恋する日本語 (幻冬舎文庫 こ 24-1)

著者 :
  • 幻冬舎
3.73
  • (95)
  • (149)
  • (125)
  • (25)
  • (10)
本棚登録 : 1481
感想 : 154
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344412897

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 久しぶりに図書館が開いた。
    嬉しくて嬉しくて最初に手元に来た本が
    この本でよかったと思う。

    恋のように
    甘やかで美しい日本語たち。
    そんな言葉の中で生きられることが、
    本当に幸せだと思う。

  • 35の甘いショートストーリーに酔いしれたあと、あとがきを読んで、この本の奥深さに気付いた。
    人を好きになる瞬間を、映像のように映し出すような素敵な言葉が、日本語にはたくさんあるのですね。
    「刹那」や「邂逅」などは私も好きな言葉です。
    疲れたときなどに、ふとページを開くと癒されるかも。

  • この国には途方も無い数の言葉がある。日常生活ではめったに使われないけれど、はっと息を飲んでしまうほどに美しい言葉が、確かに存在する。

    35の「恋する日本語」が、それぞれの情景を表す短いエピソード+イラストと共に収録されています。もともとSo-netコラムで連載されていたものが書籍化されました。著者は調べ物をしていた際に出会った「刹那」という言葉の意味をきっかけに、ストーリー性を秘めた日本語をリストアップし始めたそうです。たぶん普通に生きていたら知ることもなかったんだろうなあと思える古いたくさんの文語的な表現達。いいなあと思ったのはこの二つ。

    夕轟(ゆうとどろき)―恋心などのために夕暮れがた胸が騒ぐこと―

    玉響(たまゆら)―ほんの少しの間―


    こんなに綺麗な日本語。昔の人達も恋文に用いたりしたんでしょうか。古い宝物の様な言葉達に触れて、心が豊かになった気分です。
    装丁がかわいらしく、情報量もそれ程多くないのでパラパラと読めます。重い読書の合間なんかにおすすめ。

  • 小山薫堂氏と題名に惹かれました・・
    「日本語とは、恋をするために生まれた言語なのだ・・」
    日本語の言葉の持つ意味を、一つ一つ知ると、
    もっと深いところでの理解をしたくなる。
    この本のページの各タイトル35の言葉の意味も、
    自分が知っていたのと違ったり、さらに別の意味があったりと、
    読めば読むほど、引き込まれる言葉といえます。
    これから、何度となく読んでいきましょう!

  • 恋に関係なく
    意外と知らずにいる
    日本のことばを紹介してくれる本があればいいなと。

    …ってきっかけが恋だと思ったから出来た本に言う事でもないでしょうが、でも他でこういう本があったらなあ…;と。

  • 私は日本語がとても好きなのですが、ますます日本語を素敵だと思い、好きになった一冊です。

    著者がリストアップした、物語性を秘めた日本語35つとその意味、そこから生まれた数行の恋物語が収められています。

    今、思うようにいかない恋や若かりし頃の稚拙な恋、
    今も後悔している恋を素敵な日本語達が少し格上げしてくれる、そんな一冊です。

    もちろん、いつか…と憧れる恋も描かれているかもしれません。

    読み終えた時、私は誰かの「忘れ草」になりたいと思いましたし、私の「阿伽陀」たる存在に思いを馳せました。

    ※「忘れ草」…心配や心の憂さを吹き払うもの
     「阿伽陀」…あらゆる病気を治す薬

    2014年14冊目。

  • サクッと読めるところがよかった
    ショートショートがもうすこしボリュームがあると理解が深まりそう。

    言葉のなりたちも知れるとよかったかな

  • 知らない言葉がたくさんあった。
    でも、その言葉に付けられたショートストーリーに思わずきゅんきゅんした!
    日本語って素敵だなと感じた♡

  • 知らない日本語はまだまだある。
    こんなにも素敵な言葉があるんだと驚きます。

    恋に関する日本語に、さまざまな恋にまつわるショートショートが、見開き1ページに、素敵なイラストと共に掲載。
    ほっこりできる癒しのひとときを過ごせました。

  • 日本語の言霊と響きの美しさが堪能できる本。エッセイ?
    聞いたことのある言葉も日常にありそうな一コマを添えられると瑞々しく感じます。
    流れていく時間の中でそんな恋の情景があるといいなあ。そんなときのためきこの日本語たちのように丁寧に暮らそうと心掛けたい。

  • パラパラと立ち読みをしていて、所有したくなり購入。
    幾つかのエピソードには共感出来ないものもあったけれど日本語そのものの美しい響き、意味の奥深さを感じる時の心が豊かになる感じがとても心地よい一冊。

