夜更けより静かな場所

  • 幻冬舎 (2024年10月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (348ページ) / ISBN・EAN: 9784344043701

作品紹介・あらすじ

人生は簡単じゃない。でも、後悔できるのは、自分で決断した人だけだ。
古書店で開かれる深夜の読書会で、男女6名の運命が動きだす。
直木賞(2024年上半期)候補、最注目作家が贈る「読書へのラブレター」!

一冊の本が、人生を変える勇気をくれた。珠玉の連作短編集!

【目次】
真昼の子
いちばんやさしいけもの
隠花
雪、解けず
トランスルーセント
夜更けより静かな場所

【あらすじ】
大学三年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えている「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店で深夜に開かれた、不思議な読書会に参加するのだった……。

感想・レビュー・書評

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  • 何と言う幸せな読書会の記録なのだろう。
    私には読書会の経験はないけれども、観た映画の感想を語り合うサークルの経験はある。約15年間毎月ほぼ欠かさず隣の市まで約三時間の語り合いのためだけに出かけた。コロナ禍からはリモートに切り替わり、今自然消滅の危機に瀕している。

    映画サークルと読書会は共通点が幾つもあった。私たちは課題作品を3つ決めていたけど、その作品を観る(読む)事に関してのみ、私たちは繋がっていた。たとえ、3,4言で言葉が詰まっても、20分間延々語っても、私たちは相手を否定しない、尊重するという点で同じ所に立っていた。
    メンバーは職業も年齢も性別も違う。共通点は映画を観る(本を読む)という1点だけ。だからこそ、思いもかけない感想を聞くことができる。学ぶことは多かった。

    遠藤さんの古書店読書会は、小説だからそうなったという野暮は承知で、理想的な人選だったと思う。読書経験と人生経験が全部バラバラ、でもメンバーは必ず次も参加したいと思っているし、実際一人も欠かさず参加している。こんなことはなかなか起こらない。1年間5回の開催という頻度も、丁度いい。

    翻訳長編とか、絵本とか、詩集とか、時代小説とか、楽曲とか、こんなの成立するの?というモノもあるけど、案外成立するもんです。ちょっとやってみたい気もした。因みに時代小説のタネ本は藤沢周平「漆の実のみのる国」だと思う。あれを反転させてみたのだ。あくまで私の解釈です(^^;)。

    「答えの出ない問いを考えるのが、僕は無駄だとは考えない。むしろ、生活していると、答えの出ない問いばかりだ。(略)答えの出ない問いと折り合いをつけるのは、悩み続ける他はない」

    ひとつ残念だったのは、遠藤さんにとってこれは2回目の読書会だったはずだ。1回目のメンバーや課題がどうだったのか、ついに語られなかった。ちょっと知りたかった。

    audibleで聴終。

    • bmakiさん
      今日は、ある1人の人を(司会進行している女性)を男性陣が否定しまくる会議に出ていたので苦しくなりました。
      否定じゃなくて、分かってるなら解...
      今日は、ある1人の人を(司会進行している女性)を男性陣が否定しまくる会議に出ていたので苦しくなりました。
      否定じゃなくて、分かってるなら解決策をあげたらいいのに、、、。゚(゚´ω`゚)゚。

      否定しない、尊重する会って素敵ですね(*´∇`*)
      2025/09/09
    • kuma0504さん
      まきさん、
      その女性司会さん、大変でした。
      会議が利益を求めるものならば、人間は後景に追いやられるのかもしれません。

      会は、それでも一回来...
      まきさん、
      その女性司会さん、大変でした。
      会議が利益を求めるものならば、人間は後景に追いやられるのかもしれません。

      会は、それでも一回来て2度とこない方は多いです。難しいですね。

      今はもっと難しい。SNS活用術で、なんとか突破口を探してみたい(^_^;)。
      2025/09/09
  • 岩井圭也さん著「夜更けより静かな場所」
    著者の作品は「文身」以来2作目。
    読書に触れている作品との事で読んでみることに。

    物語は6篇からなる連作短編集。
    古書店「深海」の店主を含む6人の読書会のメンバーの各々が1篇ずつの主軸になるため、連作短編なのだが凄く視点に幅のある長編作品にも感じられる。

    この真夜中の読書会がとても素敵で、とても魅力的だった。海外古典文学、絵本、詞、時代小説、楽譜といった普段自分があまり読まない本が読書会の対象本であり凄く興味をひかれた。
    現代大衆小説ばかり読んでいる自分からすれば今まで気にした事はなかったのだが、それらの全てが本であり読めば読書である、その事にまるで気づいていなかった。
    特に楽譜など自分には読めないが、読める人からしてみればその素晴らしさや作曲者の力量や感性や知性を読み取ることだろうと妙に納得してしまった。初めて得た感覚だった。

    物語は最終章、店主の残した自叙伝に集約される様に見事に収まる。
    「深海」廃業後、自然と解散となった読書会がその本によりまた動き出す。その課題本のタイトルが「夜更けより静かな場所」
    本作品とリンクする錯覚を覚えさせられると同時に、過去現在未来へと続くその古書店にかかっていた霧が晴れていくようだった。現実の中にある幻想的なリアルな現実を感じてしまった。

    自分もこのような読書会を同じく読書を愛する人達と共に交流してみたいと感じた。
    また「深海」の店主の様にいずれそういう場所を設け、自らが開催してみたいとも思った。素敵な交流会に憧れを抱いている。

    月並みな感想になってしまうが「読書っていいな」と素直に感じられる作品だった。

  • 本好きには堪らない一冊!
    古書店〈深海〉で深夜0時から始まる読書会。
    毎回課題図書を決めて、それについて男女6人が感想を述べ合う。
    登場人物6人は、それぞれ様々ないきさつがあってこの〈深海〉に辿り着く。昼間でも薄暗い店内。そこに、ひっそりと居場所を求めて通う。バラバラだった6人を深夜の読書会が繋げる。
    そもそも読書とは孤独なものです。でも、そんな孤独な行為の先で、誰かとこの気持ちを分かち合いたい、他の人の感想を聞いてみたい、と思ったからこそブクログという場に皆さんは集まってきたのではないでしょうか?そんな気持ちを持つ人たちには堪らない一冊ですよね。
    ブクログに感想を書いていると、時々、皆さんと★の数があまりにも違う時があったり、感情移入できたかできなかったなど、全く違う感想を持つことがあります。そんな時は正直、ちょっとドキドキしながらエイヤッと投稿のボタンを押したりしています(^-^;
    でも、同じ本を読んでも感想は人の数だけ!と本書は言ってくれていて、そうそう!そうだよね!と気が楽になりました。
    そして、親戚が営む古書店に若い女性が顔を出して物語が進むっていうのが、『森崎書店の日々』や『古本食堂』が思い出されていいですよねー。
    大好きな世界観(о´∀`о)

