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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784344044074
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みんなの感想まとめ
一人の女性が突然姿を消すことで、残された人々の心情が描かれる物語です。若女将として家族を支える晶は、誕生日の夜に贈られたエルメスのバングルを手に、好きな人の元へ去る決意をします。その後、夫の伸吾は怒り...
感想・レビュー・書評
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佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生活が続いていくはずが、誕生日を祝った夜に夫からエルメスのバングルを贈って貰いながら…
晶はお礼ではなく罵声を浴びせて家を飛び出す。
そこから以降、晶の不在が続くなか夫は怒りながら愛人の武藤を疑い、嫌悪しながらも日々の生活は続いていく。
娘も不穏さを感じつつ、母に捨てられたと思いながら父親が再婚する頃には母を意識することもないくらいに成長していく。
一人の人間が姿を消すのがこんなにも突然で呆気ないものかと思うと恐さを感じる。
ずっと晶が不在のまま時は流れていくのは自然というより必然であるのが恐いのかもしれない。
ずっと色のない世界のようでいて、ただカンフーマンだけが変に明るいのが不穏だった。
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東京から佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生きる、晶。誕生祝いの夜、夫から贈られたエルメスのバングルを手首に巻きながら、好きな人がいる、その人のところへ行くと告げ、いなくなった。残された夫・伸吾の怒りと嘆き、愛人・武藤の不審と自嘲、捨てられたと感じながら成長する娘・結生‥‥。
最近若手作家さんを読み続けていたからか、不穏な空気が漂っていたのに終止落ち着いた雰囲気で読み終えた。舞台が当地・長崎だったのもあるだろう。冒頭でパレードを引退したカンフーマンが登場し、単なる失踪事件ではないだろうと想像していたので、結末はとても意外だった。果たして晶はどうしているのかと、ミステリー仕立てで引っ張っていきながら、結婚で長く続く夫婦関係を捩(もじ)っているかのような会話や描写がたくさん盛り込まれていた。主人公・晶に与えられたラストは安易で受け入れ難い気もする。結生が自分は捨てられた娘だという疑念を払拭するためには良かったけれど。 -
これは、ミステリーなのか。
突然、消えた妻、疑わしい人物は、登場するものの手がかりはなし。
いや、きっと謎解きになると信じつつ、読み進めたが、あまりにも淡々と話が進んで、ひょっとしてと思ったら、最後に意外な展開が。
こういうのもアリかな。 -
荒野さんらしい 終始 不穏な空気に包まれてるような感じでした。誰もが 疑心暗鬼になり不安や怯えに囚われてる。
カンフーマンがキーパーソン?かと思ったけど そうでもない?
そういう結末?とちょっと唐突な感じがしました。
全然内容は違いますが 同じ荒野さんの「僕の女をさがしてるんだ」を思い出しました。 -
掴みどころのない和菓子の女将。彼女の死後も話題は続く。井上氏に翻弄される様な昨品。
小気味良く読み終えた。 -
終始、不穏な気配を漂いながら物語は進んでいく。
誰にでも「カンフーマン」は存在し、正面から見る人と、斜めから、ないものとして見る人によって人生は変わるということ?
それにしても、いろいろな人が登場するが、どの人も何かを抱えて生きている。普通の人はいない。 -
すごくおもしろかったのに説明できない。
なんだかつかみどころがなく、感情移入もできない登場人物たちしかいないし。過去の事件の真相は最後に分かるもののそれが残された家族に伝わったのかどうかも分からない。分からないのになんだか満足感のある不思議な本だった。 -
私の中で「不穏」という言葉で真っ先に思い浮かぶのは井上荒野さん。
本作も終始不穏さに満ちていた。
佐世保市にある和菓子店の若女将が突然姿を消した。
夫と幼い娘を捨てて。
不倫相手の元へ向かったはずだったが、消息不明のまま、12年の月日が流れる。
夫の怒り、不倫相手の困惑、娘の空虚感、それぞれの思いが淡々とした筆致で綴られていく。
派手な展開はない。
登場人物全員が諦観の色に染められているようだ。
絶対悪は存在しないけれど、誰もが普段は心の奥底に隠している負の感情が炙り出され、心がザラついた。
皆がしずかなパレードの演者だ。 -
「あの人を好いとると。」そう言い残し、女は姿を消した。
残された夫と娘。
女と関わりのあった者達のその後の人生は、タイトルの通りに静かに進んでいく。
女はなぜ消えたのか。
美しい文章で綴られる、不穏な空気感が素晴らしかった。 -
※
一景色とみなしていたカンフーマンという
名の大道芸人。
自分の人生とは別次元の筈だった演者が
起点になり、各人物の生活や家庭の様子が
時間の経過とともに描かれる。
当たり前に続く筈のものが突然失われ、
それが周囲に及ぼす影響。
そして、未来に希望を抱きつつも、
同時に今に倦みなごら生きる人の諦めや惰性。
カンフーマンをキーパーソンにして、
一人の女性の失踪に幾らかずつ関係した
人たちのその後の憂いの物語。
終始淡々としていて、確かに“しずか”
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昔、後妻に入るなら、「死別」より「離別」の方がいいという一説があった。
「離別」は、お互いに納得してあるいは愛想を尽かして縁を切ったのだけれど、「死別」は想いを残しての別れであり、思い出はどんどん美化されていくから生身の後妻は比べられては不利だということだ。
では、「失踪」された場合は?
失踪から七年経てば「失踪宣告」し、法律上は死亡と見做されるから、再婚は可能になる。
しかし、はっきり別れたわけでも、亡くなったわけでもない。どこかで生ている可能性だってあるし、どこかに埋まっている可能性もある。
残された人たちや、その人と関わる人たちは、それを考え続ける事になる。
「いなくなった人」の「存在感」は、一見矛盾しているようだが大きいのである。
夫と4才の娘を残して31才で失踪した、小堺晶(こさかい あき)の気配と記憶は、染み付いて取れない影のようで、なんだか恐ろしいものに感じる。
失踪直後の、幼稚園児の結生(ゆき)の様子を夫の伸伍(しんご)がつぶさに語る。4歳児の心の中では何が起きているのだろうと無限に考えられる。結生自身も、常に「なぜ母はいなくなったのか」と考えながら成長したのだろう。
それも吹っ切れたか、穏やかな終焉と新しい一歩が見えたかなと思えた次の最終章。
突如、それまで出てこなかった名前に・・・
見知らぬ誰かの、分岐点の選択一つで多くの他人の人生が変わってしまったのだ。
やはり、あの口紅をつけてはいけなかったのだろうか?
「しずかなパレード」とは、もしかしたら葬送とか葬列をイメージしているのかな。 -
えええ〜っ
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序盤から意味不明で、意味不明なままストーリーは進む。ある人が家を出たまま帰らず、いったいあの人はどうしてしまったんでしょうねえ……というだけの話を、語り手を変え、時間を追って(なんと12年も!)、延々と綴った作品。
消息不明な人はともかく、人々には日々の暮らしがあり、子供は成長する。だが、折々にその人の影がよぎり、彼らは不安な気持ちになる。
初出は2014年〜2016年に発行された季刊誌らしい。10年近く寝かせていた理由はなんだろう。お蔵入りさせてもよかったんじゃないかと思ってしまった。 -
一つ一つの話はつまらなくはないのだが、淡々と綴られていて、スッキリとした結末ではなかった。
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