ボーイズ・ビー (幻冬舎文庫 か 23-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410213

感想・レビュー・書評

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  • 最高におもしろかった。ほんとにずっと面白くて一気読み。
    笑ってしまうところ、にやけてしまうところは少し戻って読み返したりなんかしながらニヤニヤして読んだ。

    母親を失った小学校6年生の隼人と70歳靴職人の栄造さんが出会って成長しあっていく話。

    隼人くんの優しさ、賢さ、可愛さ。栄造さんの頑固だけど優しくて可愛いところが堪らなくいい。2人の特別な関係もすごくいい。それにしても、隼人くんと栄造さんどちらも愛おしい…

    他に読みたい本がいっぱいあるけど、絶対もう一回読みたいなと思う本。ほんとに幸せな気持ち。

  • 職人気質の偏屈じいさんと、悩める小学生が主人公。
    久々に老人と子どもの物語を読みました。
    生きてきた時代も期間もまるで違うからこそ、お互いにとても異質。
    だからこそ刺激にもなるし、学ぶこともある。

    なんだろう。老人と子どもの距離感がとても心地よい。
    何か壁にぶつかって一人で解決できないことなんて生きていれば必ずあって、そんな時助けてくれる、応援してくれる人の存在はとても大きいですよね。
    それが生きるということの醍醐味だと思ってしまうほど。

    世代間交流が日常的にあること。
    隣の人の顔がわかる距離感で暮らすこと。
    会えば挨拶する関係でいること。
    些細なことに思えて、都会では簡単じゃないですね。
    でも、人との繋がりをもっと大切にしよう。
    そんなことを思ってすこし心が温かくなりました。

  • 子どもたちが笑顔に変わるのを期待して一気に読んでしまいました。こんないじらしい兄弟を苦しめる運命を呪います。靴屋のお爺さんは良い味を出していたけど、それぞれ頑張る子どもたちに比べて大人たちの何と情けないこと。これからの兄弟を応援し続けます。

  • 11年前くらいに読んだものが残っており、読み返した。
    というかこの作品は5回くらい読み返している。

    この物語はツンデレジジイを愛でるものである。

  • 【ボーイズビー】きっと名前に惹かれて買ったんだなぁと。いつ買ったかは覚えてないけど、読んでよかったなぁと思える一冊。というか、続きがあるなら是非読みたいし、描いてもらいたい。母親が亡くなって、背伸びをしなくてはいけなくなった男の子とスランプに陥った靴職人の老人の話し。オススメです。

  • 2019.11.6
    桂先生。不器用な人を書かせたら1番ツボですわ。
    気を使っちゃう子供が可哀想で可哀想で。
    全ていい所に収まってくれて大感謝です。
    気持ちよかったーー!

  • 母を亡くした兄弟のうち、弟は母の死を理解できず、兄は困り果てていた。そんな中出会った老人にアドバイスされて……。ひねくれものの老人とさみしい少年。ベストカップルじゃないですか!父親は消防士で忙しく、なかなか父親に話しかけることもできない。老人は老人で、靴づくりがうまくいかず悩んでいる。それぞれの「ボーイ」が、出会って、お互いに影響しあっていくのが楽しく読めました。

  • 偏屈ジジイとガキの物語。
    というと湯本香樹実さんの「夏の庭」を想像してしまうけど、
    ジジイは、より気合が入っているし、ガキは、より悩みごとが深い。
    そして、何よりも、ジジイは死なない。
    自分が死んで子どもにメッセージをのこすんじゃない。
    生きていく中で、ジジイもガキも、それぞれの宝物をみつけていくところがよい。
    どちらかというとジジイ(の変わりぶり)に共感。

    2013/01/31

  • 母を亡くしたばかりの小学6年の隼人は、頑固な靴職人で七十歳の栄造と出会い、悩みを打ち明ける。弟の直也は母さんが死んだことが理解できないみたいだ、と。栄造は自分の靴作りの技に衰えを感じていた。

    子どもにとって親を亡くすということがどういう体験なのか、人の心に新しいものを生み出すのは、大人子ども問わず、他者との付き合いなのだということがよく描かれている。

  • 隼人くんがお父さんに真直ぐ向き合って心情を吐露した時は,こみ上げるものがありました。

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著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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