    • こっとんさん
      1Qさん、
      1Qさんの『付き添うひと』のレビュー読みました。
      そしたらマジメなこと書いてあって、なんだよーマジメじゃんかよー(๑•ૅㅁ•๑)...
      1Qさん、
      1Qさんの『付き添うひと』のレビュー読みました。
      そしたらマジメなこと書いてあって、なんだよーマジメじゃんかよー(๑•ૅㅁ•๑)と思ってしまった私。
      これ、読みたかったのでとても参考になりました。
      時々マジメなのもよろしくお願いしまーす٩( ᐛ )و
      2025/02/07
    • 1Q84O1さん
      こっとんさん

      実は真面目な1Qなのです(-ω☆)キラリ
      これからも誠心誠意真面目なレビューを書きたいと思いますw
      ちなみに『付き添うひと』...
      こっとんさん

      実は真面目な1Qなのです(-ω☆)キラリ
      これからも誠心誠意真面目なレビューを書きたいと思いますw
      ちなみに『付き添うひと』は良かったですよ!
      2025/02/07
    • こっとんさん
      実は真面目な1Qさん♪
      これからも緩急織り交ぜて私たちを楽しませてくださいねー(*´∇`*)
      実は真面目な1Qさん♪
      これからも緩急織り交ぜて私たちを楽しませてくださいねー(*´∇`*)
      2025/02/08
  • 初めての岩井圭也さん。
    「深海」という古書店で、吉乃が伯父さんと再会し、『真昼の子』と出合った瞬間からもうこの物語の中に入ってしまった。ネバーエンディングストーリーのように。
    読書会はディベートみたいでネガティブなイメージしかないが、ここの読書会は魅力的だ。
    今までの生きる道筋の全くちがう6人の個性。読書会の課題図書もひとりひとりの経験から必然的に選ばれたような本ばかり。
    絵本、詩、小説、そしてもうひとつは、、、。
    店主である遠藤さんの包容力のある発言は雰囲気を和らげる。6人は友達ではないのに友達以上の不思議な結びつきが生まれていく。これは読書会を通して、真実の自分を語っているから。
    ヴァイオリン演奏を聴いた5人が、言葉を失う場面が好きだ。「肌で聴く」「空気の振動っていうのかな。顔とか手の皮膚が、目に見えないレベルで震えているんですよね。」と語り合う場面。
    この本を読むと、神保町や高田馬場の古書街を散策したくなる。その一つ一つの書店の背後にある人生を想像したくなる。神保町で古書店をお父さんから引き継いだ友人に会いたくなった。

    • ゆっきーさん
      装丁も素敵ですが、内容もかなり素敵そうです!
      気になります……!!
      わたしも読んでみようと思います(^○^)
      装丁も素敵ですが、内容もかなり素敵そうです!
      気になります……!!
      わたしも読んでみようと思います(^○^)
      2025/04/22
    • まいけるさん
      ゆっきーさん、お忙しい中、ありがとうございます。
      初めての岩井圭也さん、読書にはたまらない本でした。最後、タイトルの意味が沁みてきます。
      時...
      ゆっきーさん、お忙しい中、ありがとうございます。
      初めての岩井圭也さん、読書にはたまらない本でした。最後、タイトルの意味が沁みてきます。
      時間ができたら是非!
      これからも子育て、孫育てがんばりましょう!
      2025/04/23
    • ゆっきーさん
      そう言われるとさらに読みたくなります……!
      はい!お互いに子育て孫育て、頑張っていきましょう〜☺︎
      そう言われるとさらに読みたくなります……!
      はい!お互いに子育て孫育て、頑張っていきましょう〜☺︎
      2025/04/26
  • 深夜の0時まで営業している古書店<深海>でアルバイトを始めた大学三年生の遠藤吉乃。
    <深海>の経営者は吉乃の伯父の遠藤茂62歳。
    吉乃は伯父の開く夜0時からの読書会に参加するようになります。

    読書会のメンバーは吉乃、茂、吉乃と同級生の真島直哉、図書館司書の安井京子、グラフィックデザイナーの中澤卓也、深海でアルバイトをしている国分藍の六名。

    各自が選書した本を毎回みんなで読んできて深夜0時から2時までの読書会。

    『真昼の子』吉乃選
    『いちばんやさしいけもの』真島選
    『隠花』京子選
    『雪、解けず』中澤選
    『トランスフレーセント』国分選
    『夜更けより静かな場所』

    以上の六作品が毎回取り上げられた本のタイトルで、目次にもなっています。



    でも、この六作品、全部作中作で実在しない本でした。
    『真昼の子』を伯父の茂に勧めてもらった吉乃の本に対する感想を読むと凄く面白そうで読みたくなってきますが、実在しないのはちょっとがっかりしました。

    「本に関わる仕事は経済的な成功から無縁」というのには他の本でも似たような話があったのを思い出し悲しい気持ちになりました。
    本当に本を愛する人はそれぞれ手持ちの古書にも特別な愛着を持って接しているのがよくわかりました。
    そしてまた本を書く人々の気持ちも理解できたような気がします。

    • Michelleさん
      まことさん、こんばんは!私も「真昼の子」読んでみたかったです。
      まことさん、こんばんは!私も「真昼の子」読んでみたかったです。
      2024/11/26
    • まことさん
      Michelleさん、こんばんは♪

      やっぱり読みたくなりますよね!
      作中作だったとは、残念でした。
      Michelleさん、こんばんは♪

      やっぱり読みたくなりますよね!
      作中作だったとは、残念でした。
      2024/11/26
  • これまでの読書体験や人生を振り返るきっかけになる物語、本と人の出会いを描く #夜更けより静かな場所

    ■きっと読みたくなるレビュー
    古書店に集まる人々が、本との出会いを通して自身の悩みや課題に向き合っていく連作短編集。各編ごとに語り手が変わる群像劇で、それぞれ人生の葛藤が描かれていきます。

    書かれている登場人物が目の前にいそうな人たちばかりで親近感がわいてくる。みんな何かをきっかけに人生につまずいていて、誰しもこんな経験あるよな~って共感ワキワキなんですよね。

