ないものねだり (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410886

作品紹介・あらすじ

どんなに格好悪くても、健康管理のための「赤い腹巻き」と朝晩二回の「鼻うがい」は欠かさない。そんな女優も、撮影現場では子供に「オバサン」呼ばわりされ、ファンに愛の証とばかり、牛に「ナカタニミキ」の名をつけられる始末…。刑事に詐欺師、娼婦にエルメス、とさまざまな人生に身を任す女優の台本のない日常を綴った赤裸々エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • ■書名

    書名:ないものねだり
    著者:中谷 美紀

    ■概要

    どんなに格好悪くても、健康管理のための「赤い腹巻き」と朝晩二
    回の「鼻うがい」は欠かさない。そんな女優も、撮影現場では子供
    に「オバサン」呼ばわりされ、ファンに愛の証とばかり、牛に「ナ
    カタニミキ」の名をつけられる始末…。刑事に詐欺師、娼婦にエル
    メス、とさまざまな人生に身を任す女優の台本のない日常を綴った
    赤裸々エッセイ集。
    (From amazon)

    ■感想

    特に読もうと思っていたわけでは無く、機会があって読んだ本です。
    中谷美紀さんって綺麗な方ですが、そこまで興味があったわけでは
    無かったです。
    この本を読んでの印象は、「結構さっぱりした性格なんだけど、周りの
    目は気にする方なんだな~」です。
    また、文章を自分でしっかり書いているのだとすれば、文才がある
    ように思います。
    読みやすく、毎回しっかり話の内容がまとめられています。
    少し、食べ物ネタが多いのが気になりますが・・・
    (本人もネタが無い時は食べ物と言っていますが・・・)

    もともと雑誌に連載されていた内容をまとめているので、特に肩肘
    はって読まなくても読めて、楽しめる本です。

    女優として役にしっかり向き合っている姿は好印象でした。


    どうでもいいことですが、この人と柴崎コウは似ていると思うの
    ですが、あまり周りの共感は得られませんでした・・・
    (本の中でもこのエピソードがちらっと出てきましたが、やはり
    あまりしっかり観てない人が、この二人を間違えるようです・・・・)

    ■自分がこの作品のPOPを作るとしたら?(最大5行)

    読みやすいのが特徴なエッセイ。
    中谷美紀という人が少しわかります。
    気軽に読める良い本です。

    ■気になった点

    ・知らないから習うのだから出来なくて当たり前。

  • 初めて中谷美紀さんのエッセイを読ませていただいたのだけど、文の上手さに脱帽しました。
    そこらの作家さんに負けず劣らずな語彙力で彼女のあるがままの生活を綴ってくださっており、自分の主観ががらりと変わるような作品でした。

    自然農法で育ったものを使った食事や、旅での発見、茶道や淑女教室、お友達とのユーモアある関係など、とにかく沢山のことに興味があり、絶えず新しいことに挑戦している中谷さんは美しいな…とその一言です。

    ただでさえ女優さんは朝から晩まで忙しい日々を送っているのに、自分の成長の為たくさんの事に目を配っている姿はすごく憧れる。自分も視野を広げて沢山のことに挑戦したり、好きなものに対して日々探究心を忘れずに生活したいと思えました。

  •  1976年生まれ、女優の中谷美紀さん「ないものねだり」(2008.2発行)、約1年半「アンアン」に掲載されたエッセイをまとめたものだそうです。小気味よく、楽しく読了しました。仕事柄もあるでしょうけど、健康に関する意識の高さ、大拍手です。朝晩2回の鼻うがいと就寝時は赤いシルクの腹巻。足裏健康法を始めて10年。尻の筋肉と丹田を同時に引き締め骨盤を立てる・・・。鵡川のししゃも、北見の山わさびの醤油漬け、絶品のお取り寄せだそうです(^-^) 

