- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344402966
作品紹介・あらすじ
愛に溢れているはずの夏芽の腕に、誰かに殴られたような痣があった。彼女の恋人・俊介は、別の女・奈緒子の家に足繁く通っている。奇妙な三角関係の真ん中で、為す術もなく一人立ち尽くす音海。そして兄の死の真実が明かされるとき、傷つけ合いながらも、愛することから逃げられない人々の哀しさを知る。書き下ろし隔月刊行シリーズ、完結。
感想・レビュー・書評
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音海と夏芽が自分に重なる部分があってほんとに苦しくなった。 悩みは消えない、いつまでも苦しいし、時間は止まったままだけど、いつか何か変わったらもう一度読んでみたい。
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・自分の何が悪いのか分かっていないのにその場をしのぐためだけに口先でいう、「ごめんなさい」を、わたしは心の底から軽蔑する。
・笑うのは、嬉しいときだけじゃないよ。
・真実は見えない。分かりやすい視覚は、簡単に人を騙す。
・幸せかどうかは、不幸を知らないと分からない。
不幸せかどうかも、幸せを知らないと分からない。
・どんな理由があったとしても、誰が何と言おうと、好きになってはいけない人なんているはずないんだ。
・自分の存在を全肯定して貰えること。
それ以上の幸福を、わたしは知らない。 -
三冊一気に読んだ。
巻を追う毎に読むのが苦痛になって、読み抜いた時の開放感が…
著者の作品はもう当分読まなくて良いです。 -
≪1〜3をまとめて≫
1冊1冊は薄い文庫本で、3冊一気に読めてしまった。
この人の作品は、私の頭の中で容易く映像化できる。
淡々と進められるサラリとした文章は、
精神的に危なげな人たちが何人も出てくる内容の割に、
あまり重さを感じない。
「愛は想いじゃなくて行動だ」というくだりがあったが、
なるほど、と納得できた。
不倫とか自虐行為とか近親相姦とか、
ヘビーな話題を抱えた人たちが登場人物だったりするのに、
日常のありがちな情景として流してしまいそうになった。
それが、この作者の上手いところだと思う。
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歪んでいるように見えて、驚くほど真っ直ぐ。だから痛い。
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思った以上にドロドロな展開でビックリ。<BR>
「誰かに期待して、救われたことなんか、一度もないのに」 -
3部作の完結編です。ところどころにでてくる心の核心をつく名台詞は今作も登場。「大切なものは大切にすればいいんだ」とかね。そのまんまなんだけど、なかなかそういい切るのは難しかったりする。話の流れ的にはありえないんじゃん?って思ってしまうところもあるけど、よかった。好きです。
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これ以降、このひとの小説は読まないだろうと思う。
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同じくシリーズもの。
だから誰かあげるってば。