- Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344407169
感想・レビュー・書評
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覚醒剤中毒死と思われた若い女性の遺体から、未確認の黒色胞子が発見される。それは、これから始まる新種の黒手病の始まりとなった。
黒手病と名付けられた、黒色粉を撒き散らしながら絶命するその病気の原因を探し、予防と治療法の確立を目指そうとする。
ウィルス等を主題とする小説はストーリーが決まってきて、そこに個性を出すのが難しいし、面白く読むところ。パニックを描くのではなく、その研究過程が詳細だなと思ったけれど、山田さんは、筑波の農学研究科出身なんですね。知らなかったわ。製薬会社も経験者なんだとか。
その研究過程も丁重だなと読みましたが、この黒色胞子の発生原因に、小野妹子の遣隋使一団の歴史ミステリーが絡んできます。場所は、滋賀県の唐臼山古墳でなく、琵琶湖の沖島の宝来神社という設定。この神社は検索したけど見つけられなかったから、この辺からフィクションかな。古代中国から保菌者を故意に随身としたとか。その隔離の為の石棺を。。。
こちらを主題にしても良かったと思うほどなんだけど、全部フィクションなのか、遣隋使の移動日程とかは史実なのか、は、いつか調べます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
随分、前の本なのだけれど、今読んでも色褪せない作品だと思う。
日本書紀などの歴史が絡んできて、未知のウィルスとの戦いに重厚感が増していく。
最後の1ページまで飽きない。 -
実際にコロナの流行があってからこういったパンデミック系の本の読み方が変わったような気がする。
私たちが日常を過ごす裏でこのように確認した段階で研究を始め対策をしてくださる方がいるんだなぁと思うと社会の広がりがあるように感じる。 -
なげやりに終わる
黒手病という謎の病気と戦う話
黒手病を解明していく前半はのめり込めるが、後半からわざとらしい人間ドラマになって冷める。最後の終わらせ方でなえちゃいがちなテーマだからこそなんとか最後収めて欲しかった でもここまで壮大な話にしてしまったら上手に収めるのもむずかしいとはおもう -
前半の病気の謎解き的な展開は好みだったのですが、後半に入ってからのある人物の闘病物的な展開になると一気に失速した感が否めませんでした。人間にはどうにもできない病があるということがテーマだとは思うのですがラストも残念でした
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覚せい剤中毒で死んだ人の肺から黒い胞子が見つかった。
その後、その胞子を吐き出しながら死んでゆく人が続出。
危機を感じた監察医と研究員たちが解決に向かって頑張る話。
こうゆう話はありそうで、あまり読んだことが無い。かもしれない。
まぁ、最後、そこで終わりかよ!!
みたいな感じだった。もう少し続いてもいいと思うんだけどなぁ。。。
結局それで解決したのかい??みたいな。
まぁ。でもまぁまぁ面白かったかな。
読みやすかったから、二日くらいで一気によんだ。
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☆あらすじ☆
覚醒剤中毒死を疑われ監察医務院に運び込まれた遺体から未知の黒色胞子が発見された。
そして翌年の五月、口から黒い粉を撤き散らしながら絶命する黒手病の犠牲者が全国各地で続出。
対応策を発見できない厚生省だったが、一人の歴史研究家に辿り着き解決の端緒を掴む。
そして人類の命運を賭けた闘いが始まった―。 -
黒い春(幻冬舎文庫)
著作者:山田宗樹
発行者:幻冬舎
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
facecollabo home Booklog
https://facecollabo.jimdofree.com/
奇病と人類の戦いを描いたパニック小説。 -
黒い帽子を吐きながら絶命する―謎の奇病「黒手病」との戦いが描かれる。
病気の感染経路を特定していくさまは、ミステリエンターテイメント小説として非常に面白かった。歴史も絡んで、広げた風呂敷をどう畳んでいくのかと読んでいくと、なるほど、そういう終わり方か…と唸らされた。
人間が何もかもを完全にコントロールできるというのは驕りではないだろうか。我々が身を置く自然環境といったものは、そう単純なものではない―。種々の自然災害や、今のコロナ禍にあって、そう思う。
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内容(「BOOK」データベースより)
覚醒剤中毒死を疑われ監察医務院に運び込まれた遺体から未知の黒色胞子が発見された。そして翌年の五月、口から黒い粉を撤き散らしながら絶命する黒手病の犠牲者が全国各地で続出。対応策を発見できない厚生省だったが、一人の歴史研究家に辿り着き解決の端緒を掴む。そして人類の命運を賭けた闘いが始まった―。傑作エンタテインメント巨編。 -
パンデミックものでグイグイ読まされた。最後もああいう終わり方しかないかなと納得。