背の眼 下 (幻冬舎文庫 み 11-2)

著者 :
  • 幻冬舎
3.53
  • (126)
  • (421)
  • (465)
  • (73)
  • (8)
本棚登録 : 3257
感想 : 292
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410374

作品紹介・あらすじ

「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。
    やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、
    孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。
    美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、
    売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。

  • あー、面白かった!
    下巻は、ホラーからミステリー寄りになり、今までのナゾが少しずつ解明されてくる。
    「ゴピラサ……」や失踪している少年たち、白峠村の秘密、天狗、背の眼、自殺した人々。 

    霊現象の存在自体を明確にすることを期待するのはヤボ。

    道尾秀介氏が第5回ホラーサスペンス大賞に応募した本書は、選考委員に綾辻行人先生が加わったから。受賞より綾辻先生に読んで欲しかった、と解説で知る。天才、道尾秀介氏が誕生してよかった。

    【真備シリーズ】第2弾は長年積読している。これでやっと読める

  • ミステリーとホラーが上手く融合していて面白かったです。

    消えた4人の子供は天狗に攫われたのかまたは殺人鬼の仕業なのか?
    背中に眼のある4枚の心霊写真との繋がりとは?

    伏線回収のテンポが良くラストまであっという間でした。冬の話ですが夏に読みたい1冊です。

  • 霊が殺したかもしれないというオカルトチックな話にもかかわらず、あまりに現実離れした感じもなく、リアリティを持って読み進められた。ラストで真実を知ると犯人に対して同情の気持ちが湧いたが、欲を言えば恐怖心を持ったまま読了したかった。

  • '21年8月13日、読了。途中、睡眠はとりましたが、殆どイッキ読み。

    うーん…なんだか、もの凄く巨大な小説を読んだような、読後感。食事も忘れて、読んでしまいました。凄く、疲れた…。

    主役の3人、真備、凛、そして道尾が、それぞれ凄く魅力的、と感じました。読んでて、楽しかった!

    凄く好きな、優しいラスト、でした。僕は、そう感じました。ミステリー(というか、ホラー?)の結末としては、結構凄惨、だと思いましたが。
    しかし…ここには内容は書きませんが…「結局、あれは何だったの?」という箇所も。ちゃんと説明されてて、僕が読み飛ばしただけ?そこが、唯一の減点箇所、でした。

    あと、「横溝よりは京極的」と、解説にありましたが…どちらも大好きな僕は、「いいとこ取り」って思います。

    次は、「骸の爪」を読もっと!

  • 真備霊探究所に相応しい最期だった
    後半は、ミステリの度合いが増して
    スピード感のあるテンポだった。
    このシリーズは、短編で終わらせず
    続きを読みたいと思った。

  • 霊の仕業なのか人間の仕業なのか、オカルトなのかミステリーなのか、それがこの作品の面白いところだと思った。
    新しい読み心地。

    上巻の前半強は冗長気味ではあったものの、後半から下巻終わりまで、どんどん変わっていく展開を夢中になって読んだ。
    怖くないな〜と思ってたらいつの間にか怖い場面もあって、作者の強みを感じた。

    ミステリーとしてのトリックもその前までで登場した事実(伏線?)(証拠?)に則っている。
    私の頭では予想できたなんてことはなかったけれど、へー!!すごい!!って納得できるし楽しめた。

    読後はすっきりしたとは言えないけれど、すっきりしてる部分と曖昧な部分とが共存してるのが素敵だなと思う。

    道尾秀介先生のデビュー作と知った時は驚きだった。
    この作品以降どう進化していったのか、他の本を読むのが楽しみだ。

  • 途中おばぁさんじゃなくあの気さくな感じのいい宿の主人が自殺に追い込んだまではミステリーでしたね!
    後半の真相は人間しかならないであろう精神病。

    なんとも言えない人間の脆さや目に見えない恐怖。医者にも治せない病気、精神病院ってこんなんばかりなのか?と恐怖
    でも他人事でもないんやろなーと思えるような話もあったり
    天狗にまつわる話や悪魔祓いなどといった非現実的で納得しきれない話の知識?を知れたことには
    話とは別でスッキリ笑

    ラストのラストでホラー要素は残してある
    それも心の支えになるよーなホラー要素で良き。

    何もかも人間が生み出すサンブツなんだから
    奥深いね。
    2時間ドラマって感じで楽しめる

  • 狐につままれたような話。でもなあ・・・犯罪の理由って案外ここにあったりするのかも・・・。単なるホラーとして読むにはもったいない。そこには哀しさ、切なさ、愛しさがこめられています。引用されてる童話・・・なるほど!これを持ってきたか!・・・ちょっとノスタルジー憶えます。好きなお話だから。

  • 本作は作家の道尾、道尾の大学時代の友人である真備、真備霊現象探究所でアルバイトとして働く北見凛の物語。

    道尾が訪れた福島県の白峠村で遭遇した恐怖体験。

    時を同じく、真備の元へ送られてきた4通の手紙にはまったく関係のない4人が写った福島県白峠村近くで撮られた4枚の写真。

    その写真に写った4人はその後自殺したといい、背中には眼のようなものが写っていた。

    ここから始まる3人の背の眼の謎を解き明かす謎解き冒険サスペンス。

    なかなかの長編ですが、中だるみすることなく読み終えました。

    自殺、殺人、霊、天狗...

    山の中にある田舎を舞台に描かれた読み応えのある作品でした。

    早くもシリーズ第二作となる「骸の爪」が読みたくてウズウズしています。


    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    道尾/秀介
    1975年東京都生まれ。2004年本作で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年「シャドウ」(東京創元社)で第七回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

全292件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

道尾秀介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×