葉っぱ (幻冬舎文庫 き 3-4)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402188

感想・レビュー・書評

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  • たくさん葉っぱたち。
    どこにでも存在するけれど、葉っぱも人と同じように
    カタチも色もすべて違って同じ葉は1枚たりとない。
    人も葉もそれぞれに個性があり、色も情景も違う。

    雨に濡れたり、カサカサに乾いたり、ちぎれたり、
    どんどん色を変えていってしまったり。

    隙間の空。
    葉っぱ越しの光と影。
    宇宙みたいに広がったり寄せ合ったり。

    一面に降り積もった葉っぱのじゅうたんが見たくなった。

  • 11月の今、周りには色とりどりの葉っぱが現実に見られる季節に開くと一層うれしい本ですね。

  • 30分

  • 詩集。
    本書はいつもより具体的というか、情景がはっきり浮かぶような詩が多い。
    しかし、想像できる範囲が狭まったというわけではない。
    その詩の登場人物が何を感じているのか、あるいはその作品の雰囲気を楽しむことができる。

    感じ方は人それぞれだと思うが、なんだか死を連想させるような暗い詩もいくつか目についた。
    良い雰囲気を持っているとは思うが、銀色さんらしくない気もする。

  • 葉っぱに関する詩と散文による写真集。繰り返し繰り返し眺めるようにこの人の本を読んでいた幼い頃を思い出す。

  • 2009/09/30読了

    葉っぱの写真は好きだ。
    けど、詩がいまいち気に入らんかった。

  • 高校時代、影響を受けた人が好きだった「銀色夏生」さんの詩集を、たまたま古本屋さんで見つけたので購入。

    秋から冬にかけて冷たくなる空気と切ない恋みたいな詩集。
    好きなフレーズをいくつか。


    おねがいって すればするほど かなわなくなる

    あたたかい言葉をください
    やさしくて なにか ほっとするような

    ほめられて うれしかった
    ほめた人が あの人だったからよけい

    守って守って 守りとおしたものが これだったとは


    詩のよさは、余韻や行間なんだろうな。
    自分なりの解釈、自分の状況に照らし合わせた想像ができるから。

  • ********************

    あの日の僕が正しかったと今でも思えるわけではない。

    けれど間違っていたのだと、そう思う気持ちもなく、日々淡々とすごしている。

    仕事をして、部屋に帰って、食事をして眠る。

    時々は友達と飲みに行ったり、女の子と待ち合わせて、夕食を食べて、

    いろいろな話を聞いて、駅で手を振る。

    ベランダの鉢植えはカラカラになって、枯れた葉が飛ばされてすみっこにつもった。

    Tシャツは色が落ちて文字がかすれのびたけど、やわらかく体になじんでいる。

    環境に適応する能力は人の持つ才能だ。

    僕はもう心が痛みはしない。心は痛まないが、君を思い出す。

    そして君を思うたびに痛まない心から涙がこぼれる。

    なぜなのかわからない。涙がこぼれる。

    ********************

  • 本の中に落ちた葉っぱの写真はいっぱいついている、春時期の緑ばかりの森の写真も貼っている。本当にきれいだ。最初本のタイトルを見ると、葉っぱのことを書いてると単純に思っている。
     案外に内容を見て、中にそうではなかった、筆者は自分の目から葉っぱの形や落ちたの状況から、自分の恋や家族との感覚を示1している。葉っぱが緑の時期は恋人とアツアツの感じだった。葉っぱは落ちて、風を吹いた後の様子は恋人と問題があって、家族からの誤解されたことを表す。自分は葉っぱに気になることも、他人に変な目が合った。
     私は筆者がすごいと心から尊敬している、自然から自分の恋を繊細に言って、何か筆者は幸せだと私が感じた。落ちた葉っぱばかりの秋、みんな寂しいと感じる秋でも、筆者の生活は春と同じで、愉快だと私は信じた。

  • 銀色夏生さんの詩は切なくて甘くてあの頃思い出させる感じがします。あの頃がいつなのかはわからないけれど。でも、長いのより4行くらいの短いのが好きです。

  • 08.10.23

  • 古本屋で見つけた銀色夏生さんの写真詩集。葉っぱの写真と詩がセットになってる。こういうの好き。他の詩集も探してみたいな。

  •  この道の先に別れゆく人がいる

  • 中一のときに図書室でこの本を見つけ、あまりにも素敵だったので自分でも文庫本を買ってしまった。洗練された綺麗なことばがたくさんちりばめられていていつも手元においておきたい大好きな一冊。ときにどきっとするくらいせつなくさせられます。
    同じく著者撮影のたくさんの葉っぱの写真も載っています。それらは道端に落ちている葉っぱだったり、あるいは軽井沢での佳景だったりするわけですが、どれもとても素敵で大切な一冊です。

  • シンプルな表紙もとてもいい感じのこの本(「葉っぱ」という言葉も好き)。同じように見える葉っぱでも、一枚一枚、やっぱり違う。
    そして、銀色夏生さんの詩と葉っぱの写真が一緒になることで、
    何だか特別な葉っぱに見えてきたりもして・・・。

  • 葉っぱって可愛いな。一つ一つ違うんだな、って教えてくれる一冊。

  • この本はとてもとても大せつな一冊。色トリドリノさまざまな葉っぱがクローズUPされます。
    秋のちょっとせつない気持ちになる一冊。そのせつなさは心地いいです。

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著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

銀色夏生の作品

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