阪急電車 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.20
  • (5619)
  • (5125)
  • (2088)
  • (301)
  • (78)
本棚登録 : 35088
レビュー : 4174
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344415133

作品紹介・あらすじ

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車-人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 有川浩さんのお話に出てくる女性って、みんな男前で本当に素敵だなと思います。
    憧れます!
    そしてこのお話、読むとホントすっきりします!
    ワタシの生活に電車って、全く関わりがないので、ちょっとの間でも、知らない人と同じ空間を共有するのって、良いなぁと思いました

  • 大好きな有川浩さんの、大好きな一冊。

    特別な設定のわけでもなく、ただ日常の一片を切り取っただけ。
    もしくは誰もの日常が特別なんだと、そっと背中を押してくれるような、そんな温かい作品です。

    電車の中でいろんな登場人物の想いが交錯して、不思議と本当に電車に揺られているような気持ちになりました。人の繋がりって素敵。

    明日からも頑張ろう。
    1日1日を丁寧に生きよう。

    そんな風に思える作品です。

  • 構成は面白い。この頁数でよくまとめているとも思う。だが、この分かりやすい話のまとめ方に、私は爽快さよりむしろ危機感を抱いてしまう。こっちは正義であっちは卑怯、と単純に決めつけられていてグレーゾーンがないというか、善人サイドの人間に、自らの正当性についての疑問や葛藤が感じられず、独善的な感じが否めないのだ。

    例えば、翔子を「卑怯な女をやっつける凛とした女性」という風に描いているが、本当にそうだろうか。男女関係に100%の白黒がつくことは少ない。翔子の婚約者が別の女に走ったのは、そもそも男が翔子に不満を抱いていたからだという見方もできるのではないか。「私の何がいけなかったのだろう」と悩むこともなく、100%他人のせいにした挙句こんな復讐をする女とは、別れたいと思う方が普通ではないだろうか。

    また、電車内でおばさんが騒ぐのは NG なのに、女子高生なら OK なのは何故か。話の内容が微笑ましければ良いのか。それとも…、読者の年齢層を意識して、若者をひいきしてみせたのだろうか。だとしたら、やり方があざといような気がするのだが。

    素直な読者は、微笑ましいエピソードにつられて「読みやすいー、ほっこりするー」とサクサク読んでいるうち、作者の価値観を刷り込まれてしまうのだろう。100%悪者の仮想敵を作り、それを叩いて読者をスッキリさせるというパターンは、商業的成功の王道ではある。ウケが良いのも分かるが、私は苦手だ。

  • 読まない!と意地になっていた本…ついに読んでしまいました。「人気作家の甘い話」というだけで避けてきたけれど、実はずっと気になっていました。なぜなら大学時代過ごした沿線だから。門戸厄神に住み、大学もあの大学、友人の下宿先も散らばっていたため全て降りたこともあるのです。
    いやね、素直に読んどけば良かった(笑)だっておもろかってんもん!
    美帆達の話はなんか照れてまって苦手やけどあとはほんま良かった!時江に翔子、ユキ、ミサ、悦子。みんなかっこよすぎ!
    同じ電車に乗るー。それだけの縁でこんなに力をもらうなんて。

    就職で横浜に離れてしまったけれどもう一度阪急電車乗りたいな、そんな気持ちになりました。

    • kuroayameさん
      こんばんわ(#^.^#)。
      いつも素敵なレビューを拝見させていただき、ありがとうございます(*☻-☻*)。
      電車を利用する色々な人々のエピソ...
      こんばんわ(#^.^#)。
      いつも素敵なレビューを拝見させていただき、ありがとうございます(*☻-☻*)。
      電車を利用する色々な人々のエピソードが詰まっていて、私は阪急電車に乗ったことがないので憧れちゃいました(^ー^)ノ。
      2012/12/31
    • kharaさん
      kuroayameさん
      いつもうれしいコメントありがとうございます(*^^*)
      ほっこりあたたまるいい本でした。
      またkuroayameさん...
      kuroayameさん
      いつもうれしいコメントありがとうございます(*^^*)
      ほっこりあたたまるいい本でした。
      またkuroayameさんのレビューも拝見させてくださいね!
      2012/12/31
  • 久しぶりに小説一気読みした。くっそう、甘いよ! そしてなんだよこのほっこり感。

