ワイルド・ソウル〈下〉 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1461
レビュー : 150
  • Amazon.co.jp ・本 (481ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344407671

感想・レビュー・書評

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  • この本 すごく面白い。
    最初からどんどん引き込まれていきます。
    戦後の棄民政策がテーマです。。
    垣根氏の作品は登場人物がとても魅力的です。
    そのうちの一人はこんな車に乗っています。

    「ガンメタリックのマツダ・RX-7。通称FD。車両価格が400万円したこの車をさらに700万円以上の金を注ぎ込んで、エンジン本体から足回りからボディ本体の構造補強まで、すべてにチューンナップを施した。」
    無数のスポット補強。
    T-88タービン。
    ロムの書き換え。
    ロールケージ。

    最後は330km/hrまで出てしまいます。。
    限界まで引っ張ってブローしてしまいますが・・・

    また登場する女性もとても魅力的でファンになってしまいます。

    とても面白く、1000ページ近くある長編でしたが、読む時間を見つけてでも読みたくなる本でした。
    子供には勧めませんが、大人の方は読んでみてもいいかも。。

  • 上巻ですでに物語の終盤がみえたような気がして、面白いながらも下巻では1冊も必要?と思ってしまったけれど。
    しけし蓋を開ければ上巻以上に面白く、いい意味で期待を裏切られる展開に一気に読んでしまいました。日本警察とブラジル移民2世の戦い。不思議な縁で繋がった仲間、友情、家族、そして新たな愛情。五感を揺さぶられ、ドキドキハラハラだけではおさまらないです。深い背景描写であるのに、不要なものは一切なく必要なものしか描かれていません。
    生と死が常に隣り合わせであることを感じさせるストーリーなのに、不思議と重苦しいシリアスではなく未来を感じさせてくれます。読み終わった後の清々しい気持ちは未だかつてないほどでした。沢山の人に勧めたい!

  • 最後に来て、それまでで1番のめり込む事になった。『こういう展開かぁ』って感じ。久しぶりに『コレは、読んでよかった』と思えた。また、時間をあけて読んでみたい。

  • 移民政策の実体をテーマに血塗りの描写も、あけっぴろげな性描写もあるこの小説。

    意外にも読後感は爽やか。この意外な気分の良さはこの作家、垣根涼介さんの『ヒートアイランド』に同じ。

    復讐というマイナスエネルギーを持って生きる登場人物たちが、それを果たす途上で様々に思考し、前向きに呪縛から解放されていく。全体に暗い雰囲気が漂っていながらも爽快に感じるのはそれが理由だろう。

    また、事件の首謀者ではないが、深くかかわっていく貴子。彼女が事件を通じて人間的に成長していく姿に勇気をもらった。最初に彼女の意地汚さ、心の荒み具合が遠慮なく描かれていたため、変化がとてもわかりやすかった。

  • 移民問題というシリアスなテーマを扱ったサスペンスなのに、底抜けに明るいケイのおかげで最後までシリアスにならなかったのが良かった。
    事件が解決していく過程も明快で分かりやすい。
    ただ、それまで克明に描かれてきた事件の概要が終盤になって簡略化というか、「想像すれば分かるでしょ」的な感じでどんどん省かれたのが少々残念。
    でもサスペンスものには珍しいハッピーエンド(?)なので、読後は爽快。
    2015/12

  • こんな素晴らしい作品があったなんて!
    戦後南米移民達の衝撃的な事実を知るだけでもこの本の価値はあるが、そこからスピード感あるストーリー展開は著者の取材や研究に要する時間を惜しまなくつぎこんだ渾身の作品となったのではないか。しばらく垣根涼介の作品にはまりそうだ。

  • 上では、移民政策の実態に関することが中心であったが、下では「人としての生き方」みたいな部分がメインに感じた。

    出世の事ばかり考え、保身に走る官僚や、
    ドンバルガスの支配下から逃れられない松尾の生き方
             ↕︎
          ケイの生き方
    という対比。他人想いで、裏表がなく、物事を割り切って考えるケイの言動に、読者としてちょっとイラついてしまう部分がある。しかし、それは日本人としての感覚が根付いてしまっているからこそなのかなって思った。
    人の根源に近いのはケイの方である。

    祝、100冊読了!


  • 歴史に消された日系南米移民。
    上巻から続き、日本政府外務省、旧移民局への復讐。
    だが...
    上巻から雰囲気は様変わり。爽やかさすら漂う。
    黒く塗られた歴史があったことは事実だ。
    だが、南米の人々が持つ気質。陽気さ。そこに救われる。反面、日本人の持つ、右倣えの悪い気質へは痛烈だ。

    小難しく考えるな。楽しく生きろ。
    秀逸な作品でした。

  • 過去の既読本

  • 『大誘拐』のような位置へきれいにまとまった作品
    日本と地球の裏側南米の比較という主題があまりうまくいっていないが
    エンタメとしては充分な内容

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著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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