パコと魔法の絵本 (幻冬舎文庫 せ 3-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 206
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344411616

感想・レビュー・書評

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  • 大貫が改心することへの裏付けが微妙。でも、逆にそれが小さい頃読んでいた話がポーンと進む絵本のようりパコが愛おしくなってきて、後半はテンポよく読めた。

  • 38
    一人の偏屈オヤジと、1日しか記憶のもたないパコ、そしてそれぞれに人生を思い悩む人達の織り成す奇跡の物語。
    そして一冊の絵本をキーストーリーとして、物語は進む。
    もう少しファンタジーな世界観かと思っていたが、映画のイメージが強かっただけか、意外とリアリスティックであるのが印象的であった。

  • 映画『パコと魔法の絵本』の原作となった後藤ひろひとの舞台『MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人』のノベライズ作品。実家より拝借。

    「どうせノベライズだから」とあまり期待せずに読み出したのですが、読みやすく、無理やりだと感じるストーリー展開も少なく、普通に小説として楽しめました。よくよく調べると作者の関口尚氏は受賞歴もある作家さん。失礼しました。

    内容は全く知らなかったので、読む前は『ハリーポッター』みたいなバリバリのファンタジーだと思っており、そこは「あれ?」という感じでしたが(^-^;

    実際には人情の詰まった作品。自分のことではなく、人のことに一生懸命になる、というのは頭で考える以上に難しくて、肉親や恋愛以外だとなおさら。そういう意味では、クソジジイだった大貫のスイッチが入ってからの行動は素晴らしいものですよね。だからこそ、周りのみんなも動かすことができたのだと思います。
    自分も、いつか、ここまで打算なく行動することができるでしょうか。

  • 映画化が決まり読むことに。
    いじわるおじいさんと記憶障害の少女 変わった登場人物
    かわいらしい絵本がすんなり入り 心が温まる作品

  • 「涙はですね、いっぱい泣けば止まるんです。」
    老人は、今までどんなにつらいときでも、耐えて、強がって、涙を流したことがなかった。
    だから、溢れる涙の止め方を知らなかった。
    そうか、泣いてもいいのか。人は誰だって泣いていいのだ。
    老人は大声で泣いた。まるで子供のようだったが、涙を流すほど心が洗われていくように思えた。

    両親を失った事故の後遺症で、1日しか記憶がもたない7歳の少女パコ。
    事故の記憶がなく、事故の直前に母親からプレゼントされた絵本を毎日読んでは両親を探している。
    普段、頑張っても報われない大人たちが、パコのために何かをしたいと奮闘する
    心温まるメルヘンファンタジー。

    衝撃のラストで、ついに泣いてしまった。
    やっと解放されたのだ。両親が死んだことも知らずに、ただただ待ち続ける日々から。
    目覚めるたびにやってくる7歳の誕生日から。永遠に終わることのない悲しみの無限ループから。
    「パコ、おめでとう。今日は最後の誕生日だね。これでやっと、お父さんとお母さんに会えるね」

    「クリスマスキャロル」、「博士の愛した数式」、「100歳の少年と12通の手紙」といった、
    感動の名作の設定を巧く取り込んで、新しく生み出された感動作でした。

  • 良くも悪くも映画のまま、という感じでした。

    ただ私は映画がとても好きなので、この本のキラキラした雰囲気は大好きです。

  • 映画を見たのがずいぶん前なので、キャストとかも曖昧になってた。けど、本を読んでみたら、ただ純粋に感動した。いいことも悪いことも含め、『人間』なんだなぁ…と思った。心が暖かくなる優しい話でした。

  • 厳密にはファンタジーではないのかもしれないけれど・・・・
    雰囲気はファンタジーですね。

    もう一度映画みたくなりました。

  • 人物描写に圧倒されます。ここまで根性曲げた描写ができるなんて。。笑
    登場人物みんながみんな、アクが強すぎて、それがうまいこと調和されているのも好感触。

  • 映画を観終わってすぐに買った本でした。
    とても読みやすく、分かりやすいお話だと思います。
    登場人物も個性的な面々ぞろい。
    映画と一緒に楽しんでいただきたい一冊です。

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著者プロフィール

1972年栃木県生まれ。茨城大学大学院人文科学研究科修了。映画館の映写室でアルバイトをしながら小説を執筆し、2002年『プリズムの夏』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。07年には『空をつかむまで』で坪田譲治文学賞を受賞。他の著書に『ブックのいた街』、『はとの神様』、『ナツイロ』、『シグナル』、『潮風に流れる歌』などがある。

「2018年 『サニー・シックスティーン・ルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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