- Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344412583
感想・レビュー・書評
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吉村さんの「漂流」で読んだ流れ着いた島が鳥島でしたが
「ジョン万次郎も鳥島でアメリカ船に助けられたっけ、、」
とふと思い出し、この本にたどり着きました。
ジョン万次郎は龍馬や勝海舟の本で断片的に出てくるだけなので
彼の人生がよくわかって良かったです。
津本さんの本は「下天は夢か」ぐらいしか読まなかったのですが
この本は結構ひきこまれました。
これを読むと「学問って大切やなあ」と改めて思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気力、体力、知力、そして礼の心、義の心。万次郎のポテンシャルに脱帽。
思春期に実力主義・合理主義のアメリカを体験しながら、階級社会の日本に戻り暮らしたことは、さぞ苦しかったのではないかと思う。
アメリカで結婚を誓った相手キャサリン。彼女との突然の別れには泣けました…。上下巻のなかで、最も泣けたね。
【以下、史実のネタバレ】 だがしかし! 後日、万次郎の子孫の方が書いた本を読んだら、キャサリンは海難事故で死亡してなかったらしい…。津本先生、オレの感動を返してくださいw ま、小説ですからね(^o^) -
驚いたな。開国要求の手土産として重宝された漂流民だと思っていたけど全然違って当時のアメリカ人の優しさと万次郎の探究心でジョン万次郎は誕生していたんだ。
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ジョン万次郎。名前は知っているが、詳しいことは知らない。彼も土佐から漁船が流されて鳥島にたどり着く。鳥島は漂流で読んだより、過ごしづらそう。ただ捕鯨船が近くに来てくれて救助される。アメリカ人の船長に可愛がられ、マサチューセッツまで付いていき、教育を受けさせてもらい再度の航海に出て帰国するまでを書く。アメリカに。当時のアメリカの様子やグアム、ホノルルが鯨漁で潤っていた事もよく分かる。勉強する事がすごい贅沢で大切な時間だと改めて思い知る事ができる。常に謙虚で人に感謝する性格だったし、何より好奇心が旺盛な性格が素晴らしかったのだろう。ルーズベルトからの書簡も面白い。まだ上巻だが、これから日本とどう関わって行くのかを知るのが楽しみ。読後感も素晴らしい。
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ジョン万次郎を主人公にした歴史小説。歴史にifはないと言うが、少し前でも少し後でもなく、まさにこの時代にこの人がいなかったら、黒船来航前後の日本はどうなっていたか、たぶん史実より良い方向に向かうことはなかったのだろうと思った。同時に、一介の漂流者に対する古き良き米国の寛容な姿勢が、結果的には比較的平和裡に開国を果たせたことにつながったとも言えるわけで、昨今の情勢を顧みると考えさせられるところもあった。
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江戸時代に、船が難波したお陰で日本を離れアメリカで生活せざるを得なかった…
と聞くとさぞかし苦労したんだな、と思ったけど、出てくる人皆が良い人なのであまり大変さが伝わってこない…
基本物語なのだが、唐突に歴史解説ナレーションを挟んでくる書き方にやや違和感あるけど、まっいいか。。。苦笑
当時の田舎言葉が読みづらく最初は戸惑うけど、気がつけば慣れてくるのが不思議でのーし。 -
名前だけずっと知っていて、何をした人なのかよく知らなかったジョン・万次郎。奇跡的に命が助かったりもしているけれど、その後は本人の資質と努力でまわりの人に信頼され、愛されていくのが素晴らしい。当時のアメリカで日本人男性がアメリカ人女性と結婚なんてかなり珍しいことなのでは?
● 前半あらすじ
土佐の貧しい漁師だった万次郎は、14歳で乗った船が嵐に会い遭難し、伊豆諸島の無人島で半年間生き延びる。のちにアメリカの捕鯨船に助けられ、ハワイを経てニューベッドフォードに上陸。ホイットフィールド船長に気に入られて養子として高い教育を受けた万次郎は、のちに旧友のキャサリンと結婚。しかし、キャサリンも息子も万次郎が長期の捕鯨に出ている間に病で命を落としてしまっていた。力を落とした万次郎は、ゴールドラッシュに沸くカリフォルニアで軍資金を稼ぎ、日本に帰国することを決意する。 -
ジョン万次郎という名前をどこかで聞きつつもその生涯がこんなにもスリル満点のアドベンチャーだとは知らなかった。名を残した日本人の伝記物を探す中、ふと手にとった作品がまさかハラハラドキドキの展開で漂流から生死をかけたサバイバル、異国の地へと進む物語に一気に引き込まれた。これが現実に起きた話というのだからすごい!
彼のことを今の日本人がどれだけ知っているのだろうか。自分もこの本に出会わなければ知らなかったわけで、是非ドラマ、映画化して欲しいが、このストーリーを映像化するのは難しいだろうと思う。 -
下巻にまとめて記載
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ジョン万次郎の努力、息子に太平洋の広さ、世界のおおきさを伝えたい。