天国への階段 下 (幻冬舎文庫 し 14-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344403499

感想・レビュー・書評

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  • なんかこう…すげえ、”男が描く男、男が描く女像”って感じしない??気のせい??
    だからこそのハードボイルド小説なんだろうか…

  • 竜の道から著者にハマって最も遠い銀河に続く3冊目で読んだ。パターンはどれも似ており成功している主人公が過去の過ちによって次第に落ちていく、というもの。
    パターンは同じなのだがどれも面白くて夢中で読める。

    被害者がなぜ5千万円を要求するのが正当だと思っているのか、疑問に残った。勝手すぎるのではないか、と。
    よくよく考えるとそういう人間だから最初に犯罪を犯したのか、と思ってしまう。

  • 昔読んだ本

  • あらすじ
    家業の牧場を騙し取られ、非業の死を遂げた父。将来を誓い合った最愛の女性・亜希子にも裏切られ、孤独と絶望だけを抱え十九歳の夏、上京した柏木圭一は、二十六年の歳月を経て、政財界注目の若き実業家に成り上がった。罪を犯して手に入れた金から財を成した柏木が描く復讐のシナリオとは?大ベストセラーとなったミステリー巨編。

  • 父が経営していた牧場を騙し取られ極貧の中で生活し、さらに心を通いあわせた幼馴染の女性にも裏切られ、失意のどん底で彼らへの復讐心だけを糧に上京し、一代で大企業のトップとなった男が主人公。
    だが、ちょっとした行き違いから後ろ暗い過去を背負うことになり、自分の復讐を進めつつも過去に気づいた誰かが彼を追い詰める。
    また、警察も執念の捜査で彼に近づきつつあった。
    というのが大筋。上中下巻と長い物語なので主要な登場人物も多い。でもその割に人間関係は複雑ではなくわかりやすい。
    しかし主人公と将来を誓いながら他家に嫁いだ幼馴染の女性が腹ただしい。人妻となりながらも自分の心は偽れないと開き直りずっと主人公を愛し続けていたとか、最終的には主人公の尽力があって牧場主になるのだが、それも、自分の子どもも捨てて、ある事情で自ら命を絶った主人公の後を追うといったどうしようもない自己陶酔ぶりと責任感の無さ。俯瞰して見ると、この女のために沢山の人が悩み、時には殺されたりしている。彼女の美しさは作中で何度も描かれているが人間的な魅力が描かれておらず、結末が大いに不満。

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    復讐のため全てを耐え財を成した男。ただ一度の選択を生涯悔いた女。二人の人生が二十六年ぶりに交差した時、想像を絶する運命の歯車が廻り始める。次々起こる殺人事件。音もなく忍び寄る不気味な影。老刑事の執念の捜査。生者と死者。親と子。追う者と追われる者。孤独と絶望を生きればこそ、愛を信じた者たちの奇蹟を紡ぐ慟哭のミステリー。

  • 事実関係が明らかになり、さて、どうなるか!復讐を志して生きてきて成功した主人公から復讐の気持ちが消え、育ての父を殺した実の父である主人公に復讐しようとした一馬も複雑な思いに変わり。苦悩に満ちた一冊。でも罪を犯しているからハッピーエンドにはならず。
    現代でそんなに一途に一人の人を思い続けるかなぁ?と、そもそものところに引っかかりが。現代と言っても昭和50年辺りなのか。その頃にはあったのかなー。さらにそもそもなんだけど、主人公に「お前は他の者とは違う」と目をかけてかわいがっていた及川が、出来心とはいえ主人公を誘って犯罪を犯そうという行動さえも人物設定上、無理があるように感じる

  • 育ての親として子供のために金を要求した男と社員とその家族を守るために殺人を犯した男。ほんの少しの所でこじれてしまった信頼感。自分の大きな過ちに気付いたとき天国への階段へ上る扉が見えたのだろう。その扉を開ける以外の選択肢は無かったのか。

  • これまで自分の胸のなかに巣くっていた江成に対する憎しみの気持ちが氷解するように薄れてゆくのを覚えた。そしてそれに代るように、今度は彼に対する哀れみの情が芽生えてくるのも感じた。
    天国への階段というのは、ひとの心のなかにあるもので、決して買えるようなものではないとおもっています
    浦河に降り注ぐ星の光は、とても強く、とても身近にある。浦河の自然が星の光を吸収しているからなのだ。
    星になってもっともっと強い光をあなた方ふたりに注ぎましょう。そうすることが、この世に生を享けたことの唯一の証となるはずだからです。

    自らで命を絶ち、星になって見守っていく、なんてセンチメンタルなエンディング。もう少し捻りが欲しかった。

  • 自分の経営する小さな牧場を、騙されるように取られた末、非業の死を遂げた父。
    そして、将来を誓い合った幼馴染みである亜木子にも裏切られた柏木圭一は、故郷を捨て、上京。
    20余年の歳月を経て、グループ企業を束ねる実業家となった圭一が始めた復讐の結末は?

    友人のお勧めという事でお借りした本。
    友人もまた、別の友人からお勧めされて、数年前に購入したとか。
    上中下巻と、読み応えのある作品で、通勤のお供に最適でした。

    <以下、ネタバレです。>

    何というか。ちょっとしたボタンの掛け違いなんでしょうねぇ。
    真実を知っていれば、こういう結末にはならなかったんじゃないか? ってね。
    すべてが悪い方悪い方へと向かってしまい、こうなった、と。
    及川や、地上げ屋時代の地権者、児玉、中条とのエピソードを見ても、圭一の人徳なんだろうなー、と思います。
    それでも、圭一のやった事は許される事ではないので、ハッピーエンドではありませんが。
    でも、未央との交流や亜木子との再会を経て、圭一の心情的には、救われたんでしょうねぇ。( ̄人 ̄)
    上中下と、長いお話ですが、続きが気になり、サクサク読めた作品でした。

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