半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 3473
レビュー : 290
  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410008

感想・レビュー・書評

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  • ここまでいろんな面を入れて、しかもディテールを書き込めるのがすごい。閣僚に対してイシハラグループの個性とか。遠征軍兵士は出生で個性付け。

    もっと伏線があるかと思った。最初のは昭和歌謡大全集からのつなぎだけだったのか。
    爆破は治安維持側も占拠側も想定しそう。初動でも政府は武装解除を要求するだろう。反乱軍だろうが難民だろうが亡命者だろうが。911以降に書かれてるので、武装解除に応じないならテロリスト指定、というのも当然あるはず。
    九州弁とくくるが、福岡弁以外も言葉遣いも気になったが福岡以南の人も混ざってるという描写だった?

  • 感想は下巻で

  • 北朝鮮の武装コマンドに占拠された九州。日本の政府の情けなさと、日本国民の削がれた防衛本能が実にリアルに描かれる一方、村上氏特有の殺伐とした非現実的な人物描写に寝る間も惜しんで読んでしまった。
    特に、日本人からすれば想像を絶する非情な訓練を受けた北朝鮮の兵士たちと、村上ワールドの猟奇的な少年たちが対峙するということで、一体どんな戦いになるのだろうと、待ち望んだのだが、上巻では、少年たちは動き出さんのかい!と、読み終わってから突っ込んでしまった。
    しかし、北朝鮮はとても他国における北朝鮮の情報に敏感で、テレビなどで北朝鮮が取り上げられると諜報部が必ず目を通していると聞いた。この小説もきっと読んでいるはずで、真似されたらどうしようとひやひやしてしまう。

  • 3.5
    経済的に弱くなった2011年の日本が舞台。国際的孤立を含める日本に北朝鮮の反乱軍として特殊部隊が福岡に攻め占拠した。ハングリー精神なり日本の危機感のなさが如実に描かれる。一方で、北朝鮮の兵士はよく訓練され、よく考えられた発言など対照的。銀行の名簿を強引に入手し、金持ちの不正を無理やり暴き拷問による自白に基づき財産を没収して資金にするなどやり口もなかなか興味深い。スリョンを使った融和政策もよく考えられている。拷問の部分も戦時中のような描写でなかなか壮絶。全てが紐づいた住民票コードの危うさも出てくる。

  • 巻頭に記載の登場人物のあまりの多さに尻込みし、積読こと3年…。
    気合いを入れて読み始めてみたら、意外にスンナリと人間関係も整理出来て、グイグイ読めました。

  • 2018/5/2

    北朝鮮が福岡を占領し、日本から独立させるという物語。
    けっこうグロいシーンがリアル。
    けど、素人集団のところで、どうも読む気がなくなった。

  • 前から気になってた本。表紙をデザインした人を追いかけた番組があって、そこでこの本を知った。もう何年も前の事だけどね。

    んー、ダラダラ長い。でも、無さそうで有りそうな?少しリアリティがある。最後のドンパチだけ良かったな。下巻に上手く続けたと思う。このドンパチが無ければ読むのやめてたわ。まぁイシハラ軍団が気になるけどね。

    しかし北朝鮮の軍隊が素晴らしく、日本人がダメダメに書かれてあるのが納得出来ない。北朝鮮の軍隊ってそんなにスゴいのかな?とりあえず下巻に続いてみる。

  • 完全にはまってある書店の村上龍コーナーで手に取った一冊。小説だけど内容はもはやバトル漫画でブーメランとか爆弾とか強靭な兵士とか男心をくすぐられた。でも登場するのは物理的に戦う人ばかりでなく、政府の人間や記者もそれぞれ重要な役割を担っている。同著者の「5分後の世界」では強い日本、強い日本人がすごく印象的だったけど、本作では日本国の弱さや民主主義慣れした日本国民の弱さを象徴する表現が多くて、もちろん戦争がないことに越したことはないけれど平和であるがゆえに生じている弊害もあるような気がした。やっぱりきつい描写もやっぱりあったけど、著者の視点、考え、文面は好きでやめられない。下巻にも期待。

  • 上下巻とも読了。
    あまりにも強烈かつ鮮烈な物語でもあったため、途中で、頭の中にイメージが残りすぎて、現実に浸食するところもあって困るほどだった。
    今、北朝鮮との関係性が複雑でもあり、さらに複雑な思いで読んだ。フィクションではあるけれど、詳細に構築されている世界は、ある一面において、日本と北朝鮮の違い、北朝鮮という国そのものの本質について知る機会にもなった気がする。日本政府に関しては、もし、実際に似たようなことが起こったら、こんな程度なのではないか。そこが一番、苦々しい。
    次々に代わる語り部の人物も、それぞれに思いがあり、言い分があり、背景(過去)があり、人生がある。思い入れに度合いはあるが、どの人も嫌いにはなれない。
    でも、主人公は「イシハラグループ」だろう。
    どのメンバーもクセがあり、「集団」からはみ出してしまう者たちの言動・行動は、時に滑稽でもありつつ、どこまでも真面目で、真剣。彼らが一つの目的を持った時、物語が大きく動き出す。
    壮大な物語、圧倒的なイメージと疾走感、人物造形、多様な人間の本質、罪と罰、正義と道徳…。
    世界を壊し、救えるのは、結局、走り出せる者だけなのだ。

    やはり、村上春樹よりも、村上龍のほうが、圧倒的に好きだなあ…。

  • 面白いです。下巻でどうなるかな?

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著者プロフィール

1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』(第75回芥川賞受賞)でデビュー。2003年には、514の職業を紹介した『13歳のハローワーク』が125万部を超えるベストセラーに。財政破綻した近未来日本を舞台にした『半島を出よ』(05年)では野間文芸賞を受賞。10年には『歌うクジラ』(毎日芸術賞)を電子書籍として刊行。 近著に『55歳からのハローライフ』、『オールドテロリスト』などがある。16年に『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』を刊行。

「2018年 『収録を終えて、こんなことを考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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