砂の狩人 (下) (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2005年8月2日発売)
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本 ・本 (472ページ) / ISBN・EAN: 9784344406797

作品紹介・あらすじ

新宿に厳戒令。中国人マフィアと暴力団の全面戦争が始まった!殺された組長の子供は、口に携帯電話を押し込まれていた。中国人の仕業だと暴走した暴力団員、血染めの応酬をする中国人マフィア、緊急配備につく機動隊…。ついに警察庁の女性キャリア刑事は、<狂犬>に禁じ手の拳銃の使用を許可した。…神よ、あなたは一体何人死ねば許すのか?

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻一気読みでした〜
    暴力団vs中国人vs西野
    組長達の子供が殺され犯人は中国人だと決めつけた暴力団の無差別中国人狩り
    バタバタ死んで行く上巻からの真相に迫る下巻

    西野とヤクザ原の2人がいい
    佐江もここぞと言う時のセリフに痺れます。

    でも最後の最後までこんなに死人が出るとは…
    悲しいなぁと。゚(゚´Д`゚)゚。

    ボロボロになった佐江ですが
    次の狩人シリーズも新宿で体張って頑張れ笑


    • みんみんさん
      たくさんです上下巻ばかり( ̄▽ ̄)
      たくさんです上下巻ばかり( ̄▽ ̄)
      2025/03/28
    • yukimisakeさん
      中国マフィアとか出て来ないんですか?仕返しで。
      中国マフィアとか出て来ないんですか?仕返しで。
      2025/03/28
    • みんみんさん
      まだシリーズ二作目だから歌舞伎町に中国人他の外国人が増えた頃です…今後は更に過激になるかも
      新宿鮫シリーズも読みたいし大変だ笑
      まだシリーズ二作目だから歌舞伎町に中国人他の外国人が増えた頃です…今後は更に過激になるかも
      新宿鮫シリーズも読みたいし大変だ笑
      2025/03/28
  • 在日中国人への解像度が高まりました。
    公安警察の中の人たちも緻密に描かれていて面白い。
    私が被害を受けているわけでもない中国人に対して、無意味に白い目をむけるのはやめたいです。


    この圧倒的なボリュームを朗読してくれたAudibleの池添朋文さんにも感謝。
    『孤狼の血』以来の快演に、熱い映画を心ゆくまで愉しんだ思いです。

  • 砂の狩人 上・下
    著:大沢在昌

    ---

    **上巻 内容説明:**
    暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人事件が発生。警察庁上層部は内部犯行説を疑い、犯人を極秘に抹殺しようと決意。この不条理な捜査に引き込まれたのは、かつて未成年容疑者を射殺し、警察を追われた“狂犬”と恐れられる刑事だった。

    ---

    **下巻 内容説明:**
    新宿に緊張が走る。中国人マフィアと暴力団が全面戦争に突入。暴力団組長の子供が携帯電話を口に押し込まれた遺体で発見され、中国人の仕業とされて暴力団が暴走する。応酬する中国人マフィア、緊急配備の機動隊――事態はますます緊迫。警察庁の女性キャリア刑事は、“狂犬”に禁じ手の拳銃使用を許可するが、果たしてどれだけの犠牲が出れば事態は収まるのか。

    ---

    **感想:**
    大沢在昌さんの「狩人シリーズ」は、その骨太な長編ハードボイルド警察小説が特長的です。今作もその期待を裏切らず、読み終えた後は非常に重い余韻が残ります。主人公は“狂犬”と恐れられる元刑事であり、彼の身を危険にさらしながらも、犯人に迫っていく姿は圧巻です。

    本作では、警察組織の闇や人間の弱さが深く描かれ、それが悲惨な事件を引き起こしていく様がリアルに感じられました。また、血生臭い描写も多く、読者の好みがはっきり分かれる作品だと思います。特に、北野たけし監督の「アウトレイジ」など、暴力や復讐劇が展開される作品が好きな方には、緊迫感あふれるこの物語を楽しめるのではないでしょうか。

    組織の矛盾に翻弄されながらも、自分の正義を貫こうとする登場人物たちが織りなす濃密な人間ドラマと、息をのむアクションが特徴的で、ハードボイルド好きにはたまらない一作です。

  • 中国人とヤクザ、警察それぞれの思いが交錯する。

    後半は息詰まる展開から、一時は落ち着いたように見えたが、ラストまでは怒涛の展開で一気読み。

    最後は、第一弾と同じく結局、佐江しか残らず、無惨な結末に。それでもシリーズは続くのか。。。

    新宿鮫とは異なり、ヒーローが花火のように散るのは切ない

  • 面白かった!登場人物もどんどん増えて、次から次へ新事実がわかっていって、最後まで予測不可能のドキドキでした。

  • 狩人シリーズということで、前作の梶が主人公かと思えば、別主人公作品。

    前作は脇で主人公を支えた新宿署の佐江が元刑事の西野と一人称を交互に担っており、二人が主人公となっている。実は佐江がこのシリーズの共通項のよう。

    話は複雑で、連続殺人犯、キャリア夫婦、犯人を追う元刑事、新宿を拠点とするヤクザ組織、九州のヤクザ組織、ヒットマンチーム、華僑グループ…そのそれぞれが立場が変わりながら、闘い、殺し合い、共闘するという、読んでいても時々混乱するほど精緻なプロットとなっている。

    そのそれぞれの硬い想いがなだれこむラストはまるで映画作品のよう。

    一級のハードボイルト作品となっているが、なぜか大沢作品は女性との絡み、特に恋愛や濡場になると途端にバタ臭くなるのが残念(新宿鮫も彼女が出てこなくなって俄然よくなったし!)。

  • 中盤で、これは西野(元刑事)×原(ヤクザ)かな…!と思い始めたらときめきがすごかったです。最後も圧巻の西野×原でごっつぁんです!!!という気持ち!! ぜひ!読んでほしい!!(朗読時間がかなり長いから紙の本でも相当読み応えある厚さだろうなと察するけど)
    事件や人間関係をものすごく丁寧に描写するけど事件の幕引きはあっという間の体感なので、切なさがすごいです。
    個人的には割と物語のキーに当たる女警視正がいけ好かなすぎて苛つきましたがそんなとこも含めておもろかったです。

  • 面白い。面白いんだけど、こんなに人死ななくてもいーじゃんー!て思う。笑
    あと西野さんは一般人なのに、どうして2本も指切るの!?それってヤクザ的に筋通ってるの?!
    って思ってしまった。
    てか切られる前に事情話してみんなで協力しようよ的な。
    とか言ったらハードボイルド小説が成り立たないとか言われてしまうのかしら。
    かっこいいけど、こんな不幸じゃなくて良くね?
    と思ってしまうわたくしは読む人失格なのかなと思いました。
    いやでも面白いんだけど。
    でもしばらく続きは読まなくていーや。笑
    こんな不幸な人たちばっか出てくるのはたまにじゃないとカロリー高過ぎるー。

  • 狩人シリーズ2作目。
    砂=海
    本当の主人公は刑事の佐江の気がするが、シリーズの重要な役割を果たすのに脇役。
    佐江を中心に主人公となる元刑事がヤクザや中国マフィア、さらにフィリピンマフィアと戦う話。
    大沢在昌さんらしい小説。

  • 警察官を辞めた西野。
    最後は命を落としてしまう
    キャリアの女警視も取り調べ中自殺
    最後は悲しい幕引き。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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