- Amazon.co.jp ・本 (634ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344411982
作品紹介・あらすじ
神戸の住宅地での一家四人殺害事件。惨たらしい現場から犯人の人格障害の疑いは濃厚だった。凶器のハンマー、Sサイズの帽子、LLの靴跡他、遺留品は多かったが、警察は犯人像を絞れない。八カ月後、精神障害児童施設の十四歳の少女が自分が犯人だと告白した、が…。外見だけで症状が完璧にわかる驚異の医師・為頼が連続殺人鬼を追いつめる。
感想・レビュー・書評
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そういえば、これも過去に読んでいた。
医療系ミステリー。
ちょいグロい。
よくは覚えていない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読むんじゃなかったと思うほど、全てを遮断したくなるようなおぞましさがあった。刑法三十九条。どう考えて良いものか、真剣に考えてしまう話だった
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刑法第39条
1 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
が、重くのしかかる。
被害者からすると、理不尽だし、難しい問題。
更に、判定も難しいとくるとね。
それを利用する輩は、論外だけど。
テレビ観てから読んだけど、小説の方が重い。
更にグロいのも小説。
為頼先生みたいな医師がいっぱいいれば別だけど、存在するのは、両側に一人ずつ… -
大好きな友達からオススメされた本。
内容は面白かったけど、わたしには相当グロかった。これを読み終わってから、精神異常的な事件があるとこの本が頭に浮かぶ。ある意味とても印象に残った作品なんだろうな。 -
見るだけで病気がわかる医師、先天性無痛症で知的障害もあるイバラ、自閉症のサトミ。凄惨な殺害方法と観察少々極端な舞台設定と登場人物を通じて、読者に答えのない難しい問いがなげかけられるよう。「痛み」とは何なのか、恐怖とはなにか、病気でなければ「正常」なのか、刑法三十九条の限界とは。
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刑法39条について考えさせられました。社会的弱者を救済する為にできた法律なのに、悪用する輩が本当に許せない。痛みに弱い私としては不謹慎ながら無痛症を羨ましく思う反面、痛みは心身を守るためにあるので無理せず頑張ろうと思います。(ネタバレを回避していたらこうなった)
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とある一家におきたの残虐な殺人事件から話が始まります。
この小説のテーマは、刑法39条。精神的に異常がある場合は罰することはできない。みたいな内容だと思います。
刑法39条を逆手にとって、精神異常者の振りをする奴もいれは、本当に異常があり、罰せられないことで苦しむ加害者もいました。
せっかく犯人を捕まえたのに、刑法39条に引っかかって、犯人は罰せられず、悔しい思いをする刑事も出てきます。
前半は話がどんどん広がり、後半は広かった話どうしがピッタリと合ったりして、ここに繋がっていくのかと思ったりしました。
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医療系のミステリー。
作者が医師。
イバラが不憫だった。
昔、ドラマも観たがそちらも面白かった。
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刑法39条に対する強いメッセージ性、問いかけを感じた。罪を犯した神経喪失者や神経喪失者を装った正常者へどう罰を課すか、誰に責任があるか、自分の中ではまだ答えが出ないけど、考えていかなきゃいけない。
ただどんなに記憶がなくても罪を犯した身体本人が何の罰も受けない可能性のある現状にはやはり納得いかない。被害者側と加害者側のどちらの気持ちも同情できる部分があるが、やっぱり被害者に寄り添う世界で居ないといけないと思う。 -
なんでか知らないけど、ある時期から医療ミステリが増えましたよね。
久坂部羊さんは安易に救いとか書かないところが、好き。 -
この作品は テレビドラマを先に見ました ドラマもおもしろかったですが 小説のほうが 何倍もよかったです グロイ描写ももりだくさんでしたが ^^;
考えさせられる作品でした 刑法39条には それぞれの考え方があり どちらの意見もわかるきがして 正解は見つからないのかもしれないです
ただ 病気を抱えてそれでも一生懸命生きて その病気のせいで 罪を犯してしまって 病気のせいだとして 無罪になったら
罪を償う機会が失われるということは 人として つらいことではないのだろうか
償ったから許されるとはいえないが 心の救済になるのではないだろうか
罪を犯した人間に救済が必要なのかというと そこも 難しいのだか
悪意がある犯罪と悪意がない犯罪 難しいーーーー -
作者が医師なだけにリアルです。
エロい、グロテスク、菜見子と為頼、祐輔以外変態ばっか!!!