    そして本作は「本」にまつわるお話です。読書が趣味の私なんかにとっては、完全に物語に入り込んでしまいました。人との出会い、知らなかった世界の学び、今までなかった価値観や基準の気づき、挑戦のきっかけ。

    あるある~、本の良いところってそういうことだよね!こんなに良い趣味なんだけどなー、もっとみんな本読んで。きっとあなたも、これまでの読書体験や人生と振り返ることになってしまいますよ。

    ●真昼の子
    英文科の女子大生の吉乃は、叔父が営む古本屋を訪れる。これまで読んでこなとのなかったような本に出会い、図らずも彼女はその本に夢中になっていく。

    彼女には重大な秘密がある… 何かをごまかして生きていたところに、おもいっきり張り手を喰らわされる。「本気」を体験することで、人って成長のきっかけになるんですね。

    ●いちばんやさしいけもの
    野球で大学に入学した真島は、イップスを発症してしまい野球ができない身体になっていた。

    彼の素直な性格が愛せる、きっと将来たくさんの仲間たちに慕われる存在になりそう。「覚悟」を決めるっていうのは、言葉にすると簡単だけど勇気のいることなんだよなぁ

    ●隠花
    図書館司書である安井は30代の女性、非正規で経済的に苦しい生活を送っていた。

    自分の軸足があるって「強さ」んすよね、私も20代のころはブレブレだったから本当に頼りない奴だった。どんなことでもいいから、これだったら誰にも負けないってのを持ってたいですね。

    ●雪、解けず
    フリーのグラフィックデザイナーである中澤の物語、彼の父親は家庭を顧みない人であった。

    信念を曲げないっていうのは「戦い」なんですよね、私なんか大したプライドも信条もないから、すぐ他人の意見に乗っかります。本作は一番自分にできないことで、生き抜く強さを感じました。

    ●トランスルーセント
    古本屋深海のアルバイト店員、国分の物語。彼女はかつてヴァイオリニストだったが…

    夢っていうのは残酷ですよね。一部の成功者の華々しさと、叶わなかった落伍者の貧弱さの格差がありすぎる。ただ人は生活をしていかねばならず、「受け止める」っていうことが、より素敵なこれからになるんですよね。

    ●夜更けより静かな場所
    古書店を営む遠藤の物語。何も言わないので、是非読んで体験してください。ただひとつ、こんな古書店に出会えた皆さんがホントに羨ましいと思いました。

    ■ぜっさん推しポイント
    いつも読了、レビューを書いた後に、他の皆さんの感想も読ませていただいています。いろんな読み取り方や評価をされていて、さらにその本の魅力に気づかされることも多いですね。ありがたいことです。

    そして岩井圭也先生の想い… 本、読書、読者への愛情がヒシヒシと伝わってくる作品でした。特に本好きのあなたは、もちろんMustReadです!

  • 多くのブク友さんが高評価の本書。
    初めて「岩井圭也」作品を手にした時に、本とコさんからおすすめいただいていた1冊を図書館にてお借りしてきました♪
    本とコさん、ありがとうございましたました
    (*´▽`人)

    他の本を読んでいたとはいえ、今日が返却日、慌てていつものドトールコーヒーにて読み終えました。

    もっとゆっくり読むべき1冊でした^^;
    それに読むなら夜中がおすすめです。
    0時頃から毎日1章、ゆっくり読めばよかったなぁ…

    (´ρ`*)コホン
    では、本書の内容を含めて。

    所謂連作短編。
    本を好きな人にはたまらない作品だと思います(*^^*)

    静かな深夜に灯る、小さな古書店。
    その奥でひそかに開かれる読書会に、私は魅了されました。
    岩井圭也『夜更けより静かな場所』は、本を愛するすべての人に贈る、温かな読書の旅路を描いた連作短編集です。
    ページをめくるごとに、読書が人の心にどれほど深く、静かにしみわたるものかを教えてくれる。

    物語の始まりは、大学三年生の吉乃が伯父の古書店「深海」を訪れる場面。
    彼女の「自分に合う一冊が読みたい」という言葉に、店主は分厚い海外文学を差し出す。
    最初は戸惑いながらも、物語の力に導かれるように読み進め、読了後には「誰かにこの思いを語りたい」と願う吉乃。
    この想いがきっかけとなって、深夜の読書会へと足を踏み入れることになります。

    この読書会は、まさに読書へのラブレター。

    舞台は「深海」。

    深夜0時の静けさのなか、司書、元バイオリニスト、大学生など、さまざまな背景を持つ6人が集まります。
    彼らは架空の本を読み、語り合う。
    その本たちは実在しないにもかかわらず、まるで長年読み継がれてきた古典のような存在感があります。
    そして驚くべきは、それぞれの登場人物の人生と本のテーマが静かにリンクしていくこと。

    たとえば、音楽の道を諦めたバイオリニストが、音楽を題材にした小説に出会い、心に抱えていた後悔と向き合う。
    司書の女性が、読書を通じて忘れかけていた情熱を取り戻す。
    読書会で語られる言葉は、どれも静かで深く、それでいて熱い。
    本の内容だけでなく、それを読んだ人の人生が描かれることで、読書が単なる趣味ではなく「生き方そのもの」だということを実感させられます。

    読書会の描写も非常に魅力的な作品です。
    店主が一人ひとりに声をかけ、丁寧に感想を聞いていくその姿勢は、まるで読書を通じて心の深海を潜るような感覚を与えてくれる。
    私も、ページを閉じた後に誰かとこの想いを共有したい、そんな衝動に駆られました。
    読書とは本来、孤独な行為であると同時に、誰かとつながる行為でもある。
    本書はその両面を、繊細な筆致で描いています。

    読了後、私はまるで静かな海に漂っていたような感覚に包まれました。
    登場人物たちは何か大きな変化を迎えるわけではないが、読書によって心の中に小さな波が立ち、それが日常を少しだけ動かしていく。
    そのささやかな変化が、何よりも美しく、力強い。

    この作品は、読書好きなら必ず共感できる、静かで深い感動をもたらしてくれます。
    もしあなたが今、心に響く一冊を探しているなら、『夜更けより静かな場所』はまさにその答えになるかもしれません。
    本を読む喜び、本とともに生きることの豊かさを、そっと教えてくれる宝石のような一冊でした。

    未読の方はぜひぜひ‪(っ ॑꒳ ॑c)


