ベイジン 下 (幻冬舎文庫 ま 18-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344414693

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻の下巻。中国共産党でエリートの階段を上ろうとしていたキャラクターが、日本人原発技術者であり、中国で建設中の世界最大の原発建設のプロジェクトマネージャーとの関わりあいの中で、物事の考え方が変わっていく様が面白かった。

    この本を読んで、建設という一連のプロジェクトの中で、「関係者の気持ち」が技術と同程度に重要であると感じた。

    戦後の日本を凌ぐ勢いで経済発展を続ける中国の原動力は、共産党の強烈なリーダーシップと、世界の一流国たらんという強い思いであり、共産党にマインドコントロールされている13億人の市民の底力なのかもしれない。

    2010年6月15日 読了18(11)

  • 技術的なことはわからないが、読めば読むほど北京オリンピックの開会式の中で運転開始を披露することは無理だと思った。
    国家の威信をかけたプロジェクト。
    失敗は許されないが、安全のために延期することは少しも恥ではないと思う。
    しかし、この国は違った。
    たとえ、まがい物であっても体裁さえ整えば良いのだ。
    起こるべくして起きた事故。

    国民性の違いから最初は対立していた若き党幹部と日本の技術顧問。
    苛立、対立しながらも二人の間に「希望」でつながれた絆が生まれていた。
    この二人の男たちが、何としても最悪の事態を避けるべく力を合わせる。死をも覚悟した極限の状況下で。
    しかし、事態は刻一刻と最悪の事態へ向かう。
    おそらく原発を安全に止めることは不可能だろう。
    奇跡が起こらない限り。
    でも私は信じたい。
    まがい物ではない彼らの絆はきっと奇跡を起こす。
    最後に残るのは「希望」なのだ。

  • 真山仁さんは中国の取材に三回くらい行かれてこの本を書かれたそうですが、さすがに中国の真の姿をしっかりと捉えられています。

    「大地の子」「ワイルドスワン」等は中国を知るための必読書ですが、
    この「ベイジン」もその中に入りますね。

    とても読みやすいので手っ取り早く「今の中国とはどんな国か」を
    学べる格好の入門書のような気がします。

  • 面白かったけど、終わり方がちょっと物足りなかったかも。

  • うーん。最後の1章をもっと丁寧にしてほしかった。
    とにかく終わり方が残念。
    でも、中国と日本の複雑な関係をよく書いている。
    キャラもよくかけていて、ストーリーも抜群。
    だからこそ、結末をかいてほしかった。

    力つきた?

  • 山田さん所有
    →10/05/09 南井レンタル→10/06/27返却
    →10/06/27 片野さんレンタル→10/08/01返却(浦野預かり)→10/09/26返却

  • 中国の実情?をとらえた上巻で下巻に期待を持っていただけに、残念ですね。

  • もう少しだったね

  • 上下巻一気に読んでしまった。

    主人公の一人、ドンがどんな境遇に陥ろうとも
    へこたれないところにカッコよさを感じた。

    ただ最後、「これで終わり?」という印象。
    田嶋、ドン、そして原発の今後を読みたいと思った。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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