イバラの解剖シーンは恐らくメインのような気がします。
刑法39条(心神喪失な為に無罪?)と、痛みについても細かく書かれています。
ドラマでは悲しかったのに、こんなにもエログロだとは思わずびっくりでしたが、600頁ちょいを一気読みしました。
続編の第五番も読もうと思います。 -
この作者は医者ということもあり、他の廃用身という本では老人介護の話で実話なのか作り話なのか混乱するほど、リアルだった。
今回の無痛も、医療現場や精神障害児童の施設が舞台で、様々な種類の身体障害や精神障害が登場し、かなりのリアリティをもって進行していく。
物語は惨殺された4人家族の殺害現場の描写からはじまるが、冒頭からかなりグロく、読み進める自信をなくしそうだった。
一番良かったのは、ヒロイン?の女性につきまとう元夫、佐田要造。この人物の性格の悪さには感心するものがあった。ここまで自分中心に考えが回る人間はそうそういない気がする。
最後まで一貫してめちゃくちゃかっこ悪く、最低な人間だった。
サトミの話は何か中途半端な気がした。 -
刑法39条と殺人。
この関係は非常に重いと思う。
無責任に異常者のふりのする奴、罪の軽減に利用する弁護士ばど、刑法の本質、行動の責任はどうあるかを考えさせられた、そして、ミステリとしても結構面白かった。 -
医療。サスペンス。ミステリー。
印象的なタイトルと表紙に惹かれて購入。
序章の物凄い衝撃に引き込まれて一気読み。
医療、精神病、法律など重いテーマを嫌でも考えさせられる小説でもある。
久々に睡眠時間を削ってでも読みたいと思った作品。 -
一家四人殺害事件。
その凄惨な現場から心身喪失者の犯行が疑われた。
精神的な病を抱えた患者、それに係わる医者。
刑法三九条の難しさ、現在の医療に係わる問題等を織り混ぜてある。
読みながら、様々な考えや思いが頭を駆け巡る。
そして、何とも言えない恐怖心が常に付きまとう作品だった。
2013.2.23 -
現役の医者が描く医療ミステリーと言うことで、かなり評判になっている作者だが、感想は、簡単に言えば、「不快」
読んでいて、気分がかなり悪くなった。
何度も途中で止めようと思ったけど、最後には救われる部分があるのかと一縷の望みを持って、完読したが、真面目に吐きました。
タイトルの意味もよく分からないし、事件の謎を主人公が追い詰めている気配はあんまり感じられず・・・
結局、この作品で作者は何を言いたかったのでしょうか?
「第三十九条」?
すっごく評価の高い作家だと思っていただけに、すっごいがっかり・・・
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精神病について深く考えさせられた
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この分厚さでも飽きることなくスリリングに読めた。しかしクライマックスがイマイチだったかな。終わらせる為にアレコレ結びつけた感じ。でも意外性や実際にはない診断法だったり人物の設定が斬新だった。ストーカーの性的描写は苦痛を覚えた。
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とにかくすごいとしか言いようがない。
グロいのとか苦手な方にはあまりお勧めできないかも。 -
分厚い本だけどダレることもなく読了。
面白かったけど、なんか回収仕切れてないような気も……。包帯グルグル巻きの娼婦や、サトミのことなど。なんだか中途半端だった気がした。
あーちゃん先生こと菜見子は、あまり好きになれなかった。。 -
⑱600ページを超える長編ですが一気に読まされました。物語の発端は猟奇殺陣事件。捜査も実らず、犯人は見つからないが、ある女性からの相談により少しずつ犯行が見えてきます。刑法39条、終末医療、心神喪失者、ストーカー、その他盛り沢山の内容でした。
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かなり 怖くてちゃんと読めなかった描写も…。
精神疾患のある人の犯罪は 罪にならないというのはやはり被害者にとってはたまらない。 -
ドラマを見ていたので、借りてみました。
外見だけで症状が分かってしまう医師為頼。
犯罪者の徴候を表す犯因症を見抜く力はなかなか面白い。
また刑法39条の心神喪失者の行為は罰しないという法律についてもテーマになっている。
殺人、性、痛みなど、目を背けたくなる描写が多かったが、一気に読めました。
色々なポイントがある中で、私は治る病か治らない病かを分かってしまう医師、がどのように患者と向き合うのか、とても気になってしまった。 -
廃用身もだが、読了感はそれは爽やかではない
刑法39条と、
それぞれの関わり方をえがいている
熱田さんはどこいった?
腫瘍疾患に関してはどこに重きをおくか、家族本人それぞれのライフステージのどこで疾患が判明するかで、治療に望むものはかわるとおもう
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医療系のミステリー。分厚いけど展開が早く、登場人物もそれぞれキャラが立ってて読み応えあり、一気に読んでしまった。最後はかなりギリギリの戦い。調べたら続きがあるようなので探してみよう。