とにかくあてもなくてもこのドアをあけようよ (幻冬舎文庫 き 3-5)

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  • 幻冬舎
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  • / ISBN・EAN: 9784344403994

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  • 心に何か思いがある時、
    誰かの言葉(詩集)はひどく胸に染み入る。

    心に何もない時は
    詩集の存在さえ目に付かない。

    ・・・という事は、今は胸のなかに思いがあるんだな。
    そっと、書店の棚からこの詩集を抜き取った時、
    何となくそう思った。

    銀色さんの詩と風景写真のコラボ集。

    開けたドアの向こう側には
    ただ風に揺らいでいる花々や
    遠ざかる空、
    押し黙る家、
    この地上のどこかにはあるが、
    恐らく一生すれ違う事も
    目に触れる事もない、
    それでも何も変わらない
    (ただの)風景が広がっていた。

    向こうは私の事を何も知らない。
    その事実が逆に
    私の意識を軽くしてくれるかの様な気がした。

    そして、

    ぽつり
    ぽつり

    語られる
    銀色さんの言葉らしからぬ
    詩から聞こえてきたのは

    とにかく
    「伝えること」

    だった。

    もしもまだ、それが言葉として形になってない場合は
    「この傷絆創膏を・・・」

    貼るようにと、手渡された様な詩集だった。

    (もちろん、心用です。)

  • ほんの少しでも 好きなことをするために 知恵を絞らなきゃ

    っていう、タイトルにもなっている詩の文章が好き。
    何気ない言葉なのに、なんでこんなに胸に響くんだろう。

  • 悪いことばかり考えても<br>
    しかたないでしょう<br>
    何をしたくて<br>
    何を願っていたの<br><br>
    ほんのすこしでも<br>
    好きなことをするために<br>
    知恵をしぼらなきゃ<br><br>
    じっとして ここで<br>
    イヤなことばかり<br>
    思いうかべていたら<br>
    本当にこのままじゃない<br><br>
    とにかく<br>
    あてもなくても<br>
    このドアを<br>
    あけようよ

  • 言葉もいいし写真も良い☺︎

    涼しい夕暮れに会いましょう
    移ろいやすい親密さ
    楽しいとは影響力を持つということ
    明日のことは明後日考えよう
    異国情緒のささやき

    私の願いを
    知っているのは
    私だけ

  • 明日のことはあさって考えよう
    夜は等しく幕を下ろす
    着陸しない飛行機のようなところに僕たちはいる
    とにかくあてもなくてもドアをあけていきたい
    自分のやりたいことをやっていた形

  • そうする。

  • 銀色夏生作品でいちばん好きな詩集。

    写真もおしゃれで、写真集としても楽しめます。
    元気がないときに読みたくなる、お気に入りの一冊です。

  • 初めて読んで
    しばらくして読んで
    月日が経ってから又読んで
    何か人に伝えたい時読んで
    読む度に発見と感銘が変化していきます

  • 私が初めて読んだ銀色さんの作品です。優しくてどこか物悲しくも感じる写真と詩が私的に好きです。

  • 海外の素朴でどこか寂しげな風景、植物、物の写真と、淡々とした詩。
    そのバランスと表しにくい物事を表現する力が素敵です。

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著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

銀色夏生の作品

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