    <あらすじ>
    『夜更けより静かな場所』は、岩井圭也さんによる**珠玉の連作短編集**で、読書の力と人とのつながりを静かに描いた作品です。

    物語の始まりは、大学三年生の吉乃が夏休みに伯父の古書店「深海」を訪れるところから。
    「何か、私に合う一冊を」と頼んだ吉乃に、伯父は分厚い海外文学を薦めます。最初は気乗りしなかったものの、読み進めるうちに自分の悩みに通じるものを感じ、寝食を忘れて没頭。読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と願い、深夜に開かれる読書会に参加することになります。

    読書会の舞台
    - 開催場所:古書店「深海」
    - 時間:深夜0時
    - 参加者:店主を含む6人の男女(大学生、司書、元バイオリニストなど)
    - 課題図書:各章で異なる架空の本が登場し、それぞれの人生とリンクしていく

    作品の魅力
    - 各章が異なる登場人物の視点で描かれ、読書会を通じて彼らの人生が少しずつ動き出す
    - 「読書へのラブレター」とも呼ばれるほど、本を読むことの意味や力が丁寧に描かれている
    - 読後には、まるで海の底にいたような静かな余韻が残ると評判です

    この作品、読書好きにはたまらない一冊です。もし「自分に合う一冊」を探しているなら、まさにぴったりかも。

    本の概要
    人生は簡単じゃない。でも、後悔できるのは、自分で決断した人だけだ。
    古書店で開かれる深夜の読書会で、男女6名の運命が動きだす。
    直木賞(2024年上半期)候補、最注目作家が贈る「読書へのラブレター」!

    一冊の本が、人生を変える勇気をくれた。珠玉の連作短編集!

    【目次】
    真昼の子
    いちばんやさしいけもの
    隠花
    雪、解けず
    トランスルーセント
    夜更けより静かな場所

    【あらすじ】
    大学三年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えている「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店で深夜に開かれた、不思議な読書会に参加するのだった……。

    著者について
    一九八七年生まれ。大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。二〇一八年『永遠についての証明』で野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。二〇二三年『われは熊楠』が第一七一回直木賞候補となる。他の著作に『プリズン・ドクター』(幻冬舎文庫)、「横浜ネイバーズ」シリーズ(角川春樹事務所)、『付き添うひと 子ども担当弁護士・朧太一』(ポプラ文庫)、『舞台には誰もいない』(祥伝社)などがある。

    • きたごやたろうさん
      ヒボさんへ

      こちらの作品、読了しました。
      アドバイス通り、途中から意識してゆっくり読みました。
      大正解ですね!

      追伸
      「いいね」ありがと...
      ヒボさんへ

      こちらの作品、読了しました。
      アドバイス通り、途中から意識してゆっくり読みました。
      大正解ですね!

      追伸
      「いいね」ありがとうございます。
      2025/07/19
    • MICHIさん
      いつまでも読んでいたい本ですね。読書が好きでよかったと思える本でした。
      いつまでも読んでいたい本ですね。読書が好きでよかったと思える本でした。
      2025/09/15
    • ヒボさん
      MICHIさん、コメントありがとうございます♪
      本好きにはたまらない1冊ですよね☆
      MICHIさん、コメントありがとうございます♪
      本好きにはたまらない1冊ですよね☆
      2025/09/15
  • 古本屋〈深海〉店主を中心に開かれる深夜の読書会
    参加者は男女六人
    それぞれが読書会に選んだ本は
    それぞれの悩みに寄り添うように読まれていく

    読書会という心惹かれるテーマに
    作中作ととも悩みある参加者達の人生を連作短編とし
    実在書籍も小説内に登場させるという
    本好きのツボを一度に押さえ込まれる作品でした
    多少あざとさまで感じるのです

    実在の本は20冊ラストに紹介されています
    読んだ本は2冊しかなく自分に失望したのでした
    まだまだ読むべき本もあるし
    語り合いたい本もあります

    • おびのりさん
      出禁だけの読書会を開催しますよ
      出禁だけの読書会を開催しますよ
      2025/01/16
    • ultraman719さん
      個室でないと駄目ですよ!
      脱ぐ人いるので〜!w まぁ、外でも慣れてそう…w
      個室でないと駄目ですよ!
      脱ぐ人いるので〜!w まぁ、外でも慣れてそう…w
      2025/01/16
    • 1Q84O1さん
      出禁だけの読書会楽しそう!
      出禁だけの読書会楽しそう!
      2025/01/16
  • Audibleにて。
    ブク友さん達のレビューを見てずっと読みたかった本。

    本を読んでる時に邪魔されたくない気持ち、本にハマる高揚感など「わかるー!!」と共感しまくる。

    私も悩みや不安がたくさんあるので、登場人物のそれぞれが抱える悩みにも共感することが多くて、自分も読書会に参加しているような感じで没入した。
    本が好きな人は、他の人の気持ちに寄り添う優しさを持った方が多いと思う。

    古書店「深海」で行われている読書会は、ブクログと似てる!

    読者の数だけそれぞれの思うことも違う。
    年齢、境遇、価値観、その時の精神状態なども違うので、同じ本を読んでも多種多様なレビューがある。

    自分と全く同じことを考えてる人がいて驚いたり、自分とは全く逆のことを感じる人は興味深かったり、自分では思いもしなかった視点から見ている人は勉強になったり。
    同じ本を読んでるのにそれぞれ意見が違うことに面白さを感じる。

    レビューを書くことによって自分の考えが明確になるし、他の人の意見も聞くことができるし、ブクログを始めてから読書が最高に楽しくなった。

    「読書会」は行ったことないけど、私は人見知りだし、人前で話すのは緊張するのでブクログが1番合ってると思う。

    岩井圭也さん初読みだけど、悩みや繊細な人の気持ちに寄り添う優しさや、本への愛情、物語の進み方も全部が良くてこの1冊で好きになってしまった。
    まさに深海にいるようにこの本に没入した。
    他の本も読んでみたい!
    あと、「深海」でバイトしたい(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

    • kuma0504さん
      ブクログは、匿名だからといって、無責任な言葉を言い放つ人がいないのがいいですね。
      何故そうなるかというと、自分の本棚で、既に自分をさらけ出し...
      ブクログは、匿名だからといって、無責任な言葉を言い放つ人がいないのがいいですね。
      何故そうなるかというと、自分の本棚で、既に自分をさらけ出しているから。無責任な言葉を放てないんです。いいシステムだと思います。
      2025/02/25
    • Naotyさん
      こっとんさん