  • 「あえか」「紐帯」「赤心」など、あまり聞いたことのないでもとても素敵な日本語を取り上げて、それぞれに短い物語が付けられている。もっともっと読みたい。物語では「那由他」と「帰趨」が特に素敵だとおもった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「もっともっと読みたい」
      小山薫堂は「おくりびと」のシナリオしか読んだコトないのですが、サラリとした感じが結構好き。
      このような、言葉を大切...
      「もっともっと読みたい」
      小山薫堂は「おくりびと」のシナリオしか読んだコトないのですが、サラリとした感じが結構好き。
      このような、言葉を大切にする本をもっと書いて貰いたいですね。。。
      2012/07/05
    • jardin de luneさん
      物語自体は1ページの半分くらいしか使っていないので本当に短いのですが、その分想像力もかきたてられて、読む人によって物語が違ったものになるかも...
      物語自体は1ページの半分くらいしか使っていないので本当に短いのですが、その分想像力もかきたてられて、読む人によって物語が違ったものになるかもしれません。
      一気に読んだら10分もあれば読み終えてしまうかも。
      でもじっくり読んだらいつまででも読み続けられる、そんな本です。
      2012/07/05
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「じっくり読んだらいつまででも読み続けられる」
      購入決定。楽しみながら少しずつ読みます!
      「じっくり読んだらいつまででも読み続けられる」
      購入決定。楽しみながら少しずつ読みます!
      2012/07/05
  • まだまだ知らない日本語がある。それを教えてくれる一冊。

    初めて知る日本語も短編を読めばイメージできる。
    日本語っていいな。

    きっとまだ出逢っていない素敵な日本語がたくさんある。
    それを探したくなる本だった。

    疲れた日に開けば、心の栄養ドリンクになりそう。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「心の栄養ドリンクになりそう。 」
      知らなかった言葉を一つ覚えると、それだけで豊になった気分です(なかなか使い道が思いつかない言葉もあります...
      「心の栄養ドリンクになりそう。 」
      知らなかった言葉を一つ覚えると、それだけで豊になった気分です(なかなか使い道が思いつかない言葉もありますが)。。。
      2013/07/10
  • 本の構成が面白いです。
    聞いたことのない言葉、聞いたことあるけどはっきりと本来の意味は知らない言葉がぽんって記されていて、物語を読んで、そして意味を知る。

    イラストがまた素晴らしいと思います。
    ゆっくり読んでみますね。

  • 胸キュンした一冊で、サクッと読めます( ´艸`)
    涵養(かんよう)と相生が好きです。

  • 「玉響(たまゆら)」「夕轟(ゆうとどろき)」「恋水(こいみず)」「恋風(こいかぜ)」「洒洒落落(しゃしゃらくらく)」「揺蕩う(たゆたう)」「垂り雪(しずりゆき)」などなど…。

    少しずつ読み進めていく予定だったが、情報量も多くなく簡単に読み終えてしまった。ショートストーリーが取り立てて面白いというわけではなかったけれど、取り上げられている数々の言葉が魅力的過ぎた。だからきっと一気に読んでしまったのだろう。
    日本語って本当に美しい言葉、美しい表現が多い。ますますいろんな言葉、いろんな表現を知りたくなるし、使っていきたくなる。同時に間違えて憶えてしまった使い方は訂正していきたい。
    そしてこういった言葉を日常で使えるような人になりたい。

  • フランスの画家のポストカードみたいな挿絵がマッチしていてかわいい。
    日本語ってほんと素敵だなあって思う。
    何度も読んで深めていくスルメ本。

  • ひとつの言葉から、こんなに幸せだったりせつなかったりなストーリーを生み出せるってすごい。日本語のよさを再確認。何事も想像力!

  • NHkでもドラマ化された本。ドラマでは、言葉を売る店で、余貴美子さん演じる店主が、恋に悩むお客様にぴったりの言葉を選び、それにまつわるエピソードを話すという構成だった。一見有り得ない設定と言葉の醸し出す世界観がとても好きな番組だった。「あえか」「終夜」「滝枕」など印象に残っている。

    さて、本の話に戻ると、恋する単語にまつわる超ショートストーリーが集められた短編集のような構成になっている。各タイトルや本文の周囲はチェック柄でとても可愛らしい。

    著者名の小山さんは、調べもので辞書を引いていたら「刹那」という言葉を見つけたそうだ。そして、その意味が「意識の起こる時間」ということを知ったとき、日本語とは恋をするために生まれた言語なのだと気づいたという。私が同じことをして、同様に閃くとはとても思えない。さらに、選んだ言葉に対して意味を知らずに刷り込まれそうなストーリーを考えつくというのは、著者の日本語に対する感覚の鋭さが現れているのではないかと思う。私はただそれを読んで日本語の美しさに触れた気になるだけである。

    私の読んだのは文庫本であるが、いつも持ち歩いて心が疲れた時に、取り出して好きなタイトルの話を読んでみるのもいいかもしれない。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「余貴美子さん演じる店主が」
      知らなかった、、、TVは殆ど見ないので。。。
      余貴美子のファンなのに残念。
      「余貴美子さん演じる店主が」
      知らなかった、、、TVは殆ど見ないので。。。
      余貴美子のファンなのに残念。
      2012/07/07
  • 綺麗な日本語使いたくなった

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      小山薫堂って何となく好き「考えないヒント」とか、この本は未読だったので、読んでみようっと。。。
      小山薫堂って何となく好き「考えないヒント」とか、この本は未読だったので、読んでみようっと。。。
      2012/04/16
    • toumeiさん
      私は逆にこの本しか読んだことがないので、他のも読んでみます。
      私は逆にこの本しか読んだことがないので、他のも読んでみます。
      2012/04/25
全154件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

一九六四年、熊本県生まれ。初の映画脚本となる「おくりびと」が、第八十一回米アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、国内外問わず数々の賞を受賞。ご当地キャラクターブームを牽引した「くまモン」の生みの親でもある。映画「湯道」では、企画・脚本を担当。

「2022年 『湯道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小山薫堂の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×