温室栽愛 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2007年6月5日発売)
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本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784344409606

感想・レビュー・書評

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  • 実家の喫茶店で働く友達も彼氏もいない二十六歳の佐知の、常連で五十三歳の鈴木とデートしたり、誰の子かわからない子供を妊娠した昔の知人の桜子に振り回されたりの日々。何故かモテる桜子がかつての彼氏たちと次々会う中、流されていると評される佐知の二つの結論が一方的に思えて、ふわっとした不安定な気持ちになった。

  • 2011

  • 佐知は母親の営む喫茶店でバイト生活。
    昔の男友達から連絡が来たり、その友達の元カノ・桜子が現れたり、平凡な日常にさざ波がたち始め…、というお話。

    「喫茶店というものは、いつでも誰のことでも受け入れられる場所でなければならない。」
    「彼は彼だから、わたしは好きなんだって。どんな欠点も愛することしかできなくなる。」
    「…わたしは好きよ。ずっと好き。一度好きになった人のことは一生好きだと思う。どんなことがあっても、何を言われてもどんなに変わってもきっどずっとずっと。」
    「今のわたしで、今の彼で出会えたことを、本当に幸運に思える。」
    「別れた恋人同士というものは知り合いでも友達でもなく、別れた恋人以外何者でもない。」
    「男とか女とか関係ない。友情っていうのは、同性だろうが異性だろうが、肉体関係のない疑似恋愛のことを言うんだと思う。好きじゃなきゃ大切になんかできない。」

    好きな作家さんがひとり、増えた。

  • 「男女間の友情はただの肉体関係のない擬似恋愛」
    本当に大切に思う人は性別関係なく好きなのかもしれない。

    ベタベタだけれども、決してハッピーエンドではない。
    それでも、後味がとても良い。
    狗飼さんの作品はやっぱり好きだ。

  • なかなか共感しにくいけれど最後がいい。
    相手のことを全て丸ごと愛する桜子も
    友情を擬似恋愛だと結論付けたサチも。

  • 心地よく流れに流されるように、するすると読めてしまった。
    主人公に重ね合わす部分が多かったからかも。

    この作者の紡ぎだす言葉が好きだなって、あらためて思った。
    情景や心情の表現が痛々しいくらいにリアル。
    その通り!!とおもうところも多数ちりばめられている。

    自分も、大切なところを「あれ」と表現しないように、
    気をつけようとおもう。

    2010.08.07読了。

  • 前原市図書館文庫本の棚左端からシリーズ
    「あ~お」行の作家さん 犬飼恭子さん。
    初めて手にした作家さんですが、しんみりとよくて気に入りました。

  • 大村佐知、26歳。友達なし、彼氏なし、手に職もなし。
    現在、実家の喫茶オオムラでアルバイト中。
    楽しみは店の常連・鈴木さんとのデートだが、
    最近はなかなか誘ってもらえない。
    ある日、大学時代の知り合い・桜子が店に来る。
    「誰の子か分からない」子供を妊娠している彼女は、
    かつての彼氏たちを次々と店に呼び出すのだった。
    長編恋愛小説。

  • するする読めます。登場人物の発言や行動が観念的でちょっと物足りないかなあ。

  • 女流作家の恋愛小説が読みたいんだよねぇー、 と言ったら人に勧められたのがこの人。 オススメコメントのとおり、 女流作家にありがちな なんだかハッキリしないというか擬音が続くというか、 そういうアタシにとってのイライラ要因がなかったのがよかった。 また他のも読んでみよう。

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狗飼恭子の作品

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