      私もブクログのみんなが大好きだー(⁠ ⁠◜⁠‿⁠◝⁠ ⁠)⁠♡

      「読書が好き」という人が自分の周りにいないので、同じ趣味の...
      こっとんさん

      私もブクログのみんなが大好きだー(⁠ ⁠◜⁠‿⁠◝⁠ ⁠)⁠♡

      「読書が好き」という人が自分の周りにいないので、同じ趣味の人と繋がれるのが嬉しいです(^_^)/~
      2025/02/25
    • Naotyさん
      kuma0504さん

      おっしゃる通り、本棚にはそれぞれ個性が出ているし、レビューは価値観などをさらけ出してますもんね。
      私も最初の頃より色...
      kuma0504さん

      おっしゃる通り、本棚にはそれぞれ個性が出ているし、レビューは価値観などをさらけ出してますもんね。
      私も最初の頃より色々と考えて書くようになりました。
      正直なことも書きたいので、それでも配慮が足りてないかもしれませんが(^_^;)

      kuma0504さんのような長くブクログを続けられている方々が、この良い雰囲気をつくられていると思います(*^^*)

      kuma0504さんのレビューもブクログの皆さんとのコメントもいつも楽しみにしてます^_^
      2025/02/25
  • 午前0時から開催される読書会。
    深海とゆう名の古書店に集まる人々、冷たくって薄暗い雰囲気で密にならず気ままに呼吸しながら無音の空間に憩う深海魚たち、連作短編でそれぞれの過去が晒される。
    姪の吉乃に始まり、同級生の真島くん、司書の京子さんと続いていくなか早く、クールで謎めいていたアルバイト店員の国分さんの番にならないかって期待してました。実はそこそこ喋る人だったとゆうことで黒歴史が晒された時は嬉しかったです。そしてそれぞれの章で何気に絡んでくる吉乃ちゃん。叔父さんの意志を引き継いで欲しく思いました。

    実際、感銘を受けた本とかどんな感想を持ったのか聞いてみたいし語りたいそんな機会が持てる読書会って参加してみたく思いました。

    • かなさん
      読書会に参加してみたくなりますよね!
      はじめはきっとドキドキしちゃうけど、
      思いきって参加できたら
      すごくいい時間過ごせそうですよね(...
      読書会に参加してみたくなりますよね!
      はじめはきっとドキドキしちゃうけど、
      思いきって参加できたら
      すごくいい時間過ごせそうですよね(*^^*)
      つくねさんとも読書会してみたいです!
      2025/05/18
    • つくねさん
      かなさん、おはようございます♪

      近所のセレクト系本屋さんで読書会してる情報入手したのですが、どんな人たちが集ってるのか人見知りにはハードル...
      かなさん、おはようございます♪

      近所のセレクト系本屋さんで読書会してる情報入手したのですが、どんな人たちが集ってるのか人見知りにはハードル高い。
      途中からは入りづらいものがありますよね。
      2025/05/19
  •  この秋、怒涛の如く刊行された岩井圭也さんの新刊作品の一つです。閉店後の深夜の古書店、そこで行われる読書会を舞台とした連作短編集です。
     店主含め様々な年代の男女6人が課題図書を選び、不定期に開催されます。読書会ごとの6話構成で、海外文学、絵本、詩集などの架空の書名が各話のタイトルにもなっていて、とても読みやすいです。

     古書店が深夜0時まで営業、店名が「深海」、読書会の開始が深夜0時‥と、実際どうかと思う節もありますが、逆に、静けさと闇を照らすスポットライト効果で、温もりが感じられます。
     経験がないので、こんな読書会があったら参加してみたいと、羨んでしまいました。やはり、多様な読み方、解釈の仕方、伝え方など、他者を否定せず認め合う場は魅力的ですね。新たな気付きだけでなく、救いや共感も得られるなら、言うことありません。

     各話で視点人物が変わり、当該人物の日常や抱える事情等も明かされていきます。そして、自分の感想を語るうちに、内面に変化が生じ希望の光が見えていく過程が温かく描かれます。
     岩井さんが、本書を「読書へのラブレター」のつもりで書いたと仰る通り、岩井さんの本への愛情、読み手への応援歌とも受け取れる物語でした。また岩井さんの新たな一面を見せられた気がします。ブクログに相通じる一冊と思え、素直によかったです。

    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      かなさん、おはようございます♪
      岩井圭也さん作品、未読過去作いっぱいあるのに
      追いつきませんʅ(◞‿◟)ʃ
      ブクログの感想交流はありがたいで...
      かなさん、おはようございます♪
      岩井圭也さん作品、未読過去作いっぱいあるのに
      追いつきませんʅ(◞‿◟)ʃ
      ブクログの感想交流はありがたいですね(((o(*゚▽゚*)o)))♡
      2024/11/17
    • aoi-soraさん
      本当に、どうしてこんなに新刊が出せるのでしょうか
      岩井圭也さん恐るべし
      その中でもこの作品は特に面白そうですよね(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      ...
      本当に、どうしてこんなに新刊が出せるのでしょうか
      岩井圭也さん恐るべし
      その中でもこの作品は特に面白そうですよね(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      深夜の読書会ってどんな感じなんだろう…
      興味あります
      2024/11/18
    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      普通寝てますよね(( _ _ ))..zzzZZ
      でも実際あったら、参加したいです٩( ᐛ )و
      翌日の、じゃない当日の仕事ヤバい(-_-)...
      普通寝てますよね(( _ _ ))..zzzZZ
      でも実際あったら、参加したいです٩( ᐛ )و
      翌日の、じゃない当日の仕事ヤバい(-_-)zzz
      2024/11/18
  • また違う雰囲気の岩井さん!
    ほんと読むたびに作風が違って驚かされてしまう。
    今回は連作短編。
    この作品好きだった〜
    なんか穏やかで心地良かった( *¯ ꒳¯*)


    古書店「深海」で深夜に行われる読書会。
    参加者は6人で、順に課題図書を決めて感想や意見を交換し合う。

    読書会に参加した事はないけれど、自分と同じ本を読んだ人達は、その本をどんな風に読み取って、どんな感想を持つんだろうってすごく興味があったりする。
    私にとってそういうのを知ったり、発信したりする場所がブクログだったりする。
    そう、まさに"これってブクログや〜ん!"なお話だった。←どっかで聞いた笑(by一休さん)

