インド旅行記 (3) (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2006年12月1日発売)
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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784344408777

作品紹介・あらすじ

北インド、南インドときたら、東も西にも行ってしまえ!とガイドブックも忘れ、東インドへ出発。道ばたで青年にお菓子を恵まれるほど逞しくなった中谷美紀の大好評インド旅行記、最終巻!

感想・レビュー・書評

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  • 北、南ときたら、東と西も行ってしまえ、と全土を渡る旅行記の最終話
    女優、中谷美紀の美しさからは想像できない旅を繰り返しインドを訪問する。なぜそんなに…最後は疲れたから帰ろう、と。
    なんとなく理解できる…笑 そんな国かも

    インドの力強さに圧倒されたり、飛行機に乗り遅れなり… 寒さと標高と闘い紅茶の産地ダージリンを回る
    エヴェレスト目の前の距離まで来て感じること。世界で3番目に高い山、カンチェンジュンガ
    女優なのに赤裸々に、食べ物にも果敢に挑む。

    エレファント島、エローラ、アジャンタ、見てきたものを簡潔に書く。またインドへ行く機会があったら読み返したい!

    空港で出会った青年はジャイナ教の両親の元生まれてきたが、本人はラフ。そしてタージマハルもいいが、ラナクプールの寺院も素晴らしい、と。

    コルコタ(旧カルカッタ)にて、バクシーシ(施し)を乞うて、手を出さし出す人々はおおむねバングラデシュ人らしい。

    ジャイナ教徒たちは、無欲の精神を貫くためにその収入の殆どを寄付してしまう、ヒンドゥー教のカースト制度に反発する形でBC7世紀頃に誕生した宗教

    カンチェンジュンガは、日の光を受けて輝く。朝日に照らされる様は日つぜつに尽くし難い…ダージリンは、グルカランド州と名乗る日が来るかも(H18年頃)

    貧困、謙虚、従順、とフランチェスコが献身した3つの言葉 = 低カーストの人間が求めるのも同じ
    インドで就学年齢の子が学校へ行かないのは、親の認識の低さだけでなく、貧しい人間には無知のままでいてほしいという、支配階級のひそかな願いもはんえいされているとか… p. 131

    ターメリックはインドにおけるはじめての黄色染料、抗菌剤。唐辛子やブラックペッパーの発がん性をターメリックで相殺するらしい。 p. 140

    宗教の自由に惹かれたインドの商人や、陸路でトルコに通行税の支払いを避け海路を選んだヨーロッパ商人が、ムンバイに集まる。7つの島々を埋め立てて、現在のムンバイが出来上がった。 p. 145

    動物は人間より体温が高いので、食べた後にその脂肪が固まって、負担になるけれど、魚は人間より体温が低い為に人間の体内でも脂肪が融解しやすいらしい
    p. 171

  • 今回の旅先は、2巻よりもガイドがいい人達だったのか、著者の心理的状態が良好だったのか、もしくはベジタリアンを止めて魚を食べ始めたのが良かったのか(笑)、著者は色々と細かく丁寧に観察したことや考察したことを前向きかつ好意的に書いている。

  • 我ながらわがままですが、1,2に比べインドの文化の説明がすごく増えていて、中谷美紀さんのエッセイというより解説書の色合いがすごく、これまでに比べ本人の感じたことや批判も含め、中谷さんの感想が薄くやや退屈だった。
    また、1,2のときに気になったインドdisが鳴りを潜めており、それはそれでやや退屈でした。3巻のなかで一番退屈かも。。。

    最後は流し読みしてしまった。

  • インドは広いですね。
    暑いのかと思ったら、今回は寒い、寒いといっている。
    ダージリンから北部は、もしかしたら登りたい、登れるかもしれない、と誤解できるような山々。きっときれいなんだろうな~。
    私も大多数を占める無宗教日本人だから、宗教には興味がない。
    今回はちょっと宗教が多かったので、さ~っと読み飛ばしてしまいました。
    信仰心があるのはいいけれど本人だけにとどめてね、インドのみなさん。
    中谷さん、すてきです。
    (らくだのうえの写真は、背筋がピンと伸びてほれぼれします(本の最後のほうで背筋が大変なことになってますが))

  • 長いインド生活を通じて、中谷さんがインドに慣れていく様を感じる。
    決して、インドのすべてが好きになったわけではないと素直に語る姿に共感が持てる。
    中谷さんの旅を通じて、自分は生かされているんだな、とか目の前の人生を大事にしなきゃと痛感した。

  • 1〜3までを一気に読破。とても面白かった。中谷さんが飾らず淡々としている人であるからこそ、紡ぎ出される言葉が魅力的に感じた。地名や人物名は長すぎて私の頭には中々入って来なかったけれど、旅をしながら現地の方との会話からこれだけ精緻に歴史や様々な名称を理解していた中谷さんはすごいなと思った。インド国内であっても東西南北で文化も料理も全く異なっている様子が伝わってきてとても面白かった。自分からどこに行くかと考えた時に、ヨガをするには身体が硬すぎるけれど、ごま油だらけになりながらマッサージを受けるのも面白い気がするので、北インドか南インドに行ってみたいな。南インドの料理を北インドと違って重くなく美味しいと友人が力説していたので、いまは南インドの方に興味あり。東西インドは、インドというよりは近隣諸国の影響を受けていて(それはそれで魅力的ななのだが)、中谷さんのように何度かインドを訪れた人が足を運ぶ場所な気がした。

  • 「韓国の方はね、何にも買わないから、みんなすぐに諦めるよ。いいアイディアですね」今後も面倒なときは韓国人のフリをして逃げ切ろう。

  • 写真がもっとあればなあ

  •  中谷美紀さん、北インド、南インドに続く最終巻は東インドと西インド。東インドは2005.12.1~12.13。西インドは2005.12.21~2006.1.4。ありとあらゆる価値観や宗教、文化が入り混じる国を訪れたことで、己の尺度で他人を計るほど愚かなことはないと、再認識させられたと。そして、いかなる形にせよ、この瞬間をただ生きているということが何にも勝る価値のあることなのだと。快適に過ごしたり自然から離れるほどに、人間の免疫力は弱っていく。「インド旅行記3 東・西インド編」、2006.12発行。

  • 東インド編
    西インド編

    著者:中谷美紀(1976-、東京都、俳優)

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著者プロフィール

一九七六年東京都生まれ。女優。数々の映画、ドラマ、CMなどに出演。初舞台『猟銃』では、第四十六回紀伊國屋演劇賞個人賞などを受賞。二作目の舞台『ロスト・イン・ヨンカーズ』では、第二十一回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。絵本、エッセイ集、旅行記の刊行など、その活動は多岐にわたる。著者にベストセラーとなった『インド旅行記1~4』『女心と秋の空』(すべて幻冬舎文庫)などがある。

「2021年 『オーストリア滞在記 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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