さよならの代わりに (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2007年8月2日発売)
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感想 : 84
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  • 本 ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344409989

感想・レビュー・書評

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  • 凄く儚い幻想の物語でした。

    青春SFミステリー的な感じですね!
    未来から来た女の子は主人公・和希を翻弄していく。。
    過去に起こった事の歴史(運命)を書き換える為に。

    初めて、和希と萩原さんが出会った所から
    仲良くデートしたり、未来から来た理由と
    未然に防ぐための行動とかは面白かったです。
    ※映画化されても、なんらおかしくない設定ではありました。

    最後らへんの章で、萩原さんが未来からスリップ時の
    メカニズムがマチマチ過ぎて、萩原さん自身が
    解説をしてくれますが、結構理解に時間が掛かりました。
    (主人公・和希は理解してましたけど笑)

    分かりにくいと思うんだよな〜〜。ごちゃごちゃする。

    また、犯人クセがすごいぃ!
    犯行理由もなんか微妙やし(そんな事で?って感じですw)
    しかし、ハッタリをかます所もあって、面白いなとは
    思いましたが、、やはり分かりにくさが勝っちゃう。

    最後に笹川吉晴さんの解説を読んだ時は
    なんか、切なかったです。。。
    既に確定している歴史を書き換えるのは、
    幻想に過ぎないという部分に。。。

    僕も過去に戻れるなら戻りたいっす!

  • まだまだ積読が溜まってる貫井さんの作品。
    前回の『殺人症候群』から間が空き、心に余裕ができたと思われるのでチョイス。

    まず最初に感じたのは、全然貫井さんっぽくない。
    途中何回もほんとに貫井さんの作品か?と何度もカバー見直しましたw

    それでも先が気になりすぎてほぼ一気読み。
    あれこれ感想書きたいけど、どれも先入観与えそうなので割愛。
    最後はしっかり泣きましたよ。
    貫井さんの作品でこんな感情にさせられるとは…w

    終わり方がアレなのは貫井さんイズム。
    いやー、言いたいけど言えない。

    この本が初めての貫井さんだった人は、他の作品でびっくりするんじゃないかと。
    これだから才筆がある人は…。

    有意義な読書タイムをありがとうございました
    この読後感を噛み締めつつ

    高畑京一郎さんの『タイム・リープ』って作品を思い出した。
    昔読んだラノベなんだけど、すごい好きな作者さんだったなぁ…。
    あれから新刊出てないか調べてみよ。

  • SFはあんまり…だけどこれはなんとか読めた。ちょっと切ない。

  • なかなか面白い展開だけに、もう少しひねりが欲しかった。
    4/2/18


  • 未来から来た少女。
    とある小劇団の端役で、大した高望みもせず、なんとなく日々を過ごす青年と出会う。
    そして、ある日、舞台中に起こる殺人事件。
    未来と過去を、殺人者の孫として輪廻し続ける少女の葛藤物語。

    SF青春小説ではあるが。
    貫井氏は社会性がありリアリズムを突き詰め、超絶的なプロットが絡む重厚な印象だったが、本作は...意外だ。新たな一面だ。
    諸行無常の一言がぴったり嵌る気がする。

  • まだまだ駆け出しの劇団員として役者をやっている和希は、稽古の後の裏口で美少女の祐里と出会う。
    謎の多い少女と出会ってから和希は振り回されっぱなし、やがて劇団の根幹を揺るがすような事件まで起きてしまう。
    プロローグで「未来から来たという女の子」の話が出てくるので、祐里の謎の多い行動はは未来から来ているからなの?それとも嘘をついているの?と、最後までどきどきしながら読んだ。
    ちょっと切ない。

  • 幻冬舎文庫の「心を運ぶ名作100」で重版されたものを購入。
    「慟哭」や「症候群」シリーズでしか作者を知らなかったので、軽く明るい文体に引きこまれた。
    あとがきにもあったけど、徹底的に無意味な物語である。
    結局歴史は変えられず、祐里は消えてしまう。
    そのあがきにも見える必死さが次第に心を打つ。
    理屈にはあわなくても希望を持ってしまう人の心のありようが切ない。
    祐里がなかなか事情を説明できないわけが、圧倒的な孤独を伴って伝わってくるラスト。それを受け止める和希はひとつ成長するのだ。智美さんがもうちょっとガッツリ絡むのかと思ったけどそういうわけでもなかったのがちょっと残念。

  • 主人公の語り口調とキャラたちの軽口でストーリーが進んでいくのでサクサク読み進めれた。タイムスリップの説明は一度では噛み砕けなかったが、「体験していない時間軸はあと一つ」と
    「コンタクトレンズを探す君はこれからの君」の意味を考えて理解することができた。

    ここからは個人的になタイムスリップの考察と感想になるので、自分なりの解釈が他の読者様の助けになればと思い書いておきます。

    最後のタイムスリップをn回目とすると、「昨日この時代に来た」と言った侑里はn−1回目のタイムスリップで来たということになる。
    そのn−1回目の侑里が体験していない時間軸とは、コンタクトレンズを探すことから始まり、殺されてしまうまでのn回目のタイムスリップ期間ということになる。このn回目のタイムスリップは名倉を追い詰めたn−1回目の侑里にとっては未来のことであるため、「コンタクトレンズを探す君はこれからの君」となり、同時にn回目で殺されてしまい時の旅の終わりがくるためn回目より前の時代にタイムスリップすることはなく「体験していない時間軸はあと一つ」となったと考えられる。しかし未来での侑里の生死には言及されなかったため、殺されたからタイムスリップが終わったのか、それともn回目で主人公と出会い名倉を追い詰めることができたことで誤認逮捕の署名活動が始まり、その後の未来で冤罪が晴れたためタイムスリップの当初の目的を果たしn+1回目のタイムスリップが発生しなかったのかまでは読み取れなかった。個人的には後者であり侑里のその後の未来が明るいことを願う。

  • スラスラ読めた。和希は、人の話を聞くときに感情移入して自分が同じシチュエーションになったらどんな気持ちになるかをよく考えてる。素敵だと思った

    最後難しい、、

  • ヘタ面白くない
    SFミステリー タイムスリップ
    タイムスリップの説明ホントヘタ。濁してばっかりだし、そんなんで読者は納得しないよ。
    主人公のナヨナヨも気持ち悪いしヒロイン生意気だし、トリックもなんだかなぁという感じでした。
    エピローグもフワッとしてる。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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