月の裏側 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.26
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本棚登録 : 3713
レビュー : 432
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402621

作品紹介・あらすじ

九州の水郷都市・箭納倉。ここで三件の失踪事件が相次いだ。消えたのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女だったが、不思議なことに、じきにひょっこり戻ってきたのだ、記憶を喪失したまま。まさか宇宙人による誘拐か、新興宗教による洗脳か、それとも?事件に興味を持った元大学教授・協一郎らは"人間もどき"の存在に気づく…。

感想・レビュー・書評

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  • 水路が張り巡らされたとある町で連続失踪事件が起こるが、いずれのケースも失踪者はある日ひょっこり戻ってくる。しかし失踪していた期間の記憶はない。
    これに興味を持った元教師と新聞記者、偶然里帰りした元教師の娘、なぜか巻き込まれた元教師の教え子がこの謎に挑む。
    が、いわゆる証拠集めをして推理をして大立ち回りがあって謎が解ける、みたいなミステリーの定石ではなく、けっこう序盤に謎の核心である不思議な現象を目の当たりにしてしまうので、謎解きがメインな話ではない印象。
    失踪して戻ってきた後の状態に対して自分はどんなスタンスをとるべきなのか、という葛藤あたりが作者としては言いたいことなのかな、とも思ったりするがそのへんは最後の方にちょっと書いてあるだけなので、正直よくわからない。みんなが右を向いたら自分も右を向いてしまう風潮、しかもそのことに疑問も持たずに受け入れてしまうということを失踪した町の人たちに重ね合わせて描いているのかもしれないが、モヤモヤ感が残る。

  • 恩田陸らしいホラーとSF要素の絡み合った作品。
    『月の裏側』というタイトルとストーリーが結び付かなかったけれど、解説を読んで納得した。
    ついつい、人が消えるその事象そのものや、何者かに「盗まれる」ことへの怯えを表面的に捉えてしまうけれど、でも実際、何がマジョリティーで何がマイノリティーなのか、どちらが現実でどちらが夢なのか、そのことは誰にも証明できない事実に気づけば、この作品の深さを感じさせられると思う。

  • 旅行のとき、移動中の時間つぶしに古本屋で買った、という出会い。
    こーゆう終わり方かー
    元凶を退治してめでたしめでたしなのかと思ったけど、これも1つと平穏な形で終わったってことなのかな。二人を除いて

    文学しりとりができるようになりたい

  • 2014年4月

    当時読んでた時は面白かったな

  • 本の裏のあらすじを見て思わず読み始めた。
    恩田陸の作品は以前にネバーランドを読んだことがあるが、あの作品も今回と同じくあらすじをみて読み始めたのだった。
    はじめは文章がすんなりとは頭に入ってこなかったが、それも途中から慣れ、物語にどんどんひきこまれていった。
    終盤に差し掛かり、残りのページ数でどうやって話を終結させるのだろうかと思っていたが、結局独白で終わり。
    読み終わったあとなんだかモヤモヤしたものが残る作品であったが、これがいいのだろうか。うーん。
    ただ、文章を読んでいて場面場面の緊迫感というか、緊張感はとても伝わってきた。

  • コンビニの事故のシーンでは自分も緊張感を味わえた。
    ボイスメモの書き起こしもよかった。その臨場感と、もう4人は盗まれて別の人がこれを聞いているのではないかと思えてきてシンプルに怖かった。
    想像力を掻き立てられるのが好きなポイント。
    不気味で独特の恐怖感があって、この謎の中でずっと漂っていたいと思ったほど気にいったけど、最後藍子の独白が締まらなくてモヤモヤが残ってしまった。

  • ジャンル分けが難しい本だけど、怖い。本能的な恐怖に働きかけてくる。
    水というものの不気味さ、怖さを感じる本。でも途中あんなに気味が悪いのに、結末を知ると「まあいっか!」と思えるのが不思議。

  • 恩田陸、
    この書き方するってわかってて!
    わかってたのに!
    また読んでしまったー!!!!
    またなにも解決してない!


    雰囲気の書き方がすごく上手よね
    じめじめ、じとじとした空気感が伝わってくるお話でした

    それ以外はちょっと、、、グロテスク。こわい。
    ハッピーエンドにならないのがわかってたから、途中で何度も読むのやめようかと思ったくらい。きつかった

  • 先が気になって、ぐいぐい読めてしまう。結末、細かな設定はひっかかるところもあるけれど、終わりの一歩手前は、読むことを止められなくなるほど、引き込まれる。

  • ◆ネタバレがありますので未読の方はご注意ください


    設定としては「向こう側」の存在が出てきてしまったが、ストーリー事態は相変わらずギリギリのところでこちら側に収まっていてうまい。自分達が「盗まれ」ないのはすでに「盗まれて」いるから、という逆説はよかった。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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