    大学入学以来、見慣れたエンジ色の車両が描かれた表紙を見たとき、この本は必ず読もうと思ったのでした。3年経ってようやく読んだ。中身を全く知らなかったけど、罠だったよ! 僕も恋したいよー。

    大学が宝塚線沿線なので、宝塚線はよく使うものの、あとは京都線が数回、箕面線、神戸線が1往復ずつしか乗ったことがない。今津線なんて聞いたことないくらいなのですが、これ読んだらやっぱし乗ってみたい。映像で見せられるより文章で書かれたことでより魅力的になってるように思える。カップルとかの会話とかも、実際に見たら疎ましく感じるだけなのに有川さんの文章で読むとなんでこんなに微笑ましいんだちくしょう。


    児玉清さんの解説で、有川さんが女性だと初めて知った。ずっと、「ひろし」さんだと思ってた。児玉さんはもう死んでしまったなあ。

  • 有川作品、ハマっております。
    阪急の駅がひとつひとつのストーリーになってて、読みやすいし素敵なお話ばかりでした
    映画も見たけど、やっぱり本がいいですね
    それぞれ悩みも抱えているけど、ちょっとした出会いでいい方向に変わっていける、そう思える作品でした
    ちょっと悲しいことキツイことがあっても、じんわりほっこり、前向きになれる本

  • いつもの見慣れた駅に、いつもの見慣れた電車。


    でも、いつもとは少し視点を変えて、第三者の立場から俯瞰してみると・・・

    電車に揺られて移動している時間は、その車両に偶然に乗り合わせた人と、同じ「時」と「空間」を少なからず共有している。

    そこで偶然に乗り合わせた人たちは、
    おそらく、一人ひとりが違った道をこれまで歩んできていて、
    きっと、その一人ひとりの心に秘めているドラマがあるのかもしれない。


    『阪急電車』を読み終えた、次の日からは、
    いつもの駅で、いつもの見慣れた電車に乗るのが、
    ちょっとばかり、わくわくしてくるかもしれませんね。

    • まろんさん
      あらすじにはまったく触れていないのに、
      『阪急電車』という作品が持っている雰囲気を
      余すところなく伝えてくれる、素敵なレビューですね♪

      偶...
      あらすじにはまったく触れていないのに、
      『阪急電車』という作品が持っている雰囲気を
      余すところなく伝えてくれる、素敵なレビューですね♪

      偶然出会って、たった数分のひとときを一緒に過ごした人たちがあたたかく関わり合って、
      小さいけれど新しい一歩を踏み出すきっかけをもらい、また与えていく。
      そのつながりがとても愛おしくて、私にとって大切な1冊です。

      映画のほうも、細かいエピソードはちょっとだけ違っていたりはしますが
      原作の雰囲気を壊さず、とても素敵な仕上がりになっているので
      もしお時間があったら、ぜひ(*'-')フフ♪

      2012/10/05
  • 電車のなかでのちょっとしたふれあいに背中を押され、今いる場所から一歩踏み出していく…というコンセプトはおもしろい。これが阪急電車の広告だったら、楽しく読めるだろうと思う。
    が、大人の小説としてはあまりに幼い。すごくダメな人たちがぎゃふんと言わされる、というエピソードのくりかえしにあぜんとした。これほど善悪二元論的・勧善懲悪的な話はめったにないのでは。
    (そのほかにも、悩みが類型的だったり、何もかもが好転したり、カップルがどれもこれも異様に微笑ましかったりするのだが、そこはまあファンタジーとして読める範囲)。
    これが平積みで売れているということにショックを受けた。いいのか、それで。

