背の眼 (下) (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2007年10月4日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784344410374

作品紹介・あらすじ

「ゴビラサ……」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。美貌の助手・凜を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む!

感想・レビュー・書評

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  • 上巻と下巻を読んだ感想…

    心霊現象探求所の真備は終始心霊現象に慎重で、本当の心霊現象とはすぐに判断しない。世の中に溢れる心霊現象をいくつかのパターンで説明するシーンはさすが本格的に探求していると勉強になった。

    ただ、余分な設定や情報が多いからいまいちストーリーに入り込めなかった。肝心のホラー要素も全然でした。伏されるんだけど、回収はされるんだけど怖さとかすっきり感に結びついてない。

    素直に霊を原因にして、次々と人が死ぬとか憑依するとか怖い描写を書く方が良かったのでは…論理的な解説がいちいちストーリーにブレーキを掛けてるような。

  • 2004年初版。著者の作品は、数冊読んでいます。ストーリーの展開の面白さが印象深い作家さんと言う認識が強いです。その著者の初めて書いた長編ホラー・ミステリーと言うこともあり、期待を持って読みました。期待を裏切られなかった。まだ、今のように世間に認知されていない彼のヤル気の強さのようなものも感じます。同じ登場人物のものもあるようなので読んでみたいです。

  • 「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。
    やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、
    孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。
    美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、
    売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。

  • 道尾先生と真備の再会、作中で起きる事件の繋がりが
    ホラーとミステリーの要素を絡めつつ見事に
    繋がりを見せていくストーリーに引き込まれました。
    長編ということもあり、しっかり丁寧に描かれていたかなと思います。
    初期作品ですが非常に面白く、続編も読んでみようかなと思いました!

  • あー、面白かった!
    下巻は、ホラーからミステリー寄りになり、今までのナゾが少しずつ解明されてくる。
    「ゴピラサ……」や失踪している少年たち、白峠村の秘密、天狗、背の眼、自殺した人々。 

    霊現象の存在自体を明確にすることを期待するのはヤボ。

    道尾秀介氏が第5回ホラーサスペンス大賞に応募した本書は、選考委員に綾辻行人先生が加わったから。受賞より綾辻先生に読んで欲しかった、と解説で知る。天才、道尾秀介氏が誕生してよかった。

    【真備シリーズ】第2弾は長年積読している。これでやっと読める

  • ミステリーとホラーが上手く融合していて面白かったです。

    消えた4人の子供は天狗に攫われたのかまたは殺人鬼の仕業なのか?
    背中に眼のある4枚の心霊写真との繋がりとは?

    伏線回収のテンポが良くラストまであっという間でした。冬の話ですが夏に読みたい1冊です。

  • 霊が殺したかもしれないというオカルトチックな話にもかかわらず、あまりに現実離れした感じもなく、リアリティを持って読み進められた。ラストで真実を知ると犯人に対して同情の気持ちが湧いたが、欲を言えば恐怖心を持ったまま読了したかった。

  • '21年8月13日、読了。途中、睡眠はとりましたが、殆どイッキ読み。

    うーん…なんだか、もの凄く巨大な小説を読んだような、読後感。食事も忘れて、読んでしまいました。凄く、疲れた…。

    主役の3人、真備、凛、そして道尾が、それぞれ凄く魅力的、と感じました。読んでて、楽しかった!

    凄く好きな、優しいラスト、でした。僕は、そう感じました。ミステリー(というか、ホラー?)の結末としては、結構凄惨、だと思いましたが。
    しかし…ここには内容は書きませんが…「結局、あれは何だったの?」という箇所も。ちゃんと説明されてて、僕が読み飛ばしただけ?そこが、唯一の減点箇所、でした。

    あと、「横溝よりは京極的」と、解説にありましたが…どちらも大好きな僕は、「いいとこ取り」って思います。

    次は、「骸の爪」を読もっと!

  • 真備霊探究所に相応しい最期だった
    後半は、ミステリの度合いが増して
    スピード感のあるテンポだった。
    このシリーズは、短編で終わらせず
    続きを読みたいと思った。

  • 再読。真備シリーズの1作目。
    舞台は福島県の白峠村という寂れた山あいの村。事件が起こる前からそこはかとなく不気味で何か起こりそうな雰囲気なので、霊とかホラーが苦手な私は序盤から尻込み…。一応今回再読ですが、私は一度や二度読んだだけの本の内容の記憶はほぼなくなるので、前回読了できたという事実だけに希望を持ってなんとか読み進める感じでした。初読の時の自分の勇気を褒めたい。
    真備シリーズはなんといっても「道尾くん」が登場人物で出てくるのが魅力。続けて、シリーズ2作目『骸の爪』を順当に読み進める予定です。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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