- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344408463
感想・レビュー・書評
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大学のゼミでの村上春樹研究をまとめた2冊目。
「ノルウェイの森」から「ねじまき鳥クロニクル」までを論じている。
1でも思ったけど、もしかして一番まともな評論かも。
春樹を論じるとなると、どうも世の中、春樹を通した自分を、好意的にしろ悪意が見えてるにしろ、とにかく自分を論じたものが多数だ。もしくは、作品をとおして春樹という存在を論じたりしている。
純粋に作品だけ、というのは難しいのかもしれない。
が、仮に海外の作家であったらどうなのだろう。その人のバックボーンについて語ることは多少あっても、その作品を通じた自分や、その作家を通した自分、などを評論することはあまりないと記憶している。
とはいえ、日本的な部分がないわけじゃない。
多少、くどい部分があったりして、春樹を通した自分を語るぎりぎりの線で踏みとどまっているところもある。
うむ。この本の面白さは、その境界を波乗りしているようなところか。
しかし、前に読んだ斉藤美奈子の「文壇アイドル論」での「村上春樹は、テレビゲーム」というのが、やっぱり一番のように思う。
うん、これ以上の言葉もこれ以下の言葉もないだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
村上春樹の初期~中期にあたる作品の副読本。村上春樹は同じモチーフを使いまわしているなぁとは思ってはいたけれど、こんな真剣に考えて読んだことはなかったなぁとおもう。そういわれてみれば時系列ってかぶってないんだよなぁ、とか。表面だけをそのまま受け取らず深読みしてみようと思う。『国境の南、太陽の南』を今一番読みたいかもしれない。たまってる本を読み終えたら春樹祭りでも開催しようかなぁ。
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『敗戦後論』もそうだったが、やはりこの著者の文体は、どうも自分には馴染まない。書いてある内容がよく理解できないのである。
もちろん、自分の読解力不足ということも手伝ってのことであろうが、何かを伝えようとするときには、できるだけ伝わりやすくすることを心がけることが必要なのではなかろうか。
文中のコラムや欄外の注も、煩瑣なだけで蛇足である。
文芸評論の「書き方」という不文律のようなものがあるのかどうかは知らないが、一般的に文芸評論は読みにくいものが多いという印象である。この著作も例外ではない。
内田先生が解説を書かれているので、何とか最後まで読み通したが、今後この著者の著作を手に取ることはないだろうと思う。 -
国境の~を読み終わったため、やっと解禁。
このシリーズ、やっぱり良い!
単行本を読んだ人は是非読んでほしい。 -
売却済み
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アマゾンで推薦されるがまま2冊同時に購入してしまったのでイエローページ(1)に続いて一気に読んでしまった。新年早々仕事に向かわない頭のリフレッシュになった。国境の南はもう一度読み直そうかな。
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3/11 デタッチメント=コミットメント.井戸があふれ出す.
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2006.10読了