  • この間偶然見かけたテレビでの対談で、中谷美紀が「私には元々何もないからこそ、演じるのだと思う。伝えなくてはいけない言葉と感情を、私の身体を通して伝えているだけ」というような内容を言っていて、この人は、謙遜ではなく本気で自分は「何もない」と思っていそうだなと思った。
    また、中谷美紀ではないけれど、違う女優さんが自分のことを表す言葉に「慎重で大胆、繊細で鈍感」を選んでいたように、彼女もまたひとつの言葉では表せない。
    透明感のある演技の裏に、思わず電車の中で吹き出しそうになる文章を書く力もあり、素晴らしい集中力で役を引き寄せ、役に近付いたかと思えば、自信のことを「ひねまがった根性」の持ち主だという。
    女優業のなんたるかが垣間見えるのはもちろんのこと、女優という人間の持つ業の深さもちらりと見え隠れする。魅力的でありながらどこか冷たく、感情に寄り添う側面と、それから容赦なく離れて行く側面もあり、女優というのは「なりたい」と思って努力してなるものではないのだなと痛感したりもする。
    つい最近読んだ某モデルさんのエッセイと比べてしまってはあまりにあまりなのかもしれないけれど、文才というのもまた、「得よう!」と思って得られるものではないのかもしれない。
    兎にも角にも、天から二物も三物も与えられてしまった彼女にの死角はどこなのか。考えても考えても思いつかない。おそるべし、中谷美紀。

  • 美しさが文章からにじみ出ている。
    そして、たくさんの言葉を知ることは、たくさんの表現ができるということ。

  • 中谷美紀さんといえばインド旅行記。なかなかハードな体験を読書を通じて楽しませてくれる、素敵な作品だったので、そこからファンになりました。

    このエッセイもやっぱり面白い。
    あとがきにあったように、すごく正直な人なんだなという印象。そこまで書かなくてもいいのに、と思うところまで正直な言葉で書いてある。だから読んでいて楽しい。
    例えば、女優の仕事は暇な時は暇で、映画を見ても途中で寝てしまったり、読んだ本の内容も忘れてまた読み返したり、とか。
    こんなこと中谷さんでもあるんだ、と思わせてくれる。
    最新のエッセイも絶対読みたい。

  • 中谷さんの日常が垣間見えて、女優さんもひとりの普通の人間なんだなぁ、と面白かった。本当に、文章が上手。

  • 再読。「母親になった日々」が心に残った。
    中谷美紀さんの正直な文章感じが好き。

  • 女優の中谷美紀さんが雑誌に連載しておられたコラム(エッセイ)をまとめた一冊。

    中谷さんのことはドラマ等で見るのみで、あまりよく知らず気の強そうな方だなと思っていた。

    さばさばとした飾らないのに美しい文はまさに彼女の人柄そのものだなと感じた。
    また、旅にグルメに日本文化などなんと幅広い内容だろうか。
    自分の視野やあらゆるものの狭さを痛感させられる。

    もっと行動しよう。
    人と話そう。
    好きを知り、広げよう。

  •  中谷美紀さんの印象がガラッと変わった一冊。美人な女優さんというイメージに加え、いい意味で人間臭さがプラスされ、まるで噛めば噛むほどジュワっと果汁滲み出てくるガムだった。
     同じ人間として、同じ女性として、著者にもっと興味が湧いた。他のエッセイも一通り目を通したい。

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著者プロフィール

一九七六年東京都生まれ。女優。数々の映画、ドラマ、CMなどに出演。初舞台『猟銃』では、第四十六回紀伊國屋演劇賞個人賞などを受賞。二作目の舞台『ロスト・イン・ヨンカーズ』では、第二十一回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。絵本、エッセイ集、旅行記の刊行など、その活動は多岐にわたる。著者にベストセラーとなった『インド旅行記1~4』『女心と秋の空』(すべて幻冬舎文庫)などがある。

「2021年 『オーストリア滞在記 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中谷美紀の作品

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