愛するということ (幻冬舎文庫 こ 13-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410510

感想・レビュー・書評

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  • わかるところもわからないところも。でも人の恋愛ってそういうものか…自分の恋愛でもよくわからないし。
    野呂さんを烈しく愛して失って、というマヤの心の移り変わりがしみじみと感じられました。失恋した事ある人ならグッとくるだろうな。失恋した事ない人なんていないだろうけど。
    でも野呂さんの性癖はちょっとうっ…ときました。正直とか率直というのも時には考えものなのかもしれない。
    柿村さんも拝島さんも、こういう友情もきっとあるだろうなと思う。でもマヤを性的に奔放って捉える人もいるんだろな……

  • 人が恋におち、別れ、絶望と喪失感から立ち直るまでの物語
    主人公がどれほど傷つき苦悩したかは文中から痛いほど伝わり読んでて切なかった。
    ひとつの恋愛が終わるまでの過程で味わうその痛みは誰もみな同じなんだなーと改めて思う。

  • 大恋愛をした女性の心そのもの、、
    なような気がしました。
    勉強になります。

  • 表紙通りの大人の恋愛でした。不倫からの別れ。忘れられない気持ちをどうしたらいいのか、どうしたら忘れられるのか…辛く切ない恋愛でしたが、バイトの菜穂子や柿村さん人との関わりで少しずつ変わっていく様子は勉強になりました。やっぱり行動を起こさないと変わっていけないものなのかも。

  • ひとりの男(野呂)をいつまでも忘れられず、その男との付き合いを忘れないために新しい男と寝る女性の話。
    最終的には野呂を忘れられるところまでいくのだが、一本まるまる野呂のことを忘れられないって話になっているのがある意味すごいと思った。

  • 恋愛小説を読みたいなあ、と思いながら図書館で借りた本です。
    恋愛小説家をあまり知らなくて、以前読んだ「恋」という本のインパクトから、ついついいつも小池真理子を手にとってしまいます・・・

    主人公が彼と出会って愛し合い、別れ、嫉妬し、絶望し、そして再生するまでを描いた本です。
    大恋愛や大失恋の経験もなく、あまり恋愛に苦労をしたことがなかったせい?か共感!という気持ちにはなれなかったけど、彼が彼女を愛したことを後悔していないところはほっとしました。

  • 【既読】
    愛し、信じていた男に別れを告げられ失望する女の話
    ですね、今読んでいる段階では。
    あらすじには愛の始まりから失恋、絶望、再生までと書いてあるので楽しみに読んでいきたいと思います。

    その相手に本当に惚れちゃったらもうその人のことしか考えられなくなるよね。マヤのように。

    それにしても野呂も器用だな。

    【読み終えて】
    てっきり野呂よりいい男が登場して、ハッピィエンドにって・・・なりませんよね。それじゃあ今までの野呂に対する想いは何だったのよ?結局そんなもの?
    ってなる自分もいるし、マヤには野呂のことなんて忘れて幸せになってと思う自分もいる。

    もう野呂のことはいいじゃん!柿村さんとかいいじゃない!って思うんだけど、そう簡単に割り切れるものじゃないんだなと読み終えて思いました。
    愛って難しい。
    簡単なように見えて複雑で苦しくて、辛くて、幸せだけじゃない。

    こんなにも愛や恋について考えさせられる、小池さんの本が好きです。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    人は人を愛する時、いつもどこかで本当の自分、飾り気のない自分をさらけ出してしまうのだろう。相手に見せたい自分、こんなふうに見てもらいたいと願う自分は、実は常に、中身のない、実体のない、ただの脱け殻にすぎないのだ―。愛の始まりから失恋、絶望、再生までを描く小池文学の決定版、本格恋愛小説。

    冷静でありながら、半狂乱な女の心理。
    崩れそうで崩れないけれど、崩壊はしている、そんな失恋後。
    男はずるいね。きっぱり切ればいいものを、「優しさ」というずるさで保護は続ける。
    そこから抜け出せた時点が初めて「恋」の終わりだったのだと思う。
    痛いけど、苦しくなかった不思議な読後感。

  • 普通の女性の恋愛が始まる瞬間から、恋を失い、絶望し、再生するまでの物語。
    あまりにもありきたりで、エンターテイメント性はゼロに近いと思う。
    でも、あまりにもありきたりだからこそ、主人公の心情に思わず共感してしまう。
    どんなに愛し、愛されていると思う恋愛でも、ある日突然別れはやってくる。
    その時、どう乗り越えればいいのか?
    この本はそれを教えてれる。
    中でも、印象深いのは、「鉛筆で描いたものは、消しゴムで消そうとしても、完全に消えるわけじゃない。だったら、書いたことを素直に認めよう」と言うフレーズ。
    そう、恋愛は一度堕ちてしまったら、完全に消すことは出来ない。
    失ったものへの喪失感をどう乗り越えていくのか?
    この本の主人公は上手にそれを見つけたが、この問題は人間が一生抱えて行く問題なんだと思う。

  • 小池真理子さんの作品の中ではあまり印象が強くは残らなかった作品ではあるが、
    他の作品より現代的な感じで若い人には読みやすいと思う。(08年8月某日)

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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