昭和歌謡大全集 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2001年6月1日発売)
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本棚登録 : 371
感想 : 50
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  • 本 ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344401259

感想・レビュー・書評

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  • 1994年3月23日 第一刷 再読
    (もちろん文庫本ではなくて、帯までついたまま。)

    作者が帯で楽しんで書いたので楽しんで読んで下さい、と。
    みんな潔く狂っていて、シュール。面白い。
    おばさんの生態をどこでここまで把握したんだろう。
    平成歌謡大全集を期待します。

  • タイトル見て小説だと思わず、スルーしてたけどおすすめされて読んでみたら、すごく面白かったっっ!
    このシュールな感じがたまらない、、読みながらにやにやしちゃった。誰も何も持ち寄らないパーティとか想像すると笑える。色々考え事するのが馬鹿らしくなってくる。
    登場人物それぞれの人物の説明がたまらない。

    図書館本だけど欲しくなっちゃったなーー


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    2022.12.23
    昭和歌謡大全集 映画 ★★☆☆☆
    映画の方も観てみた。うーーん。
    本読んでる時からこれは映画はそんなにだろうなぁとおもったけどやっぱりそんなかんじ。小説での(自分的に)面白い部分が損なわれてしまってる、、無理やりそれを会話に入れてるのもなんかなぁ。バトルの前のそれぞれのグループの集まりの奇妙さをもっと観たかった。というかまず開始早々思ったのが若者たちのグループが意外と普通の男の子たちでなんか。。もっと頭おかしいひと感が欲しかったしスギオカに至っては1番ヤバい人だと思ったのにイケメンでちょっと、、映画よりも深夜ドラマ枠あたりでやって欲しかったなー

  • 頭のおかしさを描くのがほんとうに上手い。

  • 2020.01.19 読了。

    なにこの話。
    ぶっ飛んでる。
    『超電導ナイトクラブ』みたいな変人たちの集まりの話から、まさかの戦争が始まってしまう展開。

    ぶっ飛んでるよ。
    描写は村上龍さん的でグロテスクなんだけど、設定が飛んでるからどこかコミカルでサクサク読めてしまう。

    村上龍さん自身が楽しんで書いたってのが伝わってくる作品だった。

    映画化されてるっぽいけどこんなん映画化できるのか!?って感じ。

  • へそ曲がりなわたしはW村上と呼ばれた社会現象が嫌いでした。当時、彼らの作品を徹底して無視しました。でもあれからものすごく時が経ち、ようやく彼らの旧作を読みたくなりました。

    昭和歌謡大全集、懐メロな題名ですが、狂気に溢れた作品です。登場人物の誰にも共感出来ません。しかし、読んでるわたしは夢中になりました。最悪な展開なのに、なんでこんなに快楽を感じるんだろう!?

    最近の村上龍はすっかりエッジがまるくなった気がします。やはりこの時代の作品を読み漁っていきます。

  • 〈「とんでもない、これ、と見込んだ奴にしか売らない、おばさんを殺すというのが気に入った、よく言うだろう、人類が滅んだ後に残るのはゴキブリだって、それは違う、おばさんだ」〉
     タイトルから中身が想像できないベスト10第1位はもしかしたらこれかもしれない、と思いました。無軌道な若者グループのひとりによってひとりのおばさんが殺される。同じ名前の集まり〈ミドリ会〉のおばさんたちは報復とばかりに若者を殺害、これによって二グループの戦争は激化していく。
     容赦のない、無茶苦茶な世界に笑いつつ、怖くなってくる時があります。放り込まれたのは不条理な世界、という作品がありますが、これは逆、と言いますか、(読んでる側が)いま自分のいる世界はこのくらい不条理だと気付かされていく。そんな感覚なのかもしれません。


  • 『半島を出よ』の前日譚。調布のアパートの一室でノブエ、イシハラを含む若者たちは夜な夜なカラオケパーティを催していた。ある日、パーティの一員であるスギオカが路上でおばさんを衝動的に切り殺してしまう。しかし、そのおばさんは「ミドリ会」のメンバーで、若者グループとミドリ会の間で血みどろの壮絶な抗争が始まる。

  • 狂気を感じる一作。まあ、そんなにおもしろくはない

  • おたく6人と、ミドリ会というおばさん6人の集まりの、復讐の応酬、殺し合いが描かれ、最後は調布の街ぜんぶを…というお話。細部の饒舌がキモなんだろうなと思いつつ、繰り返しに思えて、後半は読み飛ばしてしまった。テニスボーイの憂鬱も、走れ!タカハシも、ポップアートのある部屋も、超電導ナイトクラブもそうだけど、鬱屈しててその反動で狂躁的で饒舌な登場人物の群像が一時期の村上龍作品のテイストなんだけど、ハマれば読めるけど、飽いてくると疲れてくる。ゲバラもマリゲーラも言ってた、大切なことは何十回も繰り返しても無駄にはならない、って。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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