- Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344411692
感想・レビュー・書評
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アメリカ国籍の男性を好きになった話(短編集)。女性はすべて日本人。
文化の違いや言語の違いによる伝わりにくいニュアンスから起こること、
芽生えることがうまく描かれている。
分かり合えない文化の違いは平行線で、そうなると心も通い合うことが難しくなるのだろうと思う。
同じ国で生まれ育っても、生活のなかで”当たり前”とすることが違う。
いくつもそんなことが起きて性格の不一致という理由で別れるカップルも少なくない。そう思うと国境を越えての結婚は、続いていくことが奇蹟に近いとさえ思えてくる。
けれど原点に戻って考えると、人と人との気持ちの行き交いで、
知らないうちに生まれる気持ちに国の違いなんて関係ないだろう。
相手を尊重し、自分本位にならず、お互いで育みながらの時間は
自然にふたりの間にあるものをゆるぎないものにしていくのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
言葉にしなければならないこと、言葉にしても伝えられないことが、異国の男性と日本人女性との恋を通して描かれているように思った。
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5編からなる短編集。
どれも日本人である主人公とアメリカ国籍の男性とのさまざまな形の恋愛を描く。
確固としたポリシーを持ち、それをまっすぐに主人公に語って聞かせる男性。
あるいは日本社会で傷ついた主人公を癒す男性。
日本での恋愛に置き換えてもカップルの恋愛の変遷は同じかもしれないが、英語で交わす会話の陰で、主人公が胸の中でつぶやく日本語に、その恋愛の正体が見え隠れする。
共感できない主人公もちらほらいて、恋愛小説にしては客観的な読み方になってしまった。
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いろいろあっても最後は自分らしさを生きていく女性目線の物語。後半2話がなんかジンワリ。
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小手鞠 るいさんの本初めて読みました。
異国での国際結婚を垣間見れて、楽しく読めた。
生活習慣の違い以前に、考え方の違いの大きさにも
驚かされつつ、入り込んで読めました。 -
日本人女性+アメリカ国籍男性、
という5組のカップルたちの短編集。
「私を見つけて」という物語はなくて、
5つの短編集も以っての表題となっている。
どのお話も「愛に国境はない」というコンセプトなのだろうけど、
お国が違えば文化や生活が大きく違うし、
そんな簡単にはいかないという持論が私にはあるので、
それほど共感はできなかった。
しかし、それを克服できる愛があるということも認めているので、
とりあえずの★3つ。(笑) -
ダメ子とダメ男の物語
この人が書く本は結構ダメンズだから、ダメだなぁ、ダメだなぁ、これをこんなとこで共感してる私もダメだなぁ、って思いながらだらだら読むんですけど、
でも一番最後の話が、ダメなりに女一人でちゃんと立っていたので、後味はまあまあ良かった。
″言葉にして相手に伝えることができる、ということは、それはあなたがそのことをちゃんと、うまく、乗り越えている証拠だと思うから″(p126)に後押しされて、ずっと言えなかった悲しかったことを一個、今日家族に言えた。
あと絶対この人、京都の本屋でなんかあったでしょ。そこの描写だけやけにロマンチック。笑 -
8/7 やっと読了。サラサラと読める内容ではなかったけど、切なかった。
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国際結婚とかでアメリカに住むことになった女性5人の短編集。
どの、話も強い女性が主人公。
国際結婚をしたから生まれる文化の違いってよりも男女の心の中のちょっとした食い違いに感じたのはアタシだけかなぁ?
国際結婚じゃなくても育ってきた環境で生まれる違いなんて山ほどあるもの( ´艸`)
そんな中で「願いごと」と「ハドソン河を渡る風」は優しい気持ちになれる話やったなぁ♪
☆愛が買えるなら
☆アイ・ラブ・ユーの意味
☆願いごと
☆出口のない森
☆ハドソン河を渡る風