- 本 ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344043510
作品紹介・あらすじ
炎上商法でベストセラーを目指す新人作家、
文学系インフルエンサーに対抗心を燃やす書評家、
実績もないのに小説教室で荒稼ぎする講師……
文芸界が生んだ “承認欲求モンスター”を、毒舌で退治しろ!
新人賞を獲ったばかりの作家の卵が殺された。若手刑事の高千穂は、作家兼業の名物刑事・毒島と捜査を開始する。被害者が通っていた小説教室を訪ねると、そこには異様な光景が……。受講生の提出作品を嘲笑する講師に、互いに貶し合う生徒たち。小説教室とは名ばかりの、マウントの取り合いが繰り広げられていた。高千穂が背筋を凍らせる中、嬉しそうな表情を浮かべる毒島。尋問が大好きな彼は、受講生のプライドをへし折る容赦ない取り調べを行うが――。
小説好きは閲覧注意⁉
「どこまで本当?」な、文壇の闇を詰め込んだ大人気「作家刑事毒島」シリーズ第4弾!
感想・レビュー・書評
-
毒島シリーズ第4弾!
今回も毒島先生の毒舌推理が聞けるかと、期待して読んだんですが・・・あれっ?毒島先生の出番少なくない?
短編集とはいえ、毒島先生の出番も毒舌も少なすぎる!少しガッカリでした。
内容自体は可もなく不可もなくで読みやすかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつも毒島刑事の切れ味鋭い見事な毒舌には感服します。今回は出版業界の闇を見たような気がしますが、現実とは思わないようにします。
-
作家兼刑事の毒島が、高千穂らの要請を受けて捜査をする、シリーズ第4作。
執拗に相手の精神をえぐりながら真相を暴いていく毒島は健在で、安定の世界。
承認欲求を拗らせた、出版にかかわる人間たちと、その犯罪。
出版業界や作家志望などの闇を描く方がメインで、毒島の出番はやや少なめ。 -
作家刑事毒島シリーズ第4弾ということなのだが、実は私、毒島シリーズをこれまで読んでこなかった。つまり今回が初毒島となる。本自体は4冊とも全て持っているのだが、何故かこれまで読んでこなかった。実は法医学シリーズ(ヒポクラテス)も1作目しか読んでいない。どうしてもシリーズを順番に読まなければならないという強迫観念が私を支配しているようだ。そのため次々と出るシリーズものほど、この法則により読む機会を逸してしまう。有名ラーメン屋と同様に、他にも読みたい本が列を成して待っているものですから。一日で読了。
各作品で共通しているのが、忙しい犬養刑事が作家がらみの事件(そんなに作家がらみの殺人事件って多いの?)になると毒島刑事に連絡して丸投げすること。それと、明日香ちゃんが丸投げされていつもうんざりしていること(果たして初期の頃からうんざりしていたのだろうか)。そしていつも毒島刑事は事件を心待ち、ワクワクして待機している。つまりこの三人の行動パターンはきっと毎回同じなのだろう。
さて、中山作品のキモである「どんでんがえし」については弱い。5つの作品、全て弱い。これは短編であるがためのウィークポイントなのか。最後の作品で前4作の振りを回収するのかと思ったがきちんと5作品は独立していた。他の本はまだ読んでいないが、これらが毒島シリーズの特徴なのだろうか。ちなみに、今回の勝敗は5戦5勝全勝でした。最後までどんでん返しを疑ったが、結局は私の浅い推理が当たることになり、ちょっと複雑な気持ち。1作品当たりの登場人物の数が少ない事も勝率を上げる原因となっていたか。
一番私の注目した作品は最後の「五 この世に神様はいません」。今、脱税党の総裁選真っ只中。論点の一つであるアベノ一族による協会問題、これにグイっと突っ込んでいるのがやはり社会派作家である中山七里の真骨頂。「統価会」って統一教会+創価学会のことでしょう。しかも、公明党の方もかなりディスっている。それと教祖の「沼田栄法」って大川隆法のことだよね。これは、まあいいか。設定で面白かったのが、自叙伝「改革者の倫」第23巻の価格が単行本レベルの2,000円。一人5冊で全巻買ってもトータル23万円しか狂団に入ってこない。これでは違法性としてはちょっと弱い。あと、作家の「崎山光輝」という名前は、漫画家の横山光輝にかなり似ている。これってちょっと問題あるんじゃないの?他の人の悪名レベルと比較して、それらと同じレベルということになればファンからネットで叩かれそうだ。そして、最大のどんでん返しは326ページ目のこの一行。出典を参照した時にこの文章をちらっと見たけど何のことだか判らなかったが、325ページを読み終えた後に見たらちょっと感慨深かった。 -
※
兼業作家、毒島刑事が文芸絡みの事件を
次々に解決していく痛快な物語。
主人公の清々しいまでの毒舌が小気味いい。
1. 予選を突破できません
2. 書籍化はデビューではありません
3. 書評家の仕事がありません
4. 文学賞が獲れません
5. この世に神様はいません -
毒島の暴言というタイトルのパンチ力に惹かれて読んでみた。
どうやらシリーズものらしく、こちらは4作目だそうで。
売れない作家が殺人事件を巻き起こしたり巻き込まれたりで、
主人公の毒島が毒舌を巻き散らしながら解決していく。
いいキャラクターしてるな〰!「うふふふ」という笑い方もクセになる。
出版業界の裏側が垣間見れて面白かった。
-
本作には一応星4つ付けましたが、実質的には3.5と言った感じですね。
だいたい毒島さんの登場するシーンが少ない。そのためいつものキレッキレの毒舌が少ない。
短編だから仕方ないのかも知れませんが、中山作品の特徴たるどんでん返しがない。
そういった意味ではもう少しきびしめな評価をしてもいいのですが、話そのものは面白かったのでこの様な評価にしました。 -
毒島さん。うーん、出版業界の闇なのかはてまたアクのある刑事なのかちょっと違う感じがした。ハマりきれなかったな。
著者プロフィール
中山七里の作品





