ゆめうつつ草紙 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2002年4月11日発売)
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本棚登録 : 129
感想 : 15
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  • 本 ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402294

感想・レビュー・書評

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  • ごく短いファンタジーが15篇収録されていました。切ないような、哀しいような、不思議な掌編集。

    同作者の『何の印象もない女』という掌編集も、同じような趣向の作品です。それがもう、好きで好きで、堪らんかったんです。
    今回の『ゆめうつつ草紙』も、大好きでした。
    収録されているのは、短編よりも短い掌編なのですが、そのどれもが読んだ後しみじみ沁みいってくるような話ばかり。
    小さな頃読んだ、『泣いた赤おに』のようなやさしい切なさがてんこ盛りです。

    私は特に、『一途なハモニカ』『ぜつぼうの濁点』『シンユウ記』が好きでした。
    せっつねーの!
    『一途なハモニカ』なんて、もう!
    こういう切なくもやさしい話大好きです。好きになるなという方が無理なほど。あー、どうしようもなく切ない。

    内容もさることながら、本を開くと「おわ!」ってびっくりさせられます。
    字が大きい。
    絵本のような字です。
    題名の通り、夢のような現のような世界観で、そして「草紙」というのがぴったりの、昔の粋な短編がたくさん綴じてある本。

    原田さんは、すでに相当な数の著作を発表されている作家さんですが、個人的には特にファンタジー掌編には、堪らないものがある。

  • 絵本を見てから、ずっと探していました。やっと入手でき、これから読みたいです。

  • 才能がえぐい。超短編集。すぐ読めてしまう。ファンになった

  • 本当に、作品に罪は無いからまだまだ売り続けて欲しい本。

    原田さんの他の本も読みたいです。

  • 好きな感じがするので1話ずつ大切によんでいる途中。

  • 原田宗典さんの大ファンだったが、こんな本があったなんて今まで知らなかった!
    一見詩集のように見える大きめの文字(でかっ!と開いてみてビックリ)と、リズムよく区切られた文章。大人のファンタジー短編集。だそうです。
    吟遊詩人の語り口調、とでもいうか作者の言う通り声に出して読みたくなる心地よいリズム。(特に、前半)
    独特の文体も特徴的ですが、ストーリーにもやられた!
    一番はじめの「嘘の女王」を読み終わった時にドカンと心を打たれました。
    どうしてこんな不思議で美しい物語を作り出せるのだろう…

  • 不思議な雰囲気を持った短編集。すぐ読み終わるけど秀作が多いと思います。

  • この作者の名前をなぜだかずっと「そうすけ」って読むんだと思ってたよ・・・

  • 原田さんの本って、
    ほのかに優しくて、丸っこくて、でも、甘すぎなくて。。。
    この本はそんな雰囲気が最大限に詰まった一冊だと思います。
    大好きです。

  • ちょっと時間を歪められてしまったような、不安の中にも好奇心を隠しきれない気持ち。
    そっと紡がれる御伽草子の中に本当のことが散りばめられて、ほんの少し切ない。
    優しい毒も含んだ、ファンタジー。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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