    読書垢をやってると高評価の人が凄く多い作品なのに自分にはハマらなかったり、合わなかったりって事もちょいちょいあって焦ったりする事がある笑。もちろんその逆もあって。。
    そんな時、自分の記録だから投稿はするんだけど、ちょっと勇気いったりするんだなぁ←小心者
    改めて感性って人それぞれだなぁって、最近ちょうど感じてた所だった。
    "人の数だけ感想がある" 当たり前の事だけどほんとそれ。
    なんかホッとしたし、だからこそ面白いんだよ〜と改めて思った。

    読書好きなら共感するってとこも結構あった。
    ラストはやっぱりな〜な展開だったけど、心穏やかに読み終えた♪
    そういや、「真昼の子」作中作とは知らず調べてしまった。
    読んでみたかったのに〜〜笑


    • yukimisakeさん
      1Qさん、ねーwじゃないですよ!
      僕はいつも真面目にmihiroさんの読まれた本について感想を述べているのに!
      はっ、もう荒れ始めているので...
      1Qさん、ねーwじゃないですよ!
      僕はいつも真面目にmihiroさんの読まれた本について感想を述べているのに!
      はっ、もう荒れ始めているのでは…?笑
      2025/03/09
    • あいさん
      みひろちゃん♪岩井さんだね〜(^-^)/

      この本購入済だよ!
      みひろちゃんに追いつくぞ。
      連作短編、読みやすそうだな。

      わ...
      みひろちゃん♪岩井さんだね〜(^-^)/

      この本購入済だよ!
      みひろちゃんに追いつくぞ。
      連作短編、読みやすそうだな。

      わぁ、本当だ、こちらも読書会だね。
      やっぱり課題図書があって、感想や意見交換があるんだ。
      私も他の人がどんな感想を持つのかとても興味津々♪
      ブクログで色んな感想が読めて楽しい。
      「人の数だけ感想がある」本当そうだよね。
      自分と似ている人がいたら嬉しいし、違っていたら面白い。
      読書会というか、読書ですらなかなか時間がとれなくて。
      でも、参加してみたいような、向いてないような(笑)
      まぁ、今は映画に卓球にサッカーに肩のリハビリにエンジョイしてるので。
      色々言ってないで、この作品を早く読もう!
      2025/04/01
    • mihiroさん
      あいちゃーん♡岩井さんだよ〜⤴︎⤴︎
      岩井さんの執筆のペースが早くて、何を読もうかって感じだけど、この作品はめっちゃ私好みだった〜"(ノ*>...
      あいちゃーん♡岩井さんだよ〜⤴︎⤴︎
      岩井さんの執筆のペースが早くて、何を読もうかって感じだけど、この作品はめっちゃ私好みだった〜"(ノ*>∀<)ノ
      連作短編でよみやすかったよ〜◎

      読書会だったよ♪
      同じ本でも、みんな感想違って面白いよね!
      でもよく似た感想だとやっぱり嬉しいかも笑
      最近は私もなんかあんまり読めなくて〜(•ᴗ•; )
      花粉で目がしょぼしょぼだし集中力もなくて( > < )
      お互いマイペースでいこうね♡♡
      2025/04/02
  • 岩井圭也さんの新作です♪

    とりあえず一言
    岩井さん、どんだけ幅広いんだ!?!?

    また違った一面が見えました



    こちらは『深海』という古書店の話
    そこで読書会を開かれることになり
    集まった6人の連作短編です


    この作品めっちゃ好きです〜╰(*´︶`*)╯♡
    読んでいくと他のメンバーのことをもっと知りたくなって、その人のパートが楽しみになります♪



    そして一休さんが言ってた通り、まさにブクログでした!
    読書会ってそういう雰囲気なんですね
    近くの図書館ではこういった催しはやってないし、やっててもなかなか行きづらいなと思ってたけど
    ちょっと面白そう(//∇//)
    声に出して、対面で本について話すって勇気がいりますが、いつか参加してみたいです♪



    深海みたいな古書店に行ってみたいなぁ
    茂さんに本を選んでもらいたいな



    それにしても、これだけハイペースに新作を出してる岩井さんですが、
    この作品では、作中の作品も自作のようです。
    読みたくなって調べてみたら存在しない作品だったんので、、読んでみたかったな

    いや、どんだけネタがあるんだ!!
    すごすぎ!!

    • どんぐりさん
      シンタロウさん

      どんどん積まれていきますよ_:(´ཀ`」 ∠):
      手元の読みたい本リストがすごいことに、、、
      シンタロウさん

      どんどん積まれていきますよ_:(´ཀ`」 ∠):
      手元の読みたい本リストがすごいことに、、、
      2024/12/07
    • 1Q84O1さん
      どんぐりさん

      読まれましたか〜^_^
      まさにブクログのような一冊でしたね!
      ブクログのコメント欄も本好きのみなさんが集まってくるので楽しい...
      どんぐりさん

      読まれましたか〜^_^
      まさにブクログのような一冊でしたね!
      ブクログのコメント欄も本好きのみなさんが集まってくるので楽しいですね(≧▽≦)
      2024/12/07
    • どんぐりさん
      一休さん

      読みました〜╰(*´︶`*)╯♡
      一休さんがブクログやん!って言ってたのわかりました(´∀`*)

      いろんな人の読んだ本とか、感...
      一休さん

      読みました〜╰(*´︶`*)╯♡
      一休さんがブクログやん!って言ってたのわかりました(´∀`*)

      いろんな人の読んだ本とか、感想知れて楽しいです♪
      2024/12/08
  • ──その古書店は、海の底にある。──


    舞台となるのは「深海」という名の古書店

    本を読み始めるとじきに意識が文章のなかへ沈み込んでいく
    そこは、深い海の底のような場所だった




    年齢も職業も様々な6人が集う読書会は「深海」閉店後の深夜零時から開催する。

    各章のタイトルは読書会の課題図書。
    メンバーが順に選書し、語り手もそれに従い変わっていく。

    それぞれ胸の内には迷いや悩みを抱えているが、出会った本に救われていく様が描かれていく。
    小説や絵本などジャンルは様々だ。
    自分の選んだ本を他のメンバーはどのように読むのか、楽しみでもありドキドキもするだろう。

    私は人前で話すのが大の苦手なので読書会なんて無理かなぁと思うけど、このブクログで感想を言い合うのはとても楽しい。
    同じ文章を読んでも受け取り方や感じ方は、本当に人それぞれで驚く事もある。
    例えそれが自分と真逆の感想であったとしても、あくまでその作品についての感想だから全く嫌な気持ちにならないのが本の良さだと思う。


