わたしのマトカ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.09
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本棚登録 : 2762
レビュー : 323
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344414259

作品紹介・あらすじ

映画の撮影で一カ月滞在した、フィンランド。森と湖の美しい国で出会ったのは、薔薇色の頬をした、シャイだけど温かい人たちだったーー。旅好きな俳優が綴る、笑えて、ジンとくる名エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 本には物語性を求めるので、基本的にはフィクションを読むことにしているのだけれど、エッセイは別腹。
    「旅」と「食べ物」について書かれたものは特に好き。
    この片桐はいりさんのエッセイは「旅と食べ物」どちらも楽しめる。

    まず、これが初めて書かれた本とのことで驚いた。
    表現がどれもうまいのだもの。
    『からっぽの袋を持ってフィンランドに出かけ、タイムサービス!ひと月限定、思い出つめ放題』とか『小銭レベルの冒険』とか『太陽が地平線に手を引っかけたくらいの頃あい』とか……挙げるとキリがない。

    そして、はいりさんの予想以上の行動力にまた驚かされる。
    フィンランド以外の国での出来事も書いてあるのだけど、結構お一人で危険なところを歩いていたりの経験もあるようなのに、フィンランドでもずんずんずん、の大音量に誘われて夜のお出かけをなさったり。

    笑えるエピソードもたくさん。
    なかでも、マッサージのエピソード。
    北海道の背中のしなしなさまに「ひい」の場面では声を上げて笑ってしまった。


    旅とは関係ないのだけれど、ゆがんだ正義感の件り。
    多少、同じケがあるわたしもフィンランドに行って「女神のような新しいキャラクター」にご降臨願わねばならないかも。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「表現がどれもうまいのだもの。」
      お芝居される方は、観察力と表現力があるから、チョッとコツを掴めば、、、、
      新しいエッセイ出ないかなぁ~
      「表現がどれもうまいのだもの。」
      お芝居される方は、観察力と表現力があるから、チョッとコツを掴めば、、、、
      新しいエッセイ出ないかなぁ~
      2013/02/28
    • 九月猫さん
      nyancomaruさん、はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      お芝居と文章では、表現の仕方は違うかなと思うのですが、
      ...
      nyancomaruさん、はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      お芝居と文章では、表現の仕方は違うかなと思うのですが、
      役者さんは文章も上手い方が多いですよね。

      はいりさんの新しいエッセイ、出てほしいですね。
      とはいえ、まだ『もぎりよ―』を読んでいないのですけれど。
      nyancomaruさんはお読みになりましたか?
      2013/02/28
  • 面白かったー!
    「かもめ食堂」は大好きな映画なので、フィンランドはいつか行ってみたいとは思ってたけど、ますます行きたくなった!

    片桐はいりさん、すごく気になる女優さんだけれど、こんなに文章が面白いなんて!それもこれがエッセイ書くの初めてとか。
    はいりさんに依頼された編集者さんエライ!
    きっと彼女はどんな場所でも状況でも楽しめる人なんだろうなぁ。
    私もそういう人になんでも面白がれる人になりたい。

    「グアテマラの弟」も買ってあるので読むのが楽しみ♪

  • 片桐はいりさんが映画『かもめ食堂』の撮影で滞在したフィンランドでの日々をつづったエッセイです。
    本作が初めての著作とのことにびっくり。
    情景や感覚の描写も、ユーモアの織り交ぜ方も、文章を書き慣れている感じがするのです。
    感じたことを感じたままに言葉で表現できる方なのだなぁ。

    香港の旅で食べ過ぎて、げっそりして帰ってきたはいりさんにお父様の放った言葉に大笑いしてしまいました。
    「吐くまで食べる。えらい。それが食通だ」
    そんなお父様の影響か、フィンランドでも不味いことで名を馳せるサルミアッキをはじめ、さまざまな現地の食に挑んでいくはいりさんがすてきです。
    個人的にはベリーソースをかけていただくトナカイ肉に興味津々…美味しそう…じゅる。

    背が高くて、海外の夜のクラブへも単身乗り込み、強いお酒をショットであおる…はいりさん、かっこいい!
    この先、出演作を見るごとに憧れの眼差しを向けることになりそうです。

    『かもめ食堂』は原作も未読、映画も観ていません。
    どちらもチェックせねば。

  • 片桐はいりの旅のエッセイ。
    “マトカ”はフィンランド語で“旅”。
    映画『かもめ食堂』の撮影で滞在したフィンランドでの体験が綴られている。

    片桐はいりのイメージが変わった。
    旅先で発揮される冒険心が引き起こす事件の数々。
    思わず声をだして笑ってしまうほどユーモラスで少しひねくれた文章。
    片桐はいりという唯一無二のキャラクターが一文一文からにじみ出てくる。
    目の前の景色をこんな風にオリジナルに受け止めて自分の言葉にできる人間になりたいと思った。

  • 片桐はいりさん、とても個性的な俳優さんという印象しかなかったけど、文章もとても斬新で面白かった。ヘルシンキに旅してみたい。もっとはいりさんの著作読んでみよう。

  • 片桐はいりさんが、映画『かもめ食堂』の撮影のためフィンランドを旅された様子を綴ったエッセイ。

    ヘルシンキの描写が多いけれど、私にとってのヘルシンキは、『白』というイメージだ。『北への扉 ヘルシンキ』という本を読んだ時もそう。

    その本の情報くらいしかヘルシンキについて持っていなかったが、数年前にTVでフィンランドへの旅を映像で見てから、ちょっと様相が変わった。

    本気で行ってみたくなったのだ。冬のしんしんとした時期に雪を逃れてペチカの前でお籠りがしたい。

    この本も、やはり『白』。でも、とても活動的だ。バタバタ動き回っている感じではない。けど、片桐さんの、じんわりしたエネルギーが、ガイドなんかいらない感じで街をめぐる。

