わたしの旅に何をする。 (幻冬舎文庫 み 10-1)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344409712

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。
    構えずに、頭使わずに、楽しく読めて、笑える。
    今まで読んだバックパッカーの旅行記の中では1番好きかも。
    変に哲学的になったり感傷的になったり偽善的になったり全くしてないし、
    たぶんわざとなんだろうけど、
    旅って素晴らしいぜ!!
    みんな旅に出ようぜ!!
    みたいな暑苦しさ皆無。
    インドの火葬とバリの鳥葬が印象に残った。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「みたいな暑苦しさ皆無。」
      宮田珠己の、ユル~い感じが好きです。
      「みたいな暑苦しさ皆無。」
      宮田珠己の、ユル~い感じが好きです。
      2013/02/21
  • 何もしません。

    ただ、おもしろエッセイを書いてくれればそれで良い。

    そして、サカナはアブったイカで良い。

    なんのこっちゃ。

  • 宮田珠己4作目の著作で、雑誌「旅行人」に4年にわたって連載されたエッセイを加筆訂正したもの。
    初版が2000年文庫化が2007年のようなので、連載が開始された時点からだと16年経過しているようだ。
    時折、芸能ネタなんかも折りまじっているのだけれども、構成と文章力のせいでちっとも古臭い感じもなく、とにかく飲みながら脱力して読めた。

    以下、メモ
    ・インドのジャイナ教寺院を訪れたときの一節から引用
     日本では宗教というと大抵オカルトっぽい湿り気があるものだが、このジャイナ教寺院にはそれがない。もっとドライで大きな舞台でやってる感じがする。そこにはオカルトではなく、SFがあるのだ。
     宗教はSFである。
     と、ためしに断言してみると、意味はよくわからなくても断定口調で哲学者みたいでうれしいので、もう一回言うと、宗教はSFである。
     SF好きの私は、このギルナール山のジャイナ教寺院を、ワン・オブ・ザ・私の見た最高寺院に推す。

    ・ベトナムでカエル顔のウエンとであった話から
     今はどうか知らないが、当時のベトナムはかなりボるらしい。そんなボる国でも、例外的にすごくいいガイドもいるらしく、カエル顔のウエンはそんな人だったという素敵な話。

    ・バリ島へ行ったときの話から引用
     調べてみるとバロンダンスやケチャダンスなどは実は1930年代に観光用に大きく変形された、いわば西洋ナイズされた見世物だったりする。独特の絵画にしても、もともとは西洋人画家が伝授したものらしいのである。
     極論すればバリ島こそは、西洋人がプロデュースした完成度の高いエスニック・テーマパークとも言えるのだ。感動のあまり「バリには伝統が息づいている」などとついつい力説してしまうとき、それは仕組まれた雰囲気にうまくのせられてしまっているわけである。
     
    ・高野山の宿坊に泊まったときの話
     幽霊的不可解な現象がおこったらしいので、宿坊ガチブル

    ・国立民族学博物館の話
     国立民族学博物館というところは、筆者が子供のころからよく通ったお気に入りの場所のようで、特に世界の仮面が沢山飾ってあるコーナーは秀逸とのこと。
     ところで、「星人」は現代人の必須単語だ。

    ・旅の記録の話から引用
     日記に書く内容は、誰もだいたい同じかと思うが、最近の私は心境などを詳しく書くよりも、なるべく数字や服装などの細かい情報を書くように心がけている。はじめの頃は心境ばかり書いてしまい、やたら哲学的になって、まるで山田かまちのようであったが、後で本にするときに、具体的な数字や服装やその場にあったモノ、周囲の状況などが思い出せなくて困ったのである。

  • 言葉の言い回しがテンポよく、そしておもしろおかしくてとても楽しくどんどん読めた。
    情景が頭に浮かんできて、読み終わった時には自分も一緒に旅行に行って帰ってきたような気分になれる本だった。
    この方の他の作品も読みたいと思った。

  • おもしろかった。このような楽しい文書を書いてみたいものだと思う。

    立派なタマキンガー(この作者のファンの総称らしい)となりましたので、他の作品も読みます。

    この本では、東南アジアのちょっと変わった旅の様子が覗けます。同じような旅をすることはそうそう無いと思うので、未知の世界のようでした。

  • クスッと笑える描写がたくさんあります。
    何度か電車で吹き出しそうになりました。
    文章に勢いがあって一気に読みました。
    読むと旅行、とくにアジア方面に行きたくなります。

    アジア各国の葬儀の話は面白かったです。
    当たり前だけど、国によって大分生死感が違うんだろうな。チベットの鳥葬はコミカルに書いてるけど、結構怖かった。バリの和やかな火葬はバリらしいな、と。
    アジアは奥深い。

  • これまで読んできた探検本(大冒険もの)とのギャップがすごく最初戸惑ったが、読み進めるうちにこれが一般的な旅行記だと感じ、面白くなってきた。

  • よみおわった、読みはじめてからけっこう時間がたってしまった。読みやすい語り口。

    サラリーマン時代から旅好きで、有給やサラリーマンの出張やらで、海外にいきまくっていた著者。そのこまごまとした記録や記憶や感想をとりまとめた脱力エッセイ。

    これが、20年前とあって、語り口がその時代にしては最新というかネット的というか、たいへん滑らかでユーモアで軽くてどうでもいいかんじがする。電車で読んでて酔った。じゃあもう読むなよって言うレスポンスが著者から返ってきそうなくらいフランクな本。

    むずかしい話題は一切ない。ただ旅にいきたい、仕事はしたくない、なんか知らないけど生きてける、なんだこいつら(現地の人たち)、みたいな感じのゆるいテイストが続く。

    基本的にはアジアが多い。
    この人はどこにいっても日本人なのでおしゃれなひとり旅って感じじゃない。そのダサさがちょうど、いい感じ。こんなふうにゆるく生きてる大人が増えたら面白いなって思う。

  • 「ガンジス河で~」が面白かったことに気を良くし、読もう読もうと思いつつ読めずにいた本書に手を出してみた。
    「説日語」(西北大学出版社)という中国人向けの日本語会話集の話が一番面白かったwww いい加減すぎるわっ!www

  • めっちゃ笑った。
    公衆において読んではいけない本に認定。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「公衆において読んではいけない本に認定」
      宮田珠己の本は、何て言うか、、、変です。巨大仏像やジェットコースターに、トナムの盆栽とか。。。
      「公衆において読んではいけない本に認定」
      宮田珠己の本は、何て言うか、、、変です。巨大仏像やジェットコースターに、トナムの盆栽とか。。。
      2013/07/06
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著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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