- Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344407633
感想・レビュー・書評
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病院にたてこもった犯人と交渉する警察官の話。
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病院に立てこもった犯人を、
ネゴシエーターである主人公が、
説得していく話です。
オチは東野圭吾さんに比べると、
劣る印象を受けますが、
引き込む力が抜群でした。
相手の感情をコントロールして、
言葉を発する主人公を
見習おうと思います。 -
中盤までは何て巧妙に書き上げた作品なんだろうとワクワクしながらページが進んだ。中盤までは。ただ半ば以降は本作の紐解きなんだけど、医療ミスを強調したいのかそこの部分がただただクドくしつこく今までの重圧感が一気に削がれた。勿体無い。コース料理のメインが不味かった的印象。勿体無いな。。。
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五十嵐貴久 『交渉人』
(2003年1月・新潮社/2006年4月・幻冬舎文庫)
救急病院の患者を人質に取る三人組。対する警視庁は800人体制で周囲を固めた。
そして犯人グループとの交渉は警護課特殊班のエース、アメリカFBI仕込みの凄腕交渉人!
解決間近と思われた事件だが、現金受け渡しの時から何かが狂う。
どこで間違ったのか。彼らは何者なのか。最新型の犯罪交渉ミステリー。(新潮社HPより)
五十嵐さんの作品の魅力の一つは、そのリーダビリティにある。
人物造形、事件の展開、多少ベタな感は否めないが、文章の読みやすさとあいまって心地よさすら感じる導入部の展開であった。
読み進むうちに自分でも交渉人としてのスキルが上がっていく気がしてくる。
しかし、まさかそこに作者の仕掛けがあるとは夢にも思わなかった。
事件の展開や犯人像、脇役の配置など、いわゆるステレオタイプな流れで序盤は進むのに、終盤のこの展開には驚かされた。
終章で後付けのように明らかにされる犯行の動機や、事件解決の鍵となったミスの部分に関しては使い古された感はあるけどね。
今後に期待をこめての80点(100点満点)。 -
交渉の技術の凄さで終わらず、思いもよらない展開。とにかくすごい。
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読みやすかった。
にも関わらず、やや中弛み。説明的台詞が多すぎたのが原因か? -
交渉人を題材にした作品はいくつかあり結構好きなジャンルです。
この作品もテンポ良く、軽快にサクサク進みます。この世界感でいくつか作品を読みたい。
いくつかの後で、今回のネタでいけば良かったのでは。 -
覚えているのは最後の方でのどんでん返し。
ちょっと前だからね。いや、結構前だ -
前半スピード感があって面白かったんだけど、最後の方、石田警視正のキャラクターがぶれるのを感じた。
それもトリックのうちなのかも知れないが、少しだけ残念な気がした。 -
プロット段階から決まっているのか、この方の著作は基本映像化されているようです。
スピード感溢れ臨場感もあり、次どうなるんだろう?
と気になる。
さらさら読めるし、お約束のどんでん返しも申し分ない。
でも決定的に登場人物に感情移入できない。
『交渉人』という設定上、また物語の進行上、主人公も主要人物たちも無駄口を叩かないのでセリフだけですらその人に没頭することが難しい。
ロジックとしての登場人物の心の動きは追えるが情動的なものがどうしても沸かない。
これは小説であるけど、限りなく脚本に近いような気がする。
役者ありき、それでこそ真価を発揮するでしょう。
やっぱり純正の小説とは違うな、と勝手に思ってしまいました。