    マッサージを受ける
    クラブで遊ぶ
    お芝居をみる。

    食べたいものは食べ、飲みたいものは飲む。
    旅程を伸ばしてみたりもしておられる。

    いい話、という感じじゃなく、結構トンチキな話や、案外静かに進む旅の感じやらが、白い木綿の色と風合いに統一されて、一緒に私達は旅をする。

    そこに力が入ってる感じはしない。ただ、東京よりはもっと、街の感じが騒音がない感じが、文章からする。

    石造りの建物。曇り空。淡い髪と瞳。
    薔薇色の頬に、素朴そうな笑顔。

    洗練されてはいない、パリのような繊細さでは。おしゃれ旅をするようなところではないと思った。でも、がっしりと色鮮やかな芯がある。もう一日いてもいいな、と思いそうなところだと思う。

    片桐さんご自身は、人気のある女優さんだが、飾った感じはこれまたない。ただ、直感力とか、ふとした優しさとか表現者には大事な何かを、やっぱり豊かにお持ちで。一人の時間と、誰かと交差することを、うまく大事にしていらっしゃるんだろうなと感じた。

    ヘルシンキの様子が、夜の下北沢と重なって、くらりとしてみたり、ああやっぱりここは異国なんだと、既視感を解かれてみたりする。そのツボは、読みて一人ひとりによって違うと思うが。

    そうだ。そういえば。

    ちょうどこの本の表紙の装丁のような印象がピッタリの本だった。中の紙とフォントの印象も。通読すると、ドンピシャだな…全部で一冊のフィンランドなんだな…と感じる。

    片桐さんの、エキセントリックなのにちゃんと普通で。ちいさく可愛いのにパワーがある感じを上手く活かした、読み疲れのしない楽しい旅行記だった。私が、白、と言ったこともとりとめない感想も、実際にお手に取られて楽しんで頂きたい。

    晩御飯がつい、北欧風の献立になったとしたら、それは楽しかった証拠である。私?ニシンの酢漬けでサラダを作った。なんちゃっての北欧風だが、いいのだ。

  • 片桐はいりさんがこんなに文章が上手だと思わなかった。
    映画「かもめ食堂」の撮影で1カ月フィンランドを訪れた時のもろもろを綴ったエッセイだが、フィンランドを流れるゆったりとした空気、穏やかな時間が柔らかく伝わってくる。面白いし、何よりも癒される。
    今までそれほどフィンランドに興味はなかったが、行ってみたいと思った。特にファームステイがしてみたい。

    一日予定のない日に、好きなお茶を淹れて、おいしいお菓子を食べながらゆっくり読む、そんな感じで読むのが一番しっくりくる本。

  • 一言でまとめると・・・「ものすごく楽しかった!」

    旅行が大好きで、フィンランドにもずっと興味があり、読んでいてますます行きたくなった。
    いかに旅が好きか、楽しかったか、ということが存分に伝わってくる旅エッセイだ。

    読みやすい文章で、だからといって稚拙なわけでもない。

    片桐はいりさんのあのひょうきんな人柄(メディアを通してしか知らないけれど)とお顔を知っていると、ちょっとした話がなんでも面白く感じて、顔を知らない人の旅エッセイを読むよりずっと楽しめた。


    同じ旅行好きでも、私は片桐はいりさんの、

    ・さみしがりやじゃなくて順応性が高いので、旅行先から帰りたいと思ったことがない。
    ・1人でもバーなどに行ける。
    ・簡単な英会話ができる。

    という特性と真逆のため、彼女のような楽しみ方はできないと思う。
    だから憧れもあって、本が輝いて見えた。
    私もそういう旅がしたいなぁと心の底から思った。

    装丁もおしゃれで素敵。
    旅行をひかえた人に、カフェで読むのにおすすめしたい1冊。

    P.S.この本を知ったのはブクログの談話室で紹介されていたのを見たことがきっかけ。ブクログには本当に感謝!

  • フィンランドもかもめ食堂も大好きだから、面白くないはずがなかった。
    そこに片桐はいりの愉快な感じが組み合わさって、最高です。

    片桐はいりさんが書く文章のいいところ。
    人の気持ちを害さない面白さ
    時折出てくる、フィンランドの人たちや自然を表した言葉

    文章で読んでるだけなのに、フィンランドの森のファームが頭の中に思い浮かぶ。
    またいつか、本書いてくれないかなあ。

    まあ兎にも角にも、フィンランドに行きたくなりました。

  • はいりさんのエッセイはとても好き。
    日本語も読みやすいし、なんだかテンポが自分にあってると言うのか。彼女の伝えたいイメージが伝わってくる(気がする(笑))。

    実際にはいりさんがフィンランドの人と話をする会話の内容が、他愛ないけどユーモアがあって、この人と話したら楽しいだろうなぁと思った。

    「貧しい英語で許してください」
    「私も同じ問題をかかえている」
    とかのやり取りにくすっとしちゃう。

    あとははいりさんのマッサージ遍歴とか。
    すっかりフィンランドに馴染んだはいりさんが東京を新鮮な視点で見ていて、いかに東京がせかせかしているのかストーリーを交えると分かりやすいなと感じた。
    世界経済3位だからこれくらいなのかな。
    たまにスーパーとかでもたもたしてる人に舌打ちとかする人いるけど、そういう人ほど、一度フィンランドに行ったらいいのかもね。

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