    私が感情移入してしまったのは、『隠花』を選書した安井京子・34歳
    非正規雇用の図書館司書だ。
    30歳で結婚、4年で離婚し今は独身。

    どうしても欲しいと思った本を手に入れた彼女の心の言葉
    「本を買う時はいつも幸福だ」
    「読みたい本が手元にあるというのは、いいことだ。幸せではないが、もういい」

    日々の生活に追われ苦しいこともあるけど、自分には本がある。
    この気持ち分かるなぁ。


    他にもこういう描写が多く、好きな本を手にした時の高揚感がすごく伝わってくる。
    もうゾクゾクしちゃう。
    大好きな一冊になりました(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠✧⁠*⁠。


    • aoi-soraさん
      つくねさん
      『深海』っていいですよね(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠✧⁠*⁠。
      本好きにはたまらない作品だと思いますよ
      お楽しみに♪
      つくねさん
      『深海』っていいですよね(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠✧⁠*⁠。
      本好きにはたまらない作品だと思いますよ
      お楽しみに♪
      2025/04/02
    • どんぐりさん
      読みたかった本を手にできた時、
      これから読み始めるぞって時、
      ゾクゾクしますよね!

      だからやめられない!
      読みたかった本を手にできた時、
      これから読み始めるぞって時、
      ゾクゾクしますよね!

      だからやめられない!
      2025/04/03
    • aoi-soraさん
      どんぐりさん
      その通りですね!
      本好きで良かったと思う瞬間でもあります(⁠◡⁠ ⁠ω⁠ ⁠◡⁠)
      どんぐりさん
      その通りですね!
      本好きで良かったと思う瞬間でもあります(⁠◡⁠ ⁠ω⁠ ⁠◡⁠)
      2025/04/03
  • 【読書会】

    大学生(吉乃)が疎遠になっていた叔父(茂)が営む古書店を訪れ、分厚い海外文学書を薦められ、不意に夢中になる内容で…と話が展開される。

    叔父の古書店の名前は「深海」。題名とおり、夜更けより静かな場所で深夜0時までの営業。

    そんな深海で閉店後に「読書会」が叔父茂の呼びかけで始まった。
    集まったメンバーは6名で、事前に1人が本を選び読書会までに全員が読了して、当日各々に感想を言い合う。

    メンバーそれぞれ人生に悩みが有り、選書や演奏まで入ってきてワクワクな展開だった。
    色んな人の人生にふれられて素敵な「読書会」だった。

  • 深海、私も行きたくなった。
    深く考えたことがなかったけれど、読書会って素敵ですね。
    立場や環境が違う人たちが、1冊の同じ本について思ったこと、感じたことを話す。
    ブクログでの感想もそうですが、同じ本でも感想って人の数だけあって。それはきっとその人の経験によって見方や感じ方が違うからで…
    私もこの本の感想を誰かと共有したいなって思いました。

    • ねこがすきさん
      nyaさん
      コメントありがとうございます!!
      本当、静かな…タイトルがぴったりで、その雰囲気に誘われる本ですよね。
      そして、岩井さんは初めて...
      nyaさん
      コメントありがとうございます!!
      本当、静かな…タイトルがぴったりで、その雰囲気に誘われる本ですよね。
      そして、岩井さんは初めて読んだ著者さんだったので、次は違うテイストのジャンルに挑戦してみたいです!
      nyaさんの本棚も素敵な本がいっぱいで、参考にさせてください(^^)
      同じ猫好き仲間も嬉しいですー♪よろしくお願いします。
      2025/10/14
    • ねこがすきさん
      sintak5555さん
      コメントありがとうございます(^^)
      分かります!静謐ですね…
      そっと、静かに営んでいる深海に、私も行ってみたいな...
      sintak5555さん
      コメントありがとうございます(^^)
      分かります!静謐ですね…
      そっと、静かに営んでいる深海に、私も行ってみたいなあって思いました。
      2025/10/14
    • ねこがすきさん
      かなさん
      分かります!!!
      この本を読むと、誰かと本の内容について共有したくなっちゃいますね。
      私も仲良しの人に、「この本読んで!そして感想...
      かなさん
      分かります!!!
      この本を読むと、誰かと本の内容について共有したくなっちゃいますね。
      私も仲良しの人に、「この本読んで!そして感想を語り合おう!」って誘っちゃいました(笑)
      かなさんはリアル読書会、ドキドキですね!でもすごく楽しそうで、勇気ある1歩、素敵です!
      2025/10/14
  •  楽しかったです! 「ブクログ」もそうですが、「読書するひと」を「応援」してますね。ちょっとうまくいきすぎかな、とも思います。でも、応援されると、それはそれでうれしいですね。わたし、なぞにうれしがっております。

     首都圏郊外の古書店が舞台です。そこで開かれるのは、深夜0時からの読書会です。6人がパイプ椅子を車座にならべ、ヒザつき合わせてネタバレで語り合います。そうです、6編の連作短編集なのです。
     6人には、それぞれの「物語」があります。おのおのの「物語」は、「課題図書」を読み、読書会で語らい、そこから「次の物語」につながっていきます。「創発」というんでしょうか、読書会がかけ算の効果をもたらすものとして、えがかれています。
     わたしは読書会に参加したことがないので、すごく読書会へのあこがれをかきたてられます。どんな話をするんでしょうか?興味がわきあがります!
     読みながら、同じ本を読んで感想を語るって、本当に貴重なんだなと思います。その確率は「血液型・星座・誕生日が同じ」なかんの比じゃないくらい低い?
    (星座と誕生日かぶってました・・・)

     読書会の「課題図書」はすべて「架空のもの」です。でも、実在の本も登場します。本の終わりにそのリストが載っています。
     作者の岩井圭也さんが「架空のもの」を考えるときの参考になさったのでしょうか。それとも、読者のイメージを助けるために類似本として登場させたのでしょうか。
     6人、2時間の読書会なら一人10分間以上は語れるはず。なのに、読書会でのやりとりは、わたしが思っていたよりあっさりめ。「架空のもの」だからかな?
     それでも読書会の楽しさは、すごくよく伝わってきます。

     わたしが楽しみにしていた「本を読んでいる様子」でいえば、古書店のロバ顔店主さんの姪「吉乃さん」がすごかったです。読書にのめりこむ「豹変」ぶりにびっくりです。もしわたしが吉乃さんの親なら、かなり心配するレベルです(笑)
     吉乃さんが読書会にむけて感想を考え、その感想が頭のなかをグルグル回ります。読書会がはじまれば、身を乗り出して語ってしまう。そんな姿を読めてよかったです。寝食を忘れて読みふける姿が、まぶしいです!

