無理してやらなくていいと言う。やりたい何かがあれば、それをやっている時が一番幸せだと思えるようになってきた。
    しかし、これも人によって感じ方は異なるだろう。
    もっとセンサーの感度を良くしていきたい。

  • 若い頃にこの本を読めたら良かったな。
    Audibleでも聞いてみたい!

    *周りに合わせながらも、自分の感覚を決して手放さないこと。合わせるのは保身のためではなくあくまで人を傷つけないため、あるいは愛のため。

    *ああ、今バランスがいいなあ、と思った時をよく憶えておくこと。

    *何にもしない自分でいたって、一日の中にいいこと、嬉しいことはあるわけで、そういうひとつひとつをちゃんと感じて、ちょっとずつ積み上げていきながら、幸せを感じられる感度をあげていく。

    *時が流れても廉恥心のある人間でありたいと。


  • 自分は何がしたくて、どういう時に幸せで、将来どうなりたくて……
    いつも自分が分からなくて、何となく周りの評価だとかネットの意見なんかを参考にしないとなんにも決められない。
    そんな中この本のタイトルを見つけて、ああこれだ、と思って助けを求めるかのようにして手に取った。

    作中で吉本ばななさんも書いているが、これは読まないといけない本だ、という出会いが私にとってはこの「幸せへのセンサー」だった。

    社会のなかで生きていくには、本当に全て自分の好きなようにはできないけれど、
    せめて快・不快を感じた時の状況はよく覚えておくこと。
    自己を肯定できなくとも、だめな自分も愛して受け入れること。
    自分を追い込んでダメ出しばかりしないこと。
    自分のしたことを、自己表現の手段として使わないこと。
    死ぬ時にはどうせ全部が幸せだったと思うことになるのだから、とりあえず生きてりゃいいくらいでいい。


    書かれている言葉はどれも読みやすくて優しいし、取り入れやすいものが多い。

    もう少し自分の身体や感覚が出している合図を信用してみようと思った。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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