  • 「阪急電車」という小説。のっけからすごいタイトルじゃないですか。一私鉄の名前をそのまま小説のタイトルに使うなんて。関東で例えたら「東急田園都市線」なんていう名前が小説のタイトルになっているのと同じわけです。一体何事か、と思いつつ、最初の頁を開くと、そのえんじ色の車体にレトロな内装がうけて、若い女性から「かわいい」と好評、女性観光客から「オシャレ!」とびっくりされるとある。えっ ちょっとまって、、大学卒業までずっと乗っていた阪急電車。(私の場合は京都線)オシャレ!かわいい! って感覚はなかったなぁ。茶色の電車でなんや垢ぬけん色やなぁって思ってて、お腹がすくと、チョコレートみたいな電車やなぁと勝手に思ってた。そうか、オシャレか!いま思い返すと、いろいろ脳内で比較すると、、そういわれればそうやなぁ。と思ってしまった。あまりにも身近にあったものが題材になると、意外とその価値に気づいてないもんですね。

    この小説、すでに映画化もされており、小説の評判がいいことは知っていました。ただ、何がそんなによいのか、すごく楽しみにとっておいた小説です。なにせ有川さんですから、どんな風に料理してくれたのかワクワクしていました。

    物語は、阪急今津線というマイナーな路線の8つの駅を往復する間の、さまざまな登場人物の物語が描いてあります。本当にすっごいなと思ったのが、この登場人物のそれぞれの話が各駅に進むにつれて次々に入れ替わっていくのに、同じ電車内の出来事として接点が実にうまく描かれており、「あぁ、あのカップルの話どうなったのかなぁ」と思っていると、別の登場人物の話の中で視点を変えてまた登場してくる。これが入れ替わり立ち代わり登場してきて、それぞれがそれぞれの人生の一ページの中で、同じ電車の空間の話として絶妙に紡いでいかれます。そして電車が往復して再び宝塚駅に戻ってきたときに、見事に複数の話が素敵な結末を迎えます。

    思わず「うまい!」と唸ってしまう、素晴らしいストーリ―構成で、あぁ、そうか、だから私鉄の一路線の話にしたんだなと納得します。また、それぞれの話がとても素敵で、有川さんお得意の甘々のラブストーリーあり、関西のおばちゃんの話あり(関西のおばちゃんはほんまにすごいんですよ!)、ひどい目にあった女性の話から、女子高生の話、まぁ、笑ったり、怒ったり、共感したり、照れたりと、私は見事にいつもの通勤電車の中で、あっちゃこっちゃ感情が飛びまくり、脳内はいつの間にか阪急電車の中に乗せられているようでした。 笑

    こういう小説が書ける発想力、複数の話を次々に視点を変えながら紡いでいく絶妙な手法、やはり有川さんはすごい作家です。エンディングもほっこりさせられ、あぁ、阪急今津線に行きたい!って思わせる、惹きつけ力も抜群です。連続短編をこれだけうまく紡いだ小説は初めてですね。素晴らしかったです!

  • 有川浩の3冊目読み。

    【読間・折り返しやや過ぎたところ】
    イイね、すごくイイ。まだ3冊目を読み終えてはいないけれど、有川浩さん、完全に「好きな作家」にエントリー♪
    いま時点では折り返しの「門司厄神駅」だけど、この先に
    マサシとミサのエピソード、まだ続きがありそうで楽しみ♪

    【読了】
    やさしい気持ちになれる読後感。それぞれの登場人物たちの織りなす小さなストーリーは、折り返し後もさわやかに、ほくほくと読み進められた。

    ちょっと出来過ぎ・・・?

    べつに、イイんです。
    だって、フィクションだもの。

    ★4つ、9ポイント半。
    2018.12.21.古。

全4174件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

阪急電車 (幻冬舎文庫)のその他の作品

阪急電車 単行本 阪急電車 有川浩

有川浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印

阪急電車 (幻冬舎文庫)に関連する談話室の質問

阪急電車 (幻冬舎文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする