- Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344404649
感想・レビュー・書評
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読み終わった後は「今年読んだ本で一番よかった!」と思った。
でも心の中で反芻すると、ちょっと人物が薄くて軽くて、そこまででは
ないか、と。
でも、とても惹きつけられて読めるし、日本の土地の描写がとても素敵。
ふっと重い一言もあったりして、とても良い物語。「物語」っていうのがぴったりだな。
すごい人だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
解夏がとてもよかった。
涙しながら読みました。 -
短編集でした。
それはそれは感動する優しい物語たちでした。4作品ありますので、少なくとも4回感動できます。
なぜもっと早くこの本を読まなかったのだろうと不思議に思います。
アントキノイノチもよかったけど、この4作品もすばらしい。
まよわず読めよ、読めばわかるさ、ありがとう。 -
さださんずるすぎる。目を背けない、この感じ。
これを検索する時に出てきた映画の出演者が気になって、次は映画やな。 -
表題作となった解夏が本当に素晴らしい作品。
ほかの短編もそうだが、情景描写が優れているせいなのか、それとも作品の持つ雰囲気なのか、どの作品も夏の日差しの強烈さとはかなさを同時に併せ持っている。
眩しくて、きれいで、せつない。零れるかがやきに目を細め、ブスな顔しながら読んだ。 -
これから盲しいていく青年の最後の景色を描いた作品。
さだまさしの歌を思わせる。 -
表題作の解夏を含んだ四つの短編集。
特に2作目の秋桜(※コスモスじゃなくて、和名のあきざくらと読む)がお気に入り。
もともとはメキシコ原産の花だそうですが、今や日本にもしっかり根付いている。そんなメタファーを主人公の愛とその家族がになっていて、あたたかみが伝わってくる。外国から来た人のことをしっかりわかっていないとこんな話はかけないだろうなとしみじみ。語学をたしなむものとしてこの気持ちを大切にしていきたいと思います。
ふるさとって人それぞれ違うけれど、過去から流れる現在と未来を感じることができる。
さだまさしさんの詩も合わせて聞くとより世界観を感じることができると思います。 -
壊れかけたものをやさしく包み込んでいたわるようなお話。
さみしくって、いとしくって、切ない結末をさだまさし特有の文体でやわらかく綴ってます。 -
短編小説集でした。
「解夏」をよみたくて買ったので、他の話でもあんなに心が震えるとは思わなかった。
泣きたいときにオススメ☆
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実感することや、目に見えるもの、立場や名誉がすべてじゃないのに
得たものばかりに目がいってしまう。
視力を失うのは、真っ暗闇な世界に住むことだと思っていた。
でも「暗闇は、光が見えない者には存在しない」
いま“在る”から無くなることに恐怖を覚えるけど、本当は得た事実が大事なんじゃない。
何を悟れるかが生きることだ。
失って初めて得た悟り。
人間への皮肉でもあり、最大級の愛でもある。
さだまさしという人間は、いくつの哀しみを越えてきたのだろうか。
2012.2read -
眼が見えなくなるまでの過程、死と再生。外国人の複雑な思いがリアル。ダムのそこに沈んだ過去を息子(?)と探す。認知症の親と引きこもりの息子が家族をつなぐ。共感というよりなんか魅力的なテーマかも。