     わたしも、いただいた「応援」を力?に変換して、読書していきま~す。\(^o^)/

    • アールグレイさん
      けよしさん♪こんばんは★
      初コメかと思います。
      私は図書館派なのですが、
      この本今、2番です!本当はもっと前に順番が廻ってきていたの
      ですが...
      けよしさん♪こんばんは★
      初コメかと思います。
      私は図書館派なのですが、
      この本今、2番です!本当はもっと前に順番が廻ってきていたの
      ですが、図書館の嵐が吹き、
      キャンセルせざるを得なくなり
      ました。
      ということで、レビューは読んで
      いませんm(._.)m
      読了後にきっと読みます!
      2025/08/07
    • けよしさん
      コメントありがとうございます♪
      初コメではないような気が?ほぼ初コメですね(笑)
      図書館の嵐とはうらやましいです
      わたしの近所の図書館...
      コメントありがとうございます♪
      初コメではないような気が?ほぼ初コメですね(笑)
      図書館の嵐とはうらやましいです
      わたしの近所の図書館、予約15冊までなので
      年中そよかぜです T_T
      アールグレイさんのレビュー楽しみしてます!
      2025/08/07
  • その古書店は、海の底にある。

    「遂に来たな」と思いました
    もう三分の一くらい読んだところで確信しました
    これはもう本格的に売れるな
    直木賞も獲るな
    岩井圭也さん

    だいたい『われは熊楠』なんてエントリーさせてる時点で戦略ミスよ(個人の感想、そもそもエントリー制じゃない)

    まぁ、「遂に来たな」は一旦置く

    この本の感想としての正解は「分かる」だ
    本好きの人に刺さる
    ありきたりな表現ですまぬ
    まあ凄いのが刺さる
    あれだトライデントだ三叉のやつな
    あのごっついやつな
    海の神ポセイドンが持ってるやつ
    「深海」だけに(さすが)
    即死だ
    人間に刺さったら即死だ
    ものすごい痛そう

    そのぐらい刺さる

    『夜更けより静かな場所』ですよ

    めちゃくちゃに面白い本に出会うと
    本好きはあっという間にその場所に入りこんじゃうよね
    周りの音が遮断されちゃう感覚
    日常から切り離されてまさに「深海」にたゆたう感じ
    「たゆたう」ですって
    漢字だと「揺蕩う」ね
    おーなんか文学的

    読書って深海に揺蕩うことなのだ

    刺さったなこれ( ̄ー ̄)ニヤリ

    • ひまわりめろんさん
      土瓶さん

      わいの怪鳥ロプロスが唸りを上げるぜ!(やめなさい)
      土瓶さん

      わいの怪鳥ロプロスが唸りを上げるぜ!(やめなさい)
      2024/11/23
    • 1Q84O1さん
      第2ラウンド!
      ひま師匠のトライデントvsユッキーさんの短小
      ファイト!!!!
      第2ラウンド!
      ひま師匠のトライデントvsユッキーさんの短小
      ファイト!!!!
      2024/11/23
    • ひまわりめろんさん
      秒殺やないか!( ゚д゚ )クワッ!!
      秒殺やないか!( ゚д゚ )クワッ!!
      2024/11/23
  • 友人(花ちゃん)お勧めの作品。古書店「深海」で深夜0時から開催される読書会。課題図書と選定者にまつわる6篇。課題図書の中では『真昼の子』が印象的だった。「そこは、深い海の底のような場所だった。」
    読了後に課題図書の秘密?が明らかになり、著者の技量に関心しました。

  •  物語の舞台は、「深海」という古書店…閉店は0時!この古書店のオーナーは遠藤茂、大学で英文学を専攻する吉乃の伯父だった。時間を持て余していた吉乃は、「深海」を訪ね茂からすすめられた「真昼の子」というロシア文学を手にする。読書の楽しさを実感した吉乃からの要望で、「深海」での読書会を開催することになる…。

     読書会をテーマにした作品を読むのは初めてで、実はすごく興味もあったんですよね…!深夜の読書会、なんか静寂の中のぬくもりみたいなものを感じました。いいなぁ〜古書店での読書会!!参加者たちは、読書会を契機にして自らの人生を見直し新たな一歩を踏み出していくんです。

     私がよく利用する図書館主催でも読書会を企画していたこともあって…参加してみようか、すっごく悩んだけれど結局参加しなかったんですよね…!何話していいかわかんないし、なんか緊張するし…今までに2回ほどそんなお知らせを見たけど、スルーしてきました。今度あったら参加してみようかなぁ〜♪

    • かなさん
      どんぐりさん、こんばんは!
      どんぐりさんも近いうちに読むことができそうですね♪
      ぜひぜひ楽しまれてくださ〜い(*^^*)
      どんぐりさん...
      どんぐりさん、こんばんは!
      どんぐりさんも近いうちに読むことができそうですね♪
      ぜひぜひ楽しまれてくださ〜い(*^^*)
      どんぐりさんのレビュー楽しみにしていますね♪
      2024/12/04
    • ぴこさん
      かなさん。この本読むと読者会のイメージが変わるのですね?気になってきました。
      読書会自体は、とてもとても、気になっているのです。まずは読まな...
      かなさん。この本読むと読者会のイメージが変わるのですね?気になってきました。
      読書会自体は、とてもとても、気になっているのです。まずは読まないとですね!了解←勝手に笑
      2024/12/05
    • かなさん
      ぴこさん、おはようございます。
      そうですね!
      読書会のイメージがだいぶ変わると思いますよ♪
      でもって、いいなって思えちゃったりします!...
      ぴこさん、おはようございます。
      そうですね!
      読書会のイメージがだいぶ変わると思いますよ♪
      でもって、いいなって思えちゃったりします!
      よかったら、手にしてみてくださいね(^^)
      2024/12/05
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著者プロフィール

いわい・けいや 小説家。1987年生まれ。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞(KADOKAWAより刊行)。著書に『文身』(祥伝社)、『水よ踊れ』(新潮社)、『この夜が明ければ』(双葉社)などがある。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩井圭也の作品

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