合併人事―二十九歳の憂鬱 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344411647

感想・レビュー・書評

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  • 現代日本の象徴、大企業内部の男社会の構図を、主人公の女性日未子目線で描いた作品。
    社内政治や、合併前の出身企業による対立やしがらみ、そこで見える男性特有の?野心といった会社の様子が、女性の目を通して描かれていて、すーっと読めた。
    さすがに現実にはこんなに色々起こらないだろう、というほど事件だらけではあることや、時折ロマンチックが過ぎる描写はあったけれど、全体通してすごく読みやすかったし、ヨガに関する部分は、一度立ち止まって自分を見直すべきことに気づかせてくれた。
    全ての物事に意味があるから、その理由を考えなさい。そして全てを受け入れなさい。という教え、全ての宗教に通じる部分じゃないかな。

  • 合併した銀行で働く29歳女性の視点が中心の本作。
    結局、男性は派閥と人事権を争うだけなの?!物足りなかったね。
    冒頭のダイビングのシーンは、最高だったけど。

  • 最初のほう、主人公の女性の言動に対し、この人が実際におったら絶対気が合わへんわ―と思ってしまい、若干の嫌悪感さえ覚えたのですが、会社における女性の立場、男性の闘争意識に対するあきれなど、(私はまぁまだ学生なのだけれども)現実的で共感できました。

    ただ、部長に機密情報を流したのは、この主人公なのでは?
    主人公は言った覚えがないと言っているけれども。
    そこをばらしたことに関しては、この主人公は悪いのでは?
    男性同士の地位争いに対して呆れてるけど、
    だからって投げやりすぎるよね。

    でも、課長が失踪したあたりから、(展開が多少は予測できたけれども)ハラハラしながら読みました。

  • うーん、タイトルと中身が若干違いませんか???

    合併人事のタイヘンさ、不条理さは分かるのですが、どちらかというと、女性主人公の葛藤、というかイライラというかがよく描かれていて。
    モチロン、そのターゲットはくだらない権力闘争(?)の男性銀行員なんですが、、、

    部長に惹かれながら、でもその一方で仕事臭いのがいやだ、とかちょっと中途半端かなあ、と。

    でも、ところどころ、「こういう会社あるー」と思うので、どこかでは共感しているのでしょう。。。

  • 言い回しが冗長過ぎて、途中で読むのをやめた。
    経済小説かと思ったけど、その要素あんまりなかった。

  • 谷川課長がいなくなるまでは結構面白い感じだったのに、後半は腹立たしいほどつまらなかった。残念。

  • 組織の持ってる性格って、万国共通なんだろうか。

    社内でも課や部同士の合体ですら
    交じり合うのには時間がかかるのに、
    ましてや会社となれば相当いろんな思惑がからみあう。

    国と国ならどうだろう。
    民族同士の紛争も同じことなのかな。

    傍から見ればしょうもないことでも、
    組織の中に入ると全く違う理屈が優先させる。

    「合併人事」ではそのコントラストを
    29歳の女性の目であらわにしてくれる。

    甘い!と思えば甘い考えかもしれないけど、
    客観的な目で組織を見た途端、
    しょうもねーと思えてしまうのも確かだろうね。

    実感を持って読めました。

  • 主人公と同年代なためつい手にとりました。

    同世代であれば男女問わず共感できる部分があります。

    仕事に行き詰ったらまた読みたい本ですが、もうちょっとビジネス寄りの方がすっきりしたかな。

  • すみません… 画像登録してそのままにしてました…


    合併してできたミズナミ銀行に勤める日未子は三十歳を前に揺れていた。
    仕事も恋も中途半端。一方、行内で男たちが不毛な権力闘争を繰り広げていた。
    ポストを巡る足の引っ張り合い、部下の手柄の横取り、パワハラ…。そんな中、ついに悲劇が起こる…

    リアル企業小説らしいですが
    ほんとにこんな会社多いのかしら…?
    かなりドロドロです

    うちの会社じゃなくて良かった~
    と思えるお話でした…(笑)

  • ちょっと物足りないかなぁ〜

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著者プロフィール

作家

「2023年 『定年後の壁 稼げる60代になる考え方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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