解夏 (幻冬舎文庫)

著者 : さだまさし
  • 幻冬舎 (2003年12月1日発売)
3.74
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  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344404649

作品紹介

東京で教師をしていた隆之は、視力を徐々に失っていく病におかされ、職を辞し、母が住む故郷の長崎に帰った。そこへ東京に残した恋人の陽子がやってくる。この先の人生を思い悩む隆之。彼を笑顔で支えようとする陽子。ある日、二人はお寺で出会った老人から「解夏」の話を聞く-。表題作他、人間の強さと優しさが胸をうつ、感動の小説集。

解夏 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「解夏」の他にも「秋桜」「水底の村」「サクラサク」全部で4作品が綴られてます。

    さださんって、とても素敵な時間をお持ちなんだなぁ って思いました。
    どの作品もとても優しくゆっくりとした時間が流れてるような・・・
    作品の雰囲気が本当に素敵だなぁと思いました。

    歌手としてのさださんも、歌詞の中に何とも言えない優しさが込められてるものがありますよね。
    解夏は映画化されて『大沢たかお』さんが隆之の役をされたようですが。
    大沢さん大好きなんです。
    観てませんけど・・・

    さださんの作品は「精霊流し」も読みました。
    さだまさしって名前ではなく作家さんとして別の名前で出されてたら、なんの先入観もなく手にとられて読まれる人も多いのではないのかなぁ…って思うんですけど、それは考えすぎですか?
    とにかく優しく素敵な時間が訪れます。

  • 表題作の「解夏」は勿論のこと、「秋桜」、「水底の村」、「サクラサク」どれをとっても深く胸に沁み入りました。手元においておきたい1冊です。


  • でもまぁこれは…短篇がいくつか入っていてそのどの作品もイイ、ととある筋から聞いたので買ってみたのですけれど。

    今までさだまさし、と言えば特に曲も聞かなかったしそこまで意識してなかった。(私たちの世代じゃだいたいはそうでしょう)
    だけど…してやられました。
    私の中のさだ まさし株急上昇ですよ!(笑)

    この単行本には「解夏」、「秋桜」、「水底の村」、「サクラサク」と四つの短篇が入っております。
    解夏は映画化されているし、なんとなくストーリーを知ってるって方も多いと思います。
    でも他の作品も良いですよ!
    なんて言うのかなぁ。なんか心に響くって言うか…。

    私は「秋桜」と「サクラサク」がじんときました。(いえ、解夏も良かったんですけどね…)
    「サクラサク」なんて外で読んでたから思わずじわっときた涙を必死に押し殺してましたよ!

    「秋桜」は異国人が日本へ嫁ぐ話。
    日本でもよくある話だけど姑と仲があまりよろしくないのですね。
    でも舅は異国人である彼女を守るんですよ。
    その「守り方」って言うのがサ!
    彼女が舅のことをサムライって言うのがなんとなくわかりました。
    これぞ男!です。
    まぁ、そこで話が終わるわけではないのですけれどね。
    それは読んでのお楽しみってわけで。

    「サクラサク」は年老いた父親のお話。
    痴呆になっていく父親が主人公にいろんなことを教えて行くのです。
    元がしっかりした人だから余計こう…。
    私はこの話が一番好き。

    ああ、なんか感想になってない…!
    いや、もうこれは自分で読んで感動を得るしかないですよ!

    四つの話に共通するテーマは「ふるさと」
    一言に「ふるさと」と言ってもみんな環境が違うし状況も違うけれどだけどなぜか涙してしますます。
    私はふるさとが恋しくなるくらい長く生きていないけれど…もし親元を離れて働いて家庭を持って…ふと、ふるさとが恋しくなったらまたこの本を手に取ってみたいと思うの。

  • 隆之は視力を徐々に失う病気に侵され、故郷の長崎に帰る。
    恋人の陽子もやってきて、隆之を支えようとする。

  • 数ヶ月前に読んで以来繰り返し読みたいと誓ってはいたが、こんな形で訪れるとは思ってもみなかった。

    里帰り中、家族と一緒にテレビをみている時に、含まれている4つの短編の内のひとつである「秋桜」で出てきた蜂の巣箱の実物が出てきたのだ。その感激も冷めやらぬまま、次の日には本を手に取って「秋桜」を再読。前回よりもより実感をもってその巣箱を想像することができ、登場人物の心境がまた一歩近寄ったところで理解できたような気がした。

    「自分が本から得た感動を家族に分け与える」なんて行為は普段あまりしないのだけれども、この本に限ってはやってみたくなった。そんな風に気持ちを素直にさせてくれるのがこの本のすごいところ。

  • すごくいい、さだまさし天才か…。重松清に温かさのベクトルが似ているなぁと思っていたら、解説に重松清が…。どうでもいいところでも鳥肌。どの話も本当に素敵だったが、個人的には秋桜とサクラサクが好き。重松清に大人のテイストを加えた感じ。地理に明るいところが、渋みを出しているのかな?あまり歌は聞いたことないけど、この人が歌う歌なら聞いてみたいと思った。

  • 失明宣告されるということ。
    「失明した瞬間に、その恐怖からは解放される」

  • 普段あまり短編小説は読まない。物足りなさを感じてしまうからね。でも、本屋でたまたま手にして、短編小説と知らずに買ったさだまさしのこの本はとても良かった。

    どの話も登場人物たちの家族や夫婦、人生や運命などについて、悲しいような、ハッピーなような、胸が熱くなる話だった。本のタイトルにもなっている解夏以外が結構良かった。

    さだまさしはいいね。

  • 人の善い部分が起こす奇跡に接してきたさださんのの心映えに触れる

    曲の精霊流しを小説にしたり、また風に立つライオンという歌が、俳優大沢たかおさんに請われて映画化されたり、
    その世界観は様々な姿でわれわれの前に現れます。

    そのさださんの世界の根源は、人の善い所を見ているという事。
    作中

    人は心で生きている
    と書かれ、また

    大介のことも咲子のことも、ちゃんと一所懸命に見つめていないのじゃないか?
    と諭すシーンも見られます。

    根は善い人たちによる、感動の出来事がいくつか現れます。
    それはさだまさしという人間が、人の事を良く見て、さらにその人の善い部分、良い部分をみつけようという心映えでできているからこその世界観なんだろうと思います。

    全国を歌い訪ね歩く中で、様々な人を見て、人の善い部分が起こす奇跡に接してきた人だから書ける話なのだと思いました。

    文中仏教を底とする言葉や考え方が多く現れます。
    これを読む私のような人間は「さだ教」と言ってもいいでしょう。
    さださんの節々からこぼれる言葉を胸に受け止めてます。主に月一の深夜番組「生さだ」(今夜も生でさだまさし)で。

    最近は知的好奇心の観点から欲する宗教・哲学への興味が湧いてきておりますので、
    美しい長崎の風景に心惹かれながらも、神社仏閣を見に行くのに何も長崎や京都に行くまでもなく、先ずは関東圏の人間ですので鎌倉があるだろうと思い立ちました。

    中学生の定期テスト、そして大学入試センター試験の際一度全て叩き込んだはずの鎌倉時代の仏教大きく6つ、教祖と教義の特色、有名な寺社。鎌倉の寺の格付け。
    そういったものを改めて、歴史背景からほぐし接することをしてから鎌倉を訪いたいという欲望がむくりと私の中にもたげたので、またまた読みたい本が増えたなと言ったところです。

    しかし解夏という作品、映画化されているわけですが、というか映画になっていたことでこの作品があるという事を知ったわけなのですが映画という表現でこの解夏のシーンはどう描かれているのでしょうね。隆之の視界をそのままカメラに投影し、乳白色なんて映したら野暮ですからねえ。

    最近は映画を見ずに原作を見てどんな演出をするのか心を巡らすのが楽しかったり。

    蛇足ですが解夏のなかで安吾の話が出てきます。
    私が読んでいる「7SEEDS」というマンガに出てくる安吾というキャラクターが夏のチームに属しているのですが、安吾とはこういうことなのか、と合点がいきました。
    こうやって、全然関係のない作品の中で自分のシナプスが連結する瞬間を感じる事が出来るのも、いろんな本を雑多に読むことの愉しみの一つでございますね。

  • 東京で教師をしていた隆之は、視力を徐々に失っていく病におかされ、職を辞し、母が住む故郷の長崎に帰った。そこへ東京に残した恋人の陽子がやってくる。この先の人生を思い悩む隆之。彼を笑顔で支えようとする陽子。ある日、二人はお寺で出会った老人から「解夏」の話を聞く―。表題作他、人間の強さと優しさが胸をうつ、感動の小説集。

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