黒龍の柩 (上) (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344407039

感想・レビュー・書評

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  • 泣けた…泣けたよ、土方歳三に、沖田総司に、近藤勇に。新選組はなんのために生きてどこで死ぬのか、三人三様。もちろんそれぞれ違って当たり前だけど。田舎の道場で燻っていた者達が京で名前を知られ、それどころか聞いただけで腰抜かして失禁するほど恐れられる存在になる。しかし幕府が倒れて、その新選組のその後を模索するまで…が上巻。新選組を俯瞰していて、歴史の勉強にもなりました。「世に出る、そう心に期していた。そして新選組は世に出た。俺たちは生ききった。」カッコ良すぎる。
    フィクションとはわかっていても、土方の動きが、苦悩が、あり得そうでおもしろい。ハードボイルドな側面はもちろん、よく考えてある。司馬遼太郎さんの作品は新選組のみのフォーカスだとすれば、こちらは歴史上に絡み付く新選組。これはこれでまた良し。

  • 人は、生きたいから、いろいろ考える。死に方を決めてしまえば、余計なものは見なくなる。
    初北方。中華史でなく、新選組を選んで正解。するりと入ってくるし、やはり北方の描く土方も良い。でも、これほどスマートな文章だとは思わなかった。前半は坂本龍馬などは意外とあっさりで、まだほとんど登場しない西郷隆盛は相当な悪人設定らしいが、後半どうなるか…

  • これは面白い!
    新撰組を新しく映し出している
    歴史小説にありがちな読みにくさがない。なめらかに読める。なのに重厚な中身が読み進んでも読み進んでも減らない
    燃えよ剣で土方を読んだが、これも読める。読むべきだ

  • 今迄読んだ新撰組ものの本の中で、土方が一番格好良く書かれていました。

  • 北海道への新国家建設。幕末の動乱期の史実と伝奇をうまく融合する北方小説らしい本です。ご存知新撰組の土方歳三が史実を超えて大活躍!

  • 山南敬助をどう扱うか?新撰組作品の永遠のテーマだと思う。
    山南を立てて近藤土方を悪者にすれば、その後の展開に行き詰る。謎の多い山南ではあるが、人格者である事は有名な彼は扱いに非常に難しい。
    本作では土方山南は新撰組の為に両輪となり一人は生きる事で、一人は死ぬ事で同じ志を示した超男前小説。後半も山南は土方の中で生き続け彼を突き動かす。意外な隊士の復活劇も手薄になる最期の戦いに厚みを加える。

  • 上下巻読了。
    ハードボイルド作家というだけあって、男の中の男をみた。
    戦闘シーンは血の臭いがした。
    今まで読んだ新選組題材の小説の中では斬新?な展開。
    女の話がまさかの総司だけだったのいうのが驚いた。
    土方がまさかの人と出会っていたり、今までにない原田の立ち位置。
    ラストの展開には唸りました。
    こういう新選組もありだと思う。

  • <作品紹介>
    時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。土方歳三も、人を斬りながら新選組の活路を探し続けた。親友・山南敬助の捨て身の切腹、同志・近藤勇との別れの予感。やがて土方は、坂本龍馬が暗殺の直前に語った計画に、新選組の未来と己の夢を賭ける。命を燃やしながら奔った男たちの青春群像。見果てぬ夢を謳いあげた北方版「新選組」。
    ※感想は下巻にて。

  • 新撰組関係を読むならリストに加えて頂きたい。

  • レビューは読み直してから書きます

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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