奈落の水 公事宿事件書留帳 四 (幻冬舎時代小説文庫)

澤田ふじ子

• 幻冬舎 (2001年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[yappinkunさんの感想 · 2024年4月16日]

公事宿事件書留帳第4段。
黄金の朝顔は、世にも珍しい朝顔の苗を育てれば、種子や苗を買い戻してもらえるという、現代にもある怪しい詐欺の手口を題材。　
飛落人一件は、腹黒い嫁にいびり出されて飛び降り自殺した老人の事件。
どれも時代小説ではあるが、現在に通じる人情劇であり、家やお金に縛られない田村菊太郎が、自由に動き回るのが、実に痛快である。

[shuwachoさんの感想 · 2012年11月6日]

「これまでずっと、奈落で生きてきましたけど、この水、奈落の水にしても、おいしゅうございますわ」
四作目。
お金持ちにはお金持ちの悩みがあるもんだ。
今回はそれが際立った。
お金って使いようで人を幸せにもできるんだよ。当たり前なんだけど、なかなか難しい。

奈落の水
厄介な虫
いずこの銭
黄金の朝顔
飛落人一件
末の松山
狐の扇

[Hankacho(評価せず感想のみ)さんの感想 · 2012年7月15日]

L　公事宿事件書留帳４

読了

[千 墨銘さんの感想 · 2008年9月15日]

０１年２刷本
ダブルブックス０１年３刷本

[たろうさんの感想 · 2008年3月9日]

2008/03/08読了

著者プロフィール

1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学（現・愛知県立大学）文学部卒。75年「石女」で第24回小説現代新人賞、82年『陸奥甲冑記』『寂野』で第３回吉川英治文学新人賞を受賞。古代から近世を舞台に、資料を駆使した独自の視点による歴史小説を執筆。

「2017年 『似非遍路 高瀬川女船歌九』 で使われていた